オキシクリーンの効果を最大限に引き出すために知っておきたい5つのポイント
こんにちは、おうちクリーニング(洗濯)研究家のハナです。
SNSやネットで人気のオキシクリーン。汚れ落としの万能洗剤として紹介されることが多いですが、オシクリーンで汚れが落ちなかったという声も多く聞かれます。
実はオキシクリーンは、他の酸素系漂白剤と同様に、正しい使い方をしないと効果が半減してしまいます。
この記事では、オキシクリーンを使うときに気をつけるべき5つの項目を紹介します。それは、「漬けおき温度」「使用量」「漬けおき時間」「漬けおき後に洗濯する」「有効な汚れの種類」です。ここれらの項目に注目すると、オキシクリーンは本来の洗浄力を発揮することができます。ぜひ、参考にしてみてください。
オキシクリーンと他の酸素系漂白剤の違い
オキシクリーンは優秀な漂白剤ですが、唯一無二のものではありません。オキシクリーンと同じく、他の酸素系漂白剤の主な成分も過炭酸ナトリウム。シミや汚れに対して強い洗浄力を持ちます。
それぞれの違いは主成分の過炭酸ナトリウム以外に、界面活性剤が含まれているかどうか、そして含まれている場合はその種類によります。
ちなみに一般的な酸素系漂白剤11種類の洗浄力を調べたときのランキングは次の通りです。
1位 ワイドハイターPRO
2位 オキシクリーンEX(アメリカ版)
3位 オキシウォッシュ
4位 オキシクリーン(日本版)
5位 過炭酸ナトリム
↓ランキンの詳しい結果はこちらの記事を参照ください
ランキングの上位3位は、すべて界面活性剤が含まれた漂白剤です。界面活性剤が含まれた漂白剤は、洗浄力が高いというメリットがありますが、肌に刺激を与えたり、食器に残留したりするデメリットもあります。肌の弱い人や食器などに安心して使えるのは、界面活性剤が入っていないシンプルな成分の漂白剤です。
同じオキシクリーンでもアメリカ版は界面活性剤入り、日本版は界面活性剤なしと成分が違います。
では、オキシクリーンの洗浄力を最大限に発揮するための4つのコツを紹介します。
40度〜60度のお湯で洗う
過炭酸ナトリムはお湯と反応して酸素の泡を発生させます。この泡が汚れを浮かせて落としやすくします。逆にお湯を使わない場合は、過炭酸ナトリムの反応が起こらず、漂白剤としての効果が低下します。
漂白剤の効果を長く持続させるために、お湯の温度をできるだけ下げないようにするのがポイントです。梱包用のプチプチなどでつけおき容器に蓋をすると効果的です。
お湯が用意できない場合は、日本版のオキシクリーンよりも界面活性剤が含まれた酸素系漂白剤を使うほうが汚れが落ちやすいです。
また、お湯の温度が60度以上だと、酸素が早く抜けすぎてしまうのと、衣類に傷みを与える可能性があるので、50度くらいが最適な温度です。
漂白剤の量が足りない
オキシクリーンなどの酸素系漂白剤は、通常の洗濯に使う洗剤とは違って、つけおきする場合は多くの量を使う必要があります。日本版のオキシクリーンの使用量は、お湯4Lに対して付属スプーン1杯(28g)です。つまり、16Lほどお湯が入る洗面ボールを使う場合は、スプーン4杯(112g)分の漂白剤が必要になります。
なんとなく通常の洗濯時の粉末洗剤のイメージで軽量していると量が少なすぎるかもしれません。
「オキシ漬け」のあとは洗剤を使って洗濯する
オキシクリーンでつけおき洗濯をすることを、通称「オキシ漬け」と呼びます。界面活性剤の入った漂白剤は、洗剤としても機能しますが、日本版のオキシクリーンには界面活性剤が入っていません。そのため、オキシ漬けした後は洗濯洗剤を使って通常の洗濯をする必要があります。そうすれば、オキシクリーンの漂白効果を最大限に発揮できます。
つけ置き時間は1時間〜2時間
オキシ漬けの時間で検索すると20分から1時間と書いてあるところが多いです。食器の黄ばみ落としなら30分ほどでシミ抜きできる場合もありますが、シミが繊維に入り込んでいる衣類のシミ落としの場合は1時間では短いです。
私がオキシクリーンでつけ置き時間を試した結果は1時間から効果を発揮し始めて、しっかりきばみやシミをとせたのは1時間〜2時間でした。
衣類の場合は1時間〜2時間のつけ置き時間が必要です。
オキシクリーンが落とせる汚れの種類
残念なお知らせではありますが、オキシクリーンはどんな汚れも有効な万能漂白剤ではありません。汚れによっては不向きなものもあります。
基本的には汚れの反対性質を持つ洗剤を使って中和することで汚れを落とします。オキシクリーンは弱アルカリ性なので、効果的に落とせるのは酸性の汚れです。
オキシクリーンで落とせる汚れ
酸性の汚れ(ベタベタしているのが特徴)
汗、皮脂、手垢、油汚れ、食べこぼし、湯垢(ヌメヌメしてるもの)など
オキシクリーンで落とせない汚れ
アルカリ性の汚れ(結晶化しやすい)
尿石、水アカ、電気ポットの白い汚れ(カルシウム)など
洗濯関連ではオキシクリーンが有効な汚れが多いですが、掃除に使う場合はオキシクリーンで落とせない汚れもあります。
オキシクリーンNGの素材
オキシクリーンを使うことがダメージの原因になる素材もあります。
ウールやシルクといった動物性素材の主成分タンパク質はアルカリに溶ける性質があるので、弱アルカリ性のオキシクリーンは使えません。
また、金属製は変色の可能性があるので、金属製のボタンがついたものはNGです。
オキシクリーンを効果的に使う5つの方法 まとめ
・たくさんの酸素の泡を発生させるためにお湯を使う、温度が下がらない工夫が必要。
・お湯4Lにつき付属スプーン1杯(28L)が必要
・日本版オキシクリーンの場合はオキシ漬けのあとは洗剤を使って洗う
・衣類の黄ばみやシミを落としたい場合、つけ置き時間は1時間〜2時間
・落とせる汚れは酸性の汚れ、ウールや金属は使用NG
上記5つのポイントを押さえると、いままで「期待はずれ」だと思っていたオキシクリーンが有効に使えます。残念ながらどんな汚れでも落とせる万能洗剤ではありませんが優秀な漂白剤です。ぜひ試してみてください。