もう沁み込ませない!レインコート洗い方と撥水力を復活させる方法
こんにちは、おうちクリーニング研究家ハナです。
早くも梅雨入り、今年はレイングッズを長くつかうことになりそうですね。
レインコートを着用しているのに、なぜか中まで雨が入ってきて衣類が濡れている。
それ、レインコートの撥水効果が薄れて着ている証拠です。
新しいレインコートを買う前にあなたの手で撥水力を蘇らせてみませんか?
本日は梅雨に活躍するレイングッズの洗濯方法と撥水力を蘇らせるスプレーの選び方です。
洗濯表示マークをチェックする
「これは洗っても大丈夫なのかな?」と不安な時は、まずは洗濯表示マークをチェックします。
水洗い不可のマークが付いている場合は自宅では洗えません。
レインコートは水に濡れるのが前提に作られているので、基本的には家で洗える表示なっているはずです。
手洗いマークが多いとは思いますが、中には洗濯機で洗えるものもあります。
洗濯表示マークに従ってください。
洗剤はおしゃれ着用以外の中性洗剤
レインコートに施されている撥水加工、これはダメージにとても脆いものです。折りシワをつけるだけで、撥水効果が失われる場合もあります。
なので、弱アルカリ性よりも優しく洗う中性洗剤がレインコートの洗濯には向いています。
ただ、中性洗剤の代表格である「おしゃれ着用洗剤」ではないものがおすすめ!
なぜならおしゃれ着用洗剤は柔軟成分が含まれているから。
撥水加工されたものに柔軟剤を使ってしまうと、せっかくの撥水加工を柔軟剤でコーティングして水を弾く効果を半減させる可能性があります。
なので、できればおしゃれ着用洗剤は避けた方が無難です。
どうしてもおしゃれ着用洗剤を使いたい場合はすすぎを十分におこなってくださいね。
【市販されている主な中性洗剤】
LION 香りつづくトップ
LION 香りつづくトップ 抗菌+
LION スーパーナノックス
LION スーパーナノックス ニオイ専科
花王 アタックZERO レギュラー
花王 アタックZERO ドラム式用
花王 ニュービーズ
P&G さらさ
洗剤の裏面に描かれている成分表の「液性」という項目でご確認ください。
レインコートの洗い方
【必要なもの】
・中性洗剤
・洗濯ネット(洗濯機で洗う場合)
・スポンジ
予備洗い
目立つ汚れがある場合は、水を含ませた柔らかいスポンジに洗濯洗剤をつけて泡立てたもので優しく予備洗いします。
チャックなどは閉めておきます。
洗濯機で洗う場合は洗濯ネット必須
① 洗濯ネットに入れて洗う
撥水効果の高い衣類を洗う場合、洗濯機の排水を塞いで故障の原因になる危険性があります。
洗濯機で洗らう場合は、必ず洗濯ネットに入れて、ウール洗い用のコースで洗います。
洗剤が残っていると撥水効果が弱まるので、すすぎ1回の洗剤でも2回しっかりするようにしてください。
② 脱水はせずにタオルドライ
脱水はせずに洗濯機から取り出し、バスタオルで包み込むように水気を取ります
③ ハンガーにかけて陰干し
この時点でシワが目立っていても、シワは自らの重みで伸びます。
手洗いの場合
① 容器に洗剤を入れてよく溶かします
② ①にレインコートを入れてアコーディオン洗い
撥水効果の高い衣料を洗う場合は押し洗いよりも「アコーディオン洗い」(※アコーディオンを弾くようにギュッと縮めては開く動作を繰り返す手洗い方法)のほうが洗剤が効率よくいきわたります
④ 容器の水をかえて、泡がでなくなるまでしっかりすすぐ
⑤ 脱水はせずにタオルで水滴を拭く
⑥ ハンガーにかけて陰干し
乾いたら、いよいよ撥水力を蘇らせます。
撥水効果を蘇らせる方法は2つ
・ドライヤーの熱を加える
・撥水スプレーをする
新しいレインコートにはドライヤー
もっとも手軽な方法はレインコート全体にドライヤーの熱を与えること!
現在発売されているビニール製以外のレイングッズには、フッ素樹脂加工という撥水加工が施されている物が多いんですが、摩擦によって擦れてフッ素樹脂加工の結晶の列が乱れることで隙間が生じてしまい、水滴が布に浸透してしまうのです。
これが撥水力低下の原因なのですが、フッ素樹脂加工が残っている状態なら、熱を加えることで結晶が起き上がり、撥水力が戻ります。
ただ、これは比較的新しいレインコートにのみ有効です。
これは撥水効果が弱まってしまった生地にドライヤーをあてた実験結果です。
新しい生地は水滴が丸くなって撥水効果が蘇ったことがわかりますが、古い生地の場合は生地に水滴が染み入ってしまいました。
ドライヤーをかけて撥水効果を蘇らせるという裏技は、古くなったレインコートには役に立ちません。
そんな時は撥水スプレーを使うと撥水効果は蘇ります。
撥水スプレーには2種類!用途にあった選び方
レインコートの撥水力は着用するたびに弱くなります。内部まで水が沁みるようになり、ドライヤーで熱を加えても撥水力が戻らない場合は、洗濯の仕上げに市販の撥水撥水スプレーを使って撥水力を復活させます。
撥水スプレーの種類は大きく分けて2種類。それぞれメリットデメリットがあります。
上手に使い分けましょう
シリコン系の撥水スプレー
生地にシリコンの膜でコーティングすることで水の侵入を防ぎます。
シリコンタイプの撥水スプレーは、安価なものが多く惜しみなくスプレーできます。一度スプレーしてしまうと、1か月以上も効果が持続するのは大きなメリット!
軽くタオルで拭き取るくらいで水滴を取り除くことができます。
シリコンタイプの撥水スプレーの特徴
◎ 価格が安く、撥水効果も長持ち
× 革素材には使えない、撥水しつつも体が発する水蒸気は逃すという透湿性のあるゴアテックス素材にも不向き
【こんなレイングッズに向いている】
傘や街歩き用のレインコートに向いています。
フッ素系の撥水スプレー
生地の表面に細かい毛羽立ちを作り出すことで水滴の侵入を防ぎます。
撥水力が強く、水滴は面白いようにコロコロと落ちていきます。
レインコートを脱いでひと振りするだけで水滴を残しません。
フッ素タイプ撥水スプレーの特徴
◎ 撥水効果が非常に高く、ゴアテックスなどの透湿性を阻害しません。革製品にも使える
× 価格が高く、効果は短い
【こんなレイングッズに向いている】
自転車やバイクで着用するレインコート、靴、アウトドアグッズなどに向いています。
水滴が丸くなるほどコロコロ転がり落ちるので、撥水効果が高いということになります。
シリコン、フッ素、どちらのスプレーもメリットとデメリットがあります。あたなのライフスタイルに合ったほうを選んでください。
これで、あたなのレインコートは見違えるように撥水効果が蘇ります。
長い梅雨になりそうですが、お気に入りのレインコートで晴れやかに乗り切りましょう。