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「これでいい」ではなく「これがいい」を選ぶトップテン片づけ

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

世の中には「捨てる=片づけ」という考えが根付いています。

確かに捨てた結果、本当に必要なモノが残り暮らしが変わった人も多くいます。

しかし、捨ててモノが減った結果片づいただけで、自分に必要なモノがわからない限りまたモノは増え続けます。

そこでおすすめなのが、モノにランキングを付け自分が大切にしたい価値観を知り、選んだモノを大切にする方法です。

なぜ、モノにランキングを付けるのか?

クローゼット内にあふれる服、靴箱の中に詰めこまれたくつ、家の中にいろいろなモノがあふれていると、どれも同じように見えますが、あふれるモノもよく見たら一つ一つ違います。

例えば、クローゼット内にあふれる服、一枚一枚服を手に取り考えてみると、

・高いと思って悩んだけど

 気に入ったから思い切って買った服
・安かったから買ったけど、数回しか着ていない服
・サイズアウトしたからずいぶん着ていない服
・サイズアウトしたけど、

 ダイエットしてもう一度着たい服
・しわが入りやすく

 アイロンも面倒で結局着ていない服
・肌触りもよく

 痩せて見えるので何度もリピートしている服
・人から譲り受けたけど正直好みじゃない服
・シミがついているけど気に入っている服

同じように見て、服の一枚一枚がそれぞれのストーリーを持っていることに気づきます。

これは、いる、いらないの2択では見えてこない重要なことなのです。

「これでいい」ではなく「これがいい」を選ぶ、ランキング付けの方法

ランキングを付けたいモノを手に取り、まずは直観で好きな順番、大切な順番に並べてみます。理由はあとでいいです。

服なら、「着たい服ランキング」もっと具体的にするなら「お出かけで着ていきたいランキング」です。

ランキングを付ける時にもし迷ったら、

なぜそれが好きなのか?
どういう経緯で手に入れたのか?
これまで活用したか?
これからも使いたいか?
どっちが好きなのか?その理由は?

自分にインタビューをしてみます。

まだキレイだから、まだ使うことができるからというモノの状態はどうでもよくて、あなたがどうしたいのか?それが大切です。

1位がいくつもあってもよいです。だいたいランキングを付けたら何位まで残すのか決めましょう。収納スペースのサイズから考えるのが一番合理的です。

そして、例えばトップ10にランクインしたモノだけを手元に置いておき、ランキング外は捨てることができないようであれば、「保留」と言う形をとり、別の場所で保管します。

すぐに捨てる判断ができなくてもよいです。トップ10のモノだけで暮らしていける、と言うことがわかれば、捨ててもいいかなと思うでしょう。

大人に必要なのは、家族のためではなく自分のために選ぶこと

私は、これまでランキングを付けて残すモノを選ぶ片づけをアドバイスしてきましたが、子どもは選ぶ達人です。

「片づけ嫌い」とかは関係ありません。子どもは「自分で選びたい」という気持ちを持ち素直に楽しそうに選ぶのです。

シュシュのランキング付けをする小学生の女の子
シュシュのランキング付けをする小学生の女の子

ただ、大人はそうはいかないでしょう、

誰かからもらったモノには、その人への思いもあります。高いお金を払って購入しているモノには、それなりの思い入れもあるかもしれません。

でも、今大人に必要なのは、家族のため、誰かのためではなく「自分のために選ぶこと」なのです。

自分軸で選べる力は、目に見えない資産になる

片づけや暮らし方には正解はありません。

大事なのは「これでいい!」ではなく「これがいい!」という自分が納得した選び方ができること。

価値観が多様化し正解のない時代こそ、自分軸で選べる力は目に見えない資産になります。

家にあふれているモノにランキングを付け、残すモノを選ぶという方法は、自分軸でモノを選び、自分の好きや大切にしたい価値観を再確認できる方法なのです。

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選ぶ暮らしラボ 藤原友子(ふじわらゆうこ)

1975年生まれ 大分県在住 結婚後片づけを始める。2012年整理収納アドバイザー1級。CTB生放送102回9年間出演。セミナー回数100回、受講生2000人以上で片づけの概念が変わると高い評価を受けている。

長男との片づけバトルを通して好きなモノを「選ぶ」ことが片づけには大事だと実感。

現在は片づけに興味があるなし関係なく、自分の人生をよりよくしたい人向けに、モノを選び残す楽しさと選ぶことにより暮らしが充実することを発信し、人それぞれが「自分の選ぶ」を楽しむ時代を作るため活動の幅を広げている。

二男二女の母で「いつもキレイではないが、すぐに片づく家」で暮らしている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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