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【アイコンタクトが苦手な人へ】自分も相手もちょうどいい視線の合わせ方

畠山仁美所作講師

アイコンタクトが苦手という方、けっこう多いのではないでしょうか。

「視線が苦手」には2種類あります。

1、相手から見つめられるのが苦手
2、自分が相手を見つめるのが苦手

あなたはどちらのタイプですか?

よく、目を合わせるのが苦手な場合は、眉間の辺りを見るといいとか、鼻の辺りを見るといいと言われたりしますが、実際にそれをされると微妙に視線がずれているのが分かるので、とても違和感を覚えます。

かといって、会話の間ずっと目を見つめられるのも圧迫感を感じてちょっと怖い…。
相手に不信感も圧迫感も与えない「ちょうどいいアイコンタクト」をするにはどうしたら良いのでしょうか。

居心地の良いアイコンタクトの秒数は?

科学専門誌『Royal Society Open Science』のアイコンタクトに関する実験によると、会話の中で威圧感なく居心地が良いと感じるアイコンタクトの秒数は「3.3秒」とのこと。

「3秒しっかり合わせればいい」という目安があると、少し気持ちが楽になりますね。

自分が話し手側の時は、伝えたい内容に合わせて3秒ほど相手の目を見て話したら、近くのテーブルとか、手元のペンやグラスなどに自然な感じでゆっくりと視線を移す。

自分が聞き手の時は、相手の目を見て話を聞きながら3秒くらい経ったら、うなづいたり相づちを打つ流れで自然と視線を外す。

もちろん会話中ずっと目を合わせる秒数をカウントするわけにはいかないので、あくまで感覚的なものですが、時計の秒針に合わせて「3秒経ったらまばたきする」など、何回か一人で練習してみると「3秒の感覚」が体に馴染んできます。

ちゃんと相手の目を見なきゃと思い過ぎなくていい

以前、講座中にじっと私の目を見て話を聞いてくれる方がいました。真剣さはとても伝わるのですが、板書のほうには目もくれず、ずっと私の目を見続けるので非常に話しにくかったのを覚えています。

アイコンタクトが苦手だと気にしている方は、ちゃんと相手の目を見なきゃと思い過ぎる必要はありません。ほどよく合わせられるのがアイコンタクト上手。

その「ほどよい加減」が3秒なんですね。

視線を合わせるのがものすごく苦手な方は、まずは1~2秒からでいいので目を合わせ、ゆっくり外す練習をしてみてください。ポイントは、うなづいたり驚いたり笑ったり、自然なリアクションの動きに合わせて視線を他へ移すこと。

ちなみに、マザー・テレサの優しく相手を包み込むような眼差しを「エンジェル・アイ」と呼ぶのだとか。そんな温かな眼差しで相手と向き合えるようになれたら素敵ですね。

アイコンタクトの3秒ルール。ぜひ試してみてください。

所作講師

日常の振る舞いを見直すことで、心・体・生活を整えるお手伝いをする所作講師。立つ・座る・歩く・物を扱う・挨拶する、といった日常あたりまえに行っている所作を通して、振る舞いだけでなく自分の内面も見つめ直すレッスンが好評。2011年の開講以来マンツーマンレッスンにこだわり、一人一人と向き合ってきた。ブログ【所作美人のヒント】では、バタバタと忙しい日々の中で、所作を通して自分を磨く考え方を発信。著書「一日一分からはじめる『おだやかな人になる所作の習慣』」

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