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家はゴミ箱じゃない!家に入れるモノで暮らしは変わる。自分らしい暮らしを始めた30代女性の話

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

家がゴミ箱になっていませんか?

それって、足の踏み場もないくらいモノがあふれている家の話でしょ?と思うかもしれませんがそうではありません。

ある子育て中の30代女性の家の様子

ある子育て中の30代女性の家はキッチンには未開封のままや中途半端に使った食材や調味料があふれています。それなのに買ったばかりの調味料がまだレジ袋に入ったままキッチンの入り口に置かれています。

靴箱の中はすでにいっぱいで、靴箱の上には靴だけじゃなく、ポストに入っていた郵便物が積まれ、玄関には靴を入れるためのカラーボックスもあります。

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だけど靴箱の中は履き古した靴、サイズアウトした靴、カビの生えた靴が入っているのです。カビの生えた靴の中には一度しか履いていない靴もありました。

服はクローゼットやタンスに割とキレイに収まっていますが、毎日着る服は新たに購入したハンガーラックにかけています。クローゼットやタンスにはもう着ない服だけでなく、購入したのに着ていない服もあるようでした。

調味料も靴も服も大事にしているというより家に放り込まれているだけで、別になくても困らないけどあった方がいいかもというような中途半端なモノが家にあふれていて、正直エネルギーを感じない家でした。

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家をゴミ箱にしないコツは、買い物とモノのアップデート

この女性は、買い物好きで安ければ何でもすぐに買います。流行っているモノもすぐに買います。人から「いる?」と言われたら簡単にもらいます。しかし、なんでもかんでも簡単に手に入れるけれど、すべて使うわけではなくそこには多少のこだわりもあるようです。

使うモノへのこだわりはとても良いことですが、買い物などでモノを家に入れる時もしっかり考えるなどこだわりを持たないと、今のままでは家の中は使いもしないモノが増えゴミ箱のようになる一方です。

家にモノを溜め込まないためには、買い物をする時は必要性や収納場所などをじっくり考え購入することと、子どもの成長や家族の暮らしの変化に合わせて、家にあるモノを見直す(アップデート)必要があります。

そうすることで家に存在するモノの量だけでなく質も変わります。必要なモノであったり大切なモノが増えてくるのです。

家は価値あるモノを大切にする場所

私は先ほどの30代の子育て中の女性と一緒に片づけながら、「どんな家にしたいか」「家でどんな時間を過ごしたいか」という話を積み重ね

ただ食事をして寝て過ごす場所ではなく、家族みんなが仕事や学校で何かあっても帰ればホッとできる家にしたい。

という結論に至りました。そして時折彼女からくる片づけの報告は、捨てるモノの写真だけではなく、出かけた先で気に入って買った食器、実家の食器棚の奥にしまい込まれ存在を忘れていた思い出のカップ、何度も試着しようやく出会えたコートなど彼女が心の底から大切にしたいと思ったモノとの出会いが増えてきました。

そうやって出会ったモノが家に一つずつ増えていくということは、「コレが好き」「こんなモノを大切にしたい」という自分の気持ちも大切にしていることになります。

彼女は、子育てと仕事に追われつい自分のことは後回しになることが多いのですが「自分が本当に好きなモノを手に入れる」をしていくことで自分を優先することができました。そして家で過ごす時間が少しずつ楽しくなり、家の中に穏やかな空気が流れるようになったのです。

家はゴミ箱ではありません。体と心を休めたり家族がコミュニケーションをとる場です。とりあえず手に入れたモノを単に置く場所ではなく、モノを活用し楽しさや幸せを手に入れる場所でもあります。

日ごろ生活をしていると家を片づけてキレイにすることに意識が向きがちですが、自分や家族にとって価値があるモノを大切にする場所であるという認識を持つことで、

今の買い物の仕方で良いだろうか、家の中にもう何年も使っていないモノはないだろうか、本当に手に入れたいモノは何かと考えるようになり、それが自分を大切にすること、自分らしい暮らしを作ることにつながるのではないでしょうか。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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