Yahoo!ニュース

「思い出」は机に飾ったらダメ?姉妹のケンカから考える正解とは

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

自分らしい暮らしを選ぶ、藤原友子です。

先日、我が家の3番目あーたん(小6)が所属していた少年野球チームを卒団しました。

チームの仲間から頂いたパネル、色紙などのたくさんのプレゼントを早速あーたんが勉強机に飾ったら

お姉ちゃんまる子(高1)が一言。

「そんなの机に飾ったら、勉強ができんよ!」

その言葉にあーたんは激怒していました。

勉強机に思い出は飾ったらダメなのか?

確かに勉強を頑張る高校生まる子の机回りには邪魔になるモノかもしれません。

だけど、小学校の野球を卒団し、これから中学生になるあーたんにとっては、小学校チームでの思い出は大事なもの。

だからあーたんは、それを勉強をする机に飾ることが、勉強や新たに始まる中学校野球へのモチベーションになると考えたのでしょう。

もし、勉強の邪魔になったり不都合を感じることがあればその時、考えればよいのです。

モチベーションがあがる状況は人によって違うし、変化もする

人間は視覚から多くの情報を受け取ります。情報の9割は視覚から取り入れると言われるため、勉強に関係のない情報が目に入ると、勉強に集中できないといわれるのも納得できます。

しかし、勉強机で勉強だけする子もいれば、そうでない子もいて、視覚に入ってくる情報は、勉強に関係のないものでも、情報を受け取る子どもにとっては、大切な情報であることもあるのです。

長男カツオ(中2)の机は、テストなどのスケジュール表が貼られています。

数年前までは、プロ野球選手のカレンダーだったので、成長を感じています。

そのうち「めざせ!〇〇高校!」なんて紙が登場するかもしれません。

宝物を目に見える場所に置いていた方が、モチベーションが上がる子もいれば、集中力が続かない子もいます。

実際に、受験を控えていたある子どもの机には、大好きなアイドルの写真が並んでいました。

これは、無事に志望校に合格してアイドルのコンサートに行く!という目標を忘れないため。

一方で、集中できないから机には教科書や塾のテキスト以外のモノは全く置かないという受験生もいました。

人によってモチベーションがあがる状況は違うし、それが成長によって変わってくることもあります。

とりあえずやってみて、ダメならやり直せばいい

今、自分を応援してくれる大切なモノを選んで飾り、一度それで生活してみる。こんな実験をあーたんは、これからすることになります。

中学校になり本格的に勉強が始まって、やっぱり違うと感じたらやり直すでしょう。

机の前には何も置かないのも正解だし、大切なモノを飾るのも正解。

「どうしたらいい」は人によって違います。「こうしたい」という思いを大切にできる子に育ってほしいと思っています。

私は昔、大切なモノを思い出だからとしまい込んで、なんなら土の中に埋めてそのまま忘れしまい、数年たってその存在に気づいたことがありますが、それは「思い出」というより思い出しただけ。

そんな私なので、大切な思い出を勉強机のメインの場所へ飾るという行動を選んだあーたんを応援しようと思います。

====================

選ぶ暮らしラボ 藤原友子(ふじわらゆうこ) 

1975年生まれ 大分県在住 結婚後片づけを始める。長男との片づけバトルでモノを「選ぶ」ことの重要性に気づき、「選ぶ」から始める片づけや暮らし方を伝える活動中。

二男二女の母で「いつもキレイではないが、すぐに片づく家」で暮らしている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

藤原友子の最近の記事