Yahoo!ニュース

【飯田市・図書館】絵本界の巨匠・かこさとしさんの誕生日に飯田市ゆかりの絵本を読んでみませんか?

FUNE地域情報発信ライター(飯田市・豊丘村)
「だるまちゃん・りんごんちゃん」(出版社名・瑞雲舎、著書名・かこさとし)表紙

こんにちは。

来る3月31日は、絵本界の巨匠である故・かこさとしさんのお誕生日です。かこさとしさんの代表作である「だるまちゃん」シリーズ(福音館書店)や「からすのパンやさん」、「どろぼうがっこう」(偕成社)を、読んだことがあるという方も多いのではないでしょうか。

かこさとしさんは2000年に長野県飯田市を訪れ、いいだ人形劇フェスタに参加されたことがあります。そのときに開催した「かこさとしの世界展」で飯田の子どもたちと約束したのをきっかけに飯田市モチーフの絵本まで執筆されています。

今回は、そんな長野県飯田市をモチーフにして作成された絵本「だるまちゃん・りんごんちゃん」(出版社名・瑞雲舎、著書名・かこさとし)についてご紹介します。

また、絵本「だるまちゃん・りんごんちゃん」誕生に一役も二役も買われた飯田の市立図書館についても一緒にレポートします。

「だるまちゃん・りんごんちゃん」ってどんな絵本?

飯田市をモチーフにした絵本「だるまちゃん・りんごんちゃん」から、1見開きを写真に撮ってみました。

絵本「だるまちゃん・りんごんちゃん」(出版社名・瑞雲舎、著書名・かこさとし)の一場面
絵本「だるまちゃん・りんごんちゃん」(出版社名・瑞雲舎、著書名・かこさとし)の一場面

あまり載せてしまうとネタバレになってしまいますが、絵本の舞台はもちろん、登場人物の話し言葉、主人公のだるまちゃんが参加するお祭りに至るまで、飯田市がモデルになっています。

だるまちゃんが歩いている道はりんご並木かな? このお祭りのモチーフは飯田市の「りんごん」、「人形劇フェスタ」かな? なんて思い浮かべながら読んでみてはいかがでしょうか。

ちなみに、「だるまちゃん」シリーズといえば、福音館書店から出版されているイメージが強いかもしれませんが、『だるまちゃん・りんごんちゃん』は当初エツコ・ワールドさんが出版し、現在は瑞雲舎さんから出版されています。福音館書店の「だるまちゃん」シリーズとは、本の大きさが少し違っているので、図書館などで探すときは少し注意して探してみてください。

絵本「だるまちゃん・りんごんちゃん」の制作には飯田市立図書館の皆さんも尽力されていた!

絵本「だるまちゃん・りんごんちゃん」のあとがきも、とても素敵な内容だったので以下に引用してみます。

絵本「だるまちゃん・りんごんちゃん」(出版社名・瑞雲舎、著書名・かこさとし)のあとがきと奥付け
絵本「だるまちゃん・りんごんちゃん」(出版社名・瑞雲舎、著書名・かこさとし)のあとがきと奥付け

長野県飯田市では市をあげて、毎年国内外の専門劇団、アマチュア劇団による人形劇フェスタ (元人形劇カーニバル) が開かれています。
それは、今田・黒田人形という人形芝居の伝統と市民皆さん方の、熱心な努力のたまものです。2000年夏、お手伝いにいった私は、とても感激して、会場の小さなお友達とえほんをつくる」 やくそくをしました。それから2年、ようやくできたのがこのえほんです。りんごんちゃんは、飯田のりんごのことです。6、10場面の山は、町の西北にある風越山です。10~13場面の舞台の紋様は、竹田人形座のしるしをおかりしました。そして、えほんの中の会話を、飯田のことばに近くしていただくため、飯田市立図書館の方々に指導してもらいました。ですから、このえほんには飯田の皆さんの力と思いがこもっています。 アメリカのハリウッドは映画の街として有名ですが、やがて日本の飯田は、世界でも珍しい人形劇の街とよばれるようになるでしょう。 そうなることを祈って、このえほんを人形劇を愛する世界中の人におくります。
加古里子 (かこさとし)

引用:絵本「だるまちゃん・りんごんちゃん」(出版社名・瑞雲舎、著書名・かこさとし)

このあとがきを読むと、絵本の中に出てくる飯田らしい自然な話し言葉は、飯田市立図書館の方々の指導によるものだったということがわかります。

そして、このあとがきに書かれているような「飯田市が世界的に有名な人形劇の街になる」という未来像は何とも魅力的ですね。本当にそうなればいいな、と思います。

飯田の市立図書館へ行ってみよう!

かこさとしさんの絵本「だるまちゃん・りんごんちゃん」にも関わりが深い飯田の市立図書館には、中央図書館・鼎図書館・上郷図書館・飯田駅前図書館と16の分館があります。飯田市内在住、もしくは通勤または通学をされている方ならどなたでも無料で利用可能です。

・飯田市立中央図書館

飯田の市立図書館のなかでも最大の約40万点という蔵書・資料数を誇る飯田市立中央図書館。その歴史は、大正4(1915)年まで遡ることができます。

現在も使用されている図書館は、昭和56(1981)年に建てられたものですが、中2階や美術書のコーナーにはまるで秘密スポットのよう。未知なる本との出会いに期待が高まる、大人でもなんだかワクワクしてしまう独特の雰囲気があります。

・小さい子どもも利用しやすい飯田市立中央図書館

飯田市立中央図書館は、靴を脱いでゆったり絵本を楽しめるキッズスペースも備えています。キッズスペースは、子供向け図書コーナーの一番奥に位置しているため、じっとしているのが苦手だったり、まだ静かにしていられないという子どもでも気兼ねなく利用できそうです。

子ども用トイレもあります
子ども用トイレもあります

・歴史的な遺構も見学できる飯田市立中央図書館

飯田市立中央図書館では、飯田市有形文化財である赤門などの飯田城遺構を見ることもできます。

赤門のそばには大きな桜の木もあります。春になれば、赤門と桜の美しいコントラストが見られるでしょう。

そのほか、鼎図書館・上郷図書館・飯田駅前図書館ついては、この青字になっている部分をクリックしてチェックしてみてください。

「南信州図書館ネットワーク」により本の取り寄せが可能!

飯田市・松川町・高森町・豊丘村・喬木村の図書館は、南信州図書館ネットワークで相互につながっています。各図書館の所蔵資料の情報を共有しているので、最寄りの図書館にない本でも、飯田市・松川町・高森町・豊丘村・喬木村の図書館のいずれかに蔵書されている場合は、簡単に取り寄せてもらうことができます。

(※南信州ネットワークの蔵書にない県内・県外の本も取り寄せ可能。詳しくは、飯田市立図書館のスタッフさんまでお問い合わせください。)

私の子どもも、お気に入りの絵本がないときは取り寄せ利用しています。取り寄せ依頼をしてから数日で図書館から電話が入り、そのあと図書館まで本を取りに行く、というような流れ。お目当ての絵本が確実に借りられるので、とてもありがたいシステムです。

飯田市立中央図書館の内観。2階から撮影
飯田市立中央図書館の内観。2階から撮影

・飯田の市立図書館なら中央・鼎・上郷・飯田駅前図書館のどこにでも返却可能

さらに、飯田市内の図書館であれば中央・鼎・上郷・飯田駅前のどこに返却してもOK。この便利なシステムのおかげで、出かけた先に近いところで返却することができます。

そのほか、探している本について、貸出利用の方法についてなど、迷うことがあったら、図書館のスタッフの方に声をかけてみて。

ていねいでわかりやすい対応してもらえるので、安心して利用することができますよ。

飯田市立中央図書館
住所/〒395-0034 長野県飯田市追手町2-677-3
電話番号/0265-22-0706
開館時間/火・水・金・土・日曜:9:30~18:00
木曜:9:30~20:00(※木曜が祝日の場合は、9:30~18:00)
休館日/月曜日(祝日の場合も休館)、毎月第4金曜日(祝日の場合も休館)、年末年始、特別整理期間
駐車場/15台(そのほか長姫神社方向の南信消費生活センター向かいの図書館臨時駐車場、飯田市美術博物館駐車場も利用可能。土曜日・日曜日は合同庁舎駐車場も利用可能。)
※ヤフー地図はこちら
※公式ホームページはこちら
※詳細につきましては、訪問される前に最新情報をご確認されることをおすすめします。

最後までお読みいただきありがとうございます。今後も、飯田市・豊丘村の情報を発信していく予定です。ご興味のある方は、FUNEのプロフィールからフォローしていただけるとうれしいです。

地域情報発信ライター(飯田市・豊丘村)

飯田市と隣接する豊丘村のさらなる魅力を、さまざまなお店やスポットなどの取材を通してお伝えしていければと思っています。

FUNEの最近の記事