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気が付いたら増えている、子ども服の量をキープする方法

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

私は片づけを通じ、誰かのマネをするのではなく「暮らしを選べる人」を増やす活動を始めて9年目。小中高の4人の子どもを育てる親です。

私は大の面倒くさがり屋。几帳面だから家を整えているのではなく、できるだけ面倒なコトをしたくないから、家を整えています。

そんな我が家の子どものクローゼットは、こんな感じ。

私も、子どもも洗濯物を畳むのが嫌いなため、下着や靴下、長いパンツ以外は、できるだけ洗濯してハンガーに干して、乾いたらそのまま、クローゼットに掛けるだけの収納にしています。

洗濯が終わった服を「畳む」から「かける」に変えるだけで、とても楽になったのですが、子どもの4人の服がどうしてこれだけなのかと驚かれることも多いので、今日は、子どもの服の量をキープする方法をお伝えします。

今、着る服しかないのが「理想のクローゼット」

我が家は、オフシーズンの服は2Fのウォークインクローゼットにしまっています。

基本的に1Fクローゼットは、オンシーズンの服のみです。

狭い空間にたくさん収納したいのですが、既存のポールが高い位置についているため、ニトリの強力突っ張りポールを使用し、計2本のポールに、子どもの4人の服を掛けるようにしています。

洋服は、4人分にしては、少ない方ですが、単に数を減らしているわけではなく、今着るモノしかこのクローゼットに置かないように意識しているだけ。

量が増えると、服は取り出しにくくなるし、洗濯物を干すときにハンガーが足りなくなるので、そんな時に子どもたちに、残す服を選んでもらいます

捨てる服選びではなく、着たい服選びを

モノが増えて困った時、捨ててモノを減らすことを思いつきますが、捨てるモノを決めるのは、大人でもなかなか難しいものです。

そんな時は、捨てるモノ選びではなく、残すもの選び。

少し増えてきて、管理が大変だなと感じたら、子どもにサイズアウトした服、あまりに汚れや傷みが激しい服だけではなく、今着たい服、お気に入りの服を教えてもらいましょう。

服はどれも同じように見えて、実は一枚一枚全く違います。その違いに気づくと、どれを残すかを考えやすくなります。

大人は自分で「これは必要かどうか」を頭の中で考えて結論を出すことができますが、子どもは、初めは難しいでしょう。

つい、「いるの?いらないの?」と声を掛けたくなりますが、その問いかけでは、答えがたった2択に絞られてしまうので、

〇汚れがひどい服を教えて
〇もう小さいと思う服を教えて
〇お気に入りの服を教えて
〇この中で、一番好きな服はどれ? 

このような、子どもが自分で考えて答えを出せるような声掛けがよいです。

そうすると、子どもが「これが汚れている」「これが好き」と一度言葉にすることで、子ども自身が服の一枚一枚の違いに気づくことにつながるのです。

子どもが自分で選びやすくなるためのコツ

「捨てる服なんてない」「好きな服なんてない」「全部いる!」と、あまり積極的に選ぶことをしたがらない子どもには、

身近な大人が、子どもの「これが好き」「これはもう小さいかも」という思いや気づきの聞き役になるのがよいです。

はじめは少し面倒だなと感じるかもしれませんが、少し時間がかかっても子どもの思いや気づきを聞いてあげ、「そうなんだね」と思いを受け止めてあげると、子どもは安心して自分の思いを口に出すようになります。

そうすると、初めは「捨てる服なんてない!」「全部好き!」と言っていた子どもも、「そういえば、これは好きだけど、汚れている」「この服は初めはかわいいと思ったけど、今はあんまり好きじゃない」など子どもなりの思いを言葉にしてくれるでしょう。

これまで、なんとなく着用していた洋服も、「そういえばこの辺が破れていた」「この服はちょっと動きにくい」「そういえば襟のあたりがチクチクする」など、気づくこともあるかもしれません。

そして、その子どもなりの思いが決めてとなり、捨てる服や、残す服が決まるのです。

すべては、いずれ自分のクローゼットを自分で管理できるようになるため

なんだか服の量が増えたな、クローゼットが使いづらくなったなと思った時に、子どもと「残す洋服選び」をしてみてください。

これを繰り返すことで、子どもは、服とのかかわり方を学びます。

そして、選ぶ時間もどんどん短くなります。

この過程をないがしろにすると、どんどん服が溢れ、使いやすいクローゼットをキープできなくなるでしょう。

使いやすいクローゼットは、収納ワザやテクニックでキープできるのではなく、今着る服だけが残ることでキープできます

子ども自身が、洋服選びができることで、服を管理しやすくなります。

そして、将来自立した時に必要な自分のクローゼットを管理できる力も育つのです。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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