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「片づけなさい」では子どもが片づけをするようにはならない。小中高4人の子の母が実践している工夫とは

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

小中高の4人をいつもキレイじゃないけど、何かあればすぐ片づく家で育てています。

どうやって子どもに片づけを教えたらよいのでしょうか?

とよく聞かれますが、私は子どもたちに「片づけなさい」と言うより大切にしてきたことがあります。今日はそのことについて紹介します。

子どもの片づけは、子どもの好きなモノから

私が常に意識しているのは、子どもが好きなモノやコトです。

例えば、車のおもちゃで遊んだあと「片づけなさい!」と言って、遊びと片づけを別物として考えるのではなく、片づけを遊びの延長、あるいは遊びの一部として考えてはいかがでしょうか。

引き出しの中や棚を駐車場に見立て並べてもらうと、子どもも楽しみながら自然と後片づけに取り組んでくれるかもしれません。

トイレットペーパーの芯をまとめて箱に入れたりくっつければ、立体駐車場だって簡単にできます。

トイレットペーパーの芯に折り紙を巻き箱に詰めただけの立体駐車場
トイレットペーパーの芯に折り紙を巻き箱に詰めただけの立体駐車場

大人にとっては「片づけ」だけど、子どもには「駐車する」という感覚で取り組んでもらうのです。

ぬいぐるみや人形であれば、収納する箱を「家」にしてみたり、着せ替え用の服を収納する箱を「クローゼット」としてみたり、「片づける」や「収納する」という概念ではなく、あくまでおもちゃのしまう場所を子ども目線で用意するというイメージです。

子どもに「片づけ」を自分ごとにしてもらう工夫

我が子が小学生の頃夢中になったおもちゃは、数がどんどん増えて困っていたので、その収納を彼と一緒にインターネットで検索し完成させました。

新しいケースの大きさを考える長男
新しいケースの大きさを考える長男

長男と考えて買った収納に入ったおもちゃ
長男と考えて買った収納に入ったおもちゃ

子どもは片づけをしているというより、好きなモノの大切にしているだけです。このおもちゃの収納の完成後は遊んだ後散らかることはありませんでした。(好きなモノ以外はよく散らかりますが…)

このように一番取り組みやすいのは、子どものモノの収納を考える時に、その買い物や組み立てに参加してもらい、「片づけ」を自分ごととして捉えてもらうことです。

大人が収納のすべて用意するのではなく、どんな収納がいいか考える、一緒に買い物に行く、組み立てたり、ラベルを貼ったりする、このような過程に無理のない範囲で子どもに関わってもらうことで、片づけを自分ごとに捉えてくれるのです。

自分の服の収納にラベル書きをする女の子
自分の服の収納にラベル書きをする女の子

子どもの行動を変えるのは難しいからこそ

大人はつい子どもが片づけていないこと、モノが出しっぱなしで散らかっていることが目につきイラっとして「片づけなさい!」と言ってしまいますが、子どもの行動を変えるのは本当に難しいと、私はつくづく感じています。

「片づけなさい」と言い続けても子どもの行動は変わりません。余計に片づけ嫌いになる一方です。

片づけを遊んだ後の後始末的に考えるのではなく、遊びの一部や延長戦、好きなモノの管理の一環として考えてはいかがでしょうか。

片づけさせようと思っていてもなかなか思うように子どもが動かないのであれば、親が根本的な考え方を変えるしかないのだと思いますし、そうした方が子どもが片づけに取り組むようになり、親も楽になることが多いと感じています。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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