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【衣替え】夏物衣類の長期保存に役立つ洗濯と収納のコツとは?

ハナおうちクリーニング(洗濯)研究家

急に秋らしくなってきましたね。衣替え準備を始める方も多いのではないでしょうか。夏物衣類を次のシーズンまできれいに保管するためには、どのように洗濯すればいいのでしょうか?黄ばみやニオイ、シワを防ぎつつ来シーズンまで衣類をきれいに保存する方法を紹介します。今回は、夏物衣類の色落ちやカビ防止に効果的な洗濯方法と、省スペースで収納できる便利グッズを紹介します。よろしければ最後までお付き合いください。

衣替えのタイミング

衣替えは主に、春と秋に2回行う家庭が多いです。秋の衣替えといえばなんとなく10月というイメージがありますが、実際はいつがいいのでしょうか。

人は25度〜27度を適温と感じ、25度を下回ると肌寒く感じるようになります。そのため、9月後半から10月初め頃の、日中の気温が25度を下回るようになった時期が秋の衣替えに最適ということになります。まさに今ですね。

長期保存に備えての洗濯

秋の衣替えで注意したいのは、衣類を翌年の春頃にまた使用する際、黄ばみやニオイが発生しないように保管することです。

黄ばみやにおいの原因は、汗などの皮脂汚れが落ちきらずに残ったもの。特に汗をよく吸った夏物衣類は、この皮脂汚れをよく落として長期保管に備えなければなりません。

クリーニング店ではウェットクリーニングを指定する

クリーニングに出したのに、黄ばみが出てしまったという事例が多々あります。ドライクリーニングでは石油系の溶剤を使うため、水溶性の汗汚れを落とすのは苦手です。夏物衣類を長期保存に備えてクリーニングに出す場合は、衣料を水洗いする洗濯方法であるウェットクリーニングで注文するのが重要です。

自宅での洗濯は弱アルカリ性の洗剤をつかう

夏物衣類を春まで黄ばみやにおいなく保管するコツは、皮脂などの酸性の汚れと相性が良い、弱アルカリ性の洗剤を使って洗濯をすることです。中性洗剤は衣類には優しいですが、洗浄力は弱アルカリ性に劣る場合が多いです。もし中性洗剤を使用したい場合は2度洗いをしておくと安心です。

酸素系漂白剤

漂白剤が使用可能な衣類であれば、酸素系漂白剤を使うとニオイや黄ばみの防止になります。酸素系漂白剤は皮脂汚れと相性の良いアルカリの性質を持ち殺菌力も強いので、汚れを落とすとともに、ニオイ発生の予防にもなります。しっかり汚れを落とし、においを防止したい時の強い味方です。

漂白剤の詳しい使い方→漂白剤の選び方と効果的使い方を紹介

黄ばみ防止の便利アイテム

秋の衣替えで注意すべき3つのポイントは「黄ばみ」「におい」「シワ」です。この悩みを解決するおすすめのアイテムを紹介します。

防虫剤で黄ばみ防止

防虫剤は冬物衣類を収納する際に使用するイメージがありますが、防虫剤の中には黄ばみ防止の成分が入ったものもあります。夏物衣類を翌年まで長期保管する場合、この黄ばみ防止機能のある防虫剤がおすすめです。

圧縮袋で黄ばみシャットアウト

時間がたって現れる黄ばみは、皮脂汚れが空気に触れて酸化することで起こります。圧縮袋を使うと空気を遮断するため黄ばみ防止になり、収納スペースも節約できます。衣類用の圧縮袋もありますが、少々割高なので、夏の薄手の衣類なら、食品用の密閉袋でも代用可能です。

ただ、折りジワができてしまうので、どうしても黄ばみを発生させたくない衣類におすすめのアイテムです。

100円ショップのクエン酸で黄ばみ防止

衣類に黄ばみを発生させる酸化を防ぐために使用するのがドラッグストアや100円ショップで購入できるクエン酸です。

クエン酸とはグレープフルーツやレモンなどの柑橘類に含まれるすっぱい成分で、強めの酸性。リンゴを切った時に、空気に触れるところにレモン水やお酢を塗っておくと変色しにくいのと同じような原理で黄ばみ予防にもなります。

使い方は柔軟剤の代わりに洗濯機に入れるだけと簡単です。

クエン酸の使い方→【衣替えの裏技】クエン酸を加えるだけで来年までキレイが続く

折りジワを防止する畳み方

折りジワを作らないためには畳まないのが一番いいですが、吊るす場所がなかったり、長期間吊るしておくと型崩れしてしまう衣類は畳んで保存します。

吊るして干す場合の注意点

シワがつくと取れにくい麻や綿、アイロンをかけるのが難しい衣類はできれば吊るして保存したいところ。その時、立体裁断されているスーツやジャケットなどはボタンをはずして保存します。

ニット製品はたたむ

サマーニットや、意外かもしれませんがポロシャツもハンガーに長期間かけておくと型崩れしやすい衣類なので、ハンガーで吊るすのではなく、畳んで収納します。

その場合、下着を丸めたものを折り目が付きやすい場所に挟みます。

そうすることで、長期間畳んでおいてもシワが付きにくくなります。

タオルを1枚挟んで畳むの方法もおすすめです。

衣替えのための洗濯 まとめ

夏物衣類をきれいに保管するためには、汗汚れや黄ばみを防ぐ洗濯方法や収納方法が重要です。クリーニングに出す場合はウェットクリーニングを指定し、自宅で洗う場合は弱アルカリ性の洗剤や酸素系漂白剤を使います。また、防虫剤や圧縮袋、クエン酸などの便利アイテムも活用すると黄ばみ防止になります。下着やタオルを挟んで畳むと折りジワ防止になります。

来年もキレイな状態でお気に入りの衣類を身に付けたいですね。

おうちクリーニング(洗濯)研究家

年間100以上の洗濯グッズを自腹で試すおうちクリーニング(洗濯)研究家。世の中に当たり前のようにある洗濯に関する常識が本当なのか?売れている商品は本当に使えるのか?そんな疑問を実際にやってみて、誰もが目に見えるかたちで公開するブログ「洗濯ラボノート」を運営。雑誌「LDK」、「LEE」、「Mart」、「GISELe」、「ESSE」など多数掲載。関西を中心にテレビにも出演。

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