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子どもの片づけは、勉強道具からはじめるな

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

私は片づけを通じ、誰かのマネをするのではなく「暮らしを選べる人」を増やす活動を始めて9年目。小中高の4人の子どもを育てる親です。

小学生の子どもの部屋が散らかっている。一緒に片づけてあげたいけど、どこから始めていいかわからないと言う声を聞きます。

そこで今日は子どもの片づけの始め方についてです。

そもそも、子どもは「片づけ」に興味を持っているのか?

まず、私は子どもの片づけは、勉強道具からではなく子どもが大切にしているモノから始めるのを、おススメしています。

散らかった勉強机や、子ども部屋を見ていると、まずはそこから片づけを始めたくなる気持ちはよくわかります。

しかし、片づけや身の周りの環境を持っていない子どもに「片づけなさい」と言っても、子どもは気乗りしないでしょう。

子どもが、勉強をするための環境を整えてほしい、思っているのであれば、勉強道具から片づけをはじめても良いですが、

まずは子どものが一番興味を持っている大切なモノから始めるのがよいです。

おもちゃを片づけてきた延長戦として片づけを始めよう

例えば、子どもたちは幼児のころ、「おもちゃを片づけなさい」と言われてきたと思います。小学生になったからと言って、身の回りのモノが急に勉強道具ばかりになるわけではないでしょう。だから、これまで行ってきたおもちゃの片づけのその延長線として考えましょう。

我が家の場合を紹介します。

うちの子どもたちは、レゴが大好きで、誕生日やクリスマスに与え続け、量がどんどん増えていきました。

経験がある保護者の方もいるかもしれませんが、プラスチックのおもちゃは、踏んだらとても痛いです。

だから、「片づけなさい」と、ついうるさく言ってしまうのですが、遊ぶことが目的の子どもたちには、後片づけの大切さをいくら訴えても、なかなか響きません。

だからといって、ブロックを色別や形別に分けた箱を用意するとのは、とても面倒です。

そこで、ではレゴをどんな風に収納するかを子どもと一緒に考えることにしました。

その方法は、「レゴ 収納」とキーワードを入れ、画像で検索する方法。

たくさんの収納アイデアの画像の中から、これならいいかなぁと言うものをヒントに、おじいちゃんにテーブルを作ってもらう方法にたどり着きました。

収納を手作りすることを勧めているわけではありません。

子どもが大好きなおもちゃを、どう収納したらよいかを親子で一緒に考えてほしいのです。

好きなおもちゃを手にしたら、管理もセットで

レゴの次に子どもが興味を持ったのはベイブレード。

完全に、ハマっていたときは、子どものお小遣いは全てこのベイブレードに消えていました。

どんどん数が増え小さなカゴでは入らなくなりました。

そこで、小学校4年生になった時、ベイブレード、収納とキーワードを入れて子どもに検索してもらい、その中でいくつか気に入ったものを教えてもらい、これならできるそうという方法を見つけ、早速私はケースを買い、

ベイブレードの持ち主である子どもが、どこに何を入れるとベストなのかを考えました。

その後、他のモノで「片づけなさい」と親から声を掛けられることがあっても、大切なモノでは「片けづなさい」と声を掛けることはほとんどなくなりました。

我が子が興味があることは何だろう

私はこれまで、我が子だけではなく、子どもの片づけに関わってきましたが、勉強道具の片づけから始めたのは、小学校の高学年以上の子どもたちです。

自分の書いた絵や作った工作を飾るコーナーを作ることからはじめたり、

自分のお気に入りの友達や家族との写真を飾るコーナーから始めた子どももいました。

大事に集めている漫画、雑誌の付録、ヘアアクセサリーなど、子どもによって大切なモノが違います。

「一緒に片づけよう」と声をかけると、渋々とうなずきますが、

頑張って書いた絵を飾る、作品コーナーを作ろう。

ベッドに横になりながら、大好きな写真を眺めることのできる写真コーナーを作ろう。

と声をかけると、子どもの表情が変わります。

受験を控えているなど、目的がある場合は、勉強道具から整えるほうがよいですが、それ以外であれば、子どもの大切なモノから始めてください。

モノを管理する楽しさを教えることが大事

片づけは、モノを管理すること。

管理する楽しさ、自分が好き、大切なモノのほうが大きく感じることができます。

また、親子で一緒に収納について考えるということは、自分が大切にしているモノに親が興味を持ってくれると、子どもも喜びます。

「片づけなさい」と言う前に、まずは子どもの好きなモノに注目してみてください。

そして、子どもの得意なスマホやパソコンで画像検索を任せてみてはいかがでしょうか。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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