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備える、蓄えるだけが防災ではない。片づけは防災、減災の極意である

藤原友子

選ぶ暮らしラボ

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私は片づけを通じ、誰かのマネをするのではなく「暮らしを選べる人」を増やす活動を始めて9年目。小中高の4人の子どもを育てる親です。

家庭での防災対策と言えば、非常用食材を用意したり、家具を固定したりすることが考えられます。

私も片づけのアドバイスをする際は、防災を意識するのですが、非常用食材を用意したり、家具を固定したりするより、もっとシンプルなことで、防災を考えるほうが大事だと考えています。

そこで、防災の日の今日は、片づけのプロが考える防災対策についてです。

モノの量が防災対策のカギを握る

2016年の熊本地震で、私の住む家は、大分県ですが、壁紙が何か所も破け、ヒビが入りました。

スライドレールの引き出しはすべて飛び出し、

何にも対策をしていないウオーキングクローゼットは、高いところからモノが落ち、寝室に飾っていたトロフィーは、落ちるというより、前に飛んできました。

そんな経験をして思うのは、モノの量が防災対策のカギを握るということです。

ニュースなどで防災について扱われていたり、どこかで地震が起きると、ウチは大丈夫だろうか、と心配になることがあります。

確かに、背の高い家具は倒れてくるかもしれません。

家具が倒れるのを防いだり、棚の扉が揺れで開かないようにするグッズはたくさんありますし、我が家でも使っていますが、

まずは、家のモノの数を厳選することが必要な家がたくさんあるのが現実です。

モノを選び抜くことが、防災・減災の極意

我が家は、地震の時、まだ開封していない通販の段ボールが高いところから落ちてきていました。

そして、私はその箱の中に何が入っているのか思い出せませんでした。

きっと何かに使うために買ったモノのはずです。

私たちの生活を助け、暮らしを豊かにしてくれるモノのはずなのに大きな地震の時には、自分や大切な家族の命をおびやかすこともあります。

人が管理できるモノの量は、そんなに多くありません。しかし、多くの人が自分が管理できる数以上のモノを手にしています。

そして、災害が起こると、モノが落ちてめちゃくちゃになることがあるし、暗闇でどこに何があるかわからないこともあるでしょう。

モノが落ちてこないように収納を考えたり、モノが飛び出さないように扉にストッパーをつけたりすることも大事ですが、まずは、自分や家族の暮らしに必要なモノを選び抜くのは、防災、減災の極意であるといえるでしょう。

食器棚を固定するのも大事だけど、食器棚の中身も気にしよう

以前、私の母が「大きな地震で食器棚が倒れると怖い。倒れないようにする方法はないか」と相談してきたことがありました。

確かに、家具を固定する方法はありますが、まずはその食器棚の中身を見直すことはできないでしょうか。

もう何年も使っていない食器が、大きな食器棚を埋め尽くしていることがあります。

そんなことは分かっていても、割れていない食器を手放すことは難しいでしょう。

だけど、命を守るためだと思えば、これまでなかなか手放すことができなかったモノでも、手放すことができるかもしれません。

特に、離れて暮らす実家の片づけなどにも、安全のため、命を守るために片づけようと声をかけるのは、効果的です。

非常食は、蓄えるより「消費&補充」で考える。

また、最近は非常用食品がとても種類が多く、驚くほどおいしくなっています。

でも、まだ非常用食品の味を信用していない人も多いでしょう。

確かにおいしいかどうかは、大事。

なぜなら、大災害の起こった非常時はただでさえ不安でいっぱいです。

そんな時に、食べ慣れない味ではなく、いつもの味というのは一つのホッとする要素ではないでしょうか。

そこで、非常用食品の準備とは別に考えてほしいのが、内閣府が推奨する「ローリングストック」という非常用食品の管理法。

普段食べ慣れた保存のきく食品を多めに買い保管し、消費した分だけ購入する方法です。

我が家は、レトルトやカップ麺、サバの水煮缶、ツナ缶、フルーツ缶など家族が好きなモノをローリング(消費)しながら、ストックしています。

この方法のメリットは、

1.普段食べ慣れた食品が非常用にもなる
2.賞味期限を切らしてしまうことがない

カップ麺などの賞味期限は約半年と意外と短いです。

ストックしたままで、賞味期限が切れるのが一番もったいないです。

ストックしながらも、使って、循環させていくローリングストック法だと、食品の量も一定を保つことができます。

何かを用意するだけではない防災もある。まずは身の周りから。

普段生活をしていると、気が付いたらモノが増えてしまい、地震があったら落ちてくるかもしれないと思いながらも、ついモノを積み重ねてしまいます。

家庭での防災対策というと、家具を固定したり、非常用の食品やグッズを貯めるイメージがありますが、自分と家族の暮らしに、必要なモノを選び抜き、モノの量を見直すこと、そして適度に消費していくことも大切です。

今日の防災の日、そして東日本大震災の起きた3月11日を、我が家の防災を考える日にすると、1年に2回は防災について考えることができます。

是非、そういったきっかけを大切にし、備える、蓄えるだけではなく、必要なモノを選ぶ、見直す、消費する部分もバランスよく進めていきたいですね。

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