もう迷わない!自宅で洗える?洗濯機で洗える?素材別、冬物ニットの洗い方
こんにちは、コートやスーツ、革靴まで自宅で洗う「おうちクリーニング(洗濯)研究家」のハナです。 今日は冬物ニットの洗い方について、素材別にお伝えします。洗濯機や手洗いの方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
では、まずは冬ニットに多い素材の特徴から
アクリルの特徴
アクリルは、石油化学製品から作られる合成繊維です。ウールに似たふっくらとした風合いと保温性があり、乾きやすく、シワになりにくいのが特徴。洗濯も比較的簡単な素材です。
アクリルのメリット
・保温性がある
・乾きやすい
・シワになりにくい
アクリルのデメリット
・毛玉ができやすい
・静電気が起こりやすい
・型崩れすると修復しにくい
洗濯の注意点
基本的には洗濯表示マークに従いますが、アクリルは洗濯機で洗えるものが多です。洗剤はおしゃれ着用洗剤、もしくは中性洗剤を使って洗います。伸びてしまうと元に戻しにくいので、衣類保護のために洗濯ネットは必須。静電気が起こりやすいので気になる方は柔軟剤か静電気防止スプレーも使います。
ポリエステルの特徴
ポリエステルは、石油を原料とする合成繊維です。水を吸収しにくく、乾きやすいのが特徴です。また、シワになりにくく洗濯や保管が比較的簡単です。
ポリエステルのメリット
・乾きやすい
・シワになりにくい
・耐久性と弾力性に優れる
ポリエステルのデメリット
・静電気が起こりやすい
・毛玉ができやすい
・再汚染しやすい
洗濯の注意点
基本的には洗濯表示に従いますが、洗濯機で洗えるものが多いです。洗剤は中性洗剤、もしくはおしゃれ着用洗剤を使って洗います。
ポリエステルは汚れや臭いを吸着しやすい素材なので、汚れた衣類と一緒には洗わないように注意します。静電気が起こりやすいので気になる方は柔軟剤か静電気防止スプレーも使います。
レーヨンの特徴
レーヨンは、木材パルプや綿花などの天然繊維を原料に、化学処理によって作られる再生繊維です。シルクのような光沢と上品な風合い、柔らかい肌触り、吸湿性と放湿性に優れるなどの特徴があります。
レーヨンのメリット
・シルクのような光沢と上品な風合い
・柔らかい肌触り
・吸湿性と放湿性に優れる
レーヨンのデメリット
・水に弱い
・毛玉ができやすい
・シワになりやすい
洗濯の注意点
レーヨンは水につけると縮みやすいという特徴があるため、レーヨン100%の場合は自宅では洗えません。それでも家で洗いたいという場合はおしゃれ着用洗剤よりも洗浄力が高いドライ用洗剤で短時間で洗います。
ウールの特徴
ウールは、羊の毛から作られる天然繊維です。細かい繊維が複雑に絡み合い、空気を多く含むことで冬は暖かく、サマーウールは気化熱によって涼しく着用することができます。抗菌、防臭性に優れているため、臭いつきにくい素材です。
ウールのメリット
・保温性、吸湿性に優れる
・弾力性と伸縮性に優れる
・抗菌、防臭性に優れる
ウールのデメリット
・アルカリ性に弱い
・毛玉ができやすい
・縮みやすく型崩れしやすい
洗濯の注意点
縮みやすく伸びやすいウールは手洗い推奨ではありますが、最近は洗濯機で洗えるものも増えてきており、その場合は洗濯機のウール洗いコースで洗える場合もあります。洗剤はおしゃれ着用洗剤を使います。
カシミヤの特徴
インド北部のカシミール地方に生息する山羊の産毛を使用して紡ぎ出される素材は、繊維の宝石などと称される最高級の天然素材。
カシミヤのメリット
・繊維が細くて柔らかい
・保温性、吸湿性に優れる
・抗菌・防臭性に優れる
カシミヤのデメリット
・アルカリ性に弱い
・毛玉ができやすい
・縮みやすい
洗濯の注意点
ウールよりも繊維が細く繊細なので基本はクリーニング店に持ち込みます。どうしても自宅で洗うのであればドライ用洗剤で優しく手洗いします。
ではそれぞれの特徴を踏まえて洗ってきます。
ニットを洗濯機で洗う方法
1、ニットを裏返しにして洗濯ネットに入れる
ファスナーやボタンがある場合は洗濯中にニット傷つけないようにすべて閉じておきます。洗濯ネットに入れる際は汚れやすい袖口が表面にくるように畳んで入れると汚れがよく落ちます。
2、洗濯機のコースは「ウール洗い用」コース
洗濯機の機種によって「ドライ洗い」や「おしゃれ着洗い」などコース名は違います。
3、脱水はタイマー1分
洗濯機の機種によっては脱水時間を変えられないものもあるので、その場合は高速回転に入ってから30秒ほどで手動で止めてください。
ニットを手洗いする方法
1、ニットを裏返しにする
2、容器に水を貯めて洗剤を溶かしておく
3、ニットを洗剤液につけて押し洗い
4、おしゃれ着用洗剤の場合は20分、ドライ用洗剤の場合は5分つけ置き
5、4を洗濯機に移してタイマー1分で脱水
6、再び容器に水をため、2度ほど水を変えてすすぐ
7、濯ぎ終わったら洗濯機に入れてタイマー1分で脱水
柔軟剤を使う場合は最後のすすぎ時に規定量の柔軟剤を入れます。
※ニットの手洗い方を詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。
クリーニング代が激減する!今更人に聞けない冬物ニット手洗いの基本
ニットを干すのは平干しの陰干し
水を吸って重くなったニットをハンガーにかけて干すと、自重で縦に伸びてしまいます。なので、床に並行になるように寝かせて干す「平干し」にするのがニットの基本的な干し方です。
平干しネットがない場合は、100円ショップで買えるワイヤーネットとボトムハンガーを使って代も可能。
またハンガーを2〜3本使って重さが分散するように干しても大丈夫です。
素材別 ニットの洗い方 まとめ
一言でニットといっても素材によって洗い方は大きく変わります。アクリル、ポリエステルは水に強く縮みが起こりにくい素材なので洗濯機で洗えるものも多いです。その時は毛玉ができないように洗濯ネットに入れて洗濯機で洗います。
ウールは型崩れしやすい素材なので、自宅で洗う場合は手洗い推奨。
カシミヤやレーヨンは家で洗うにはある程度の慣れとテクニック必要です。自信がなければ無理せずにプロにお任せしましょう。