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大事な場面ですごく緊張してしまう…そんなときに落ち着いて振る舞うための一つのコツ

畠山仁美所作講師

大事なプレゼン、結婚式のスピーチ、朝礼での発表、面接や資格試験当日などなど…、緊張する場面はたくさんあります。
どんな人でも大なり小なり緊張はするものですが、あまりにも緊張しすぎて、普段の実力を半分も発揮できない…というのは非常にもったいないですね。

というわけで今回は、緊張してしまう大事な場面において、落ち着いて振る舞うための一つのコツをお伝えいたします。

心と体はつながっている

人の心と体はつながっていて、お互いに影響を与え合っています。
緊張や不安などストレスがかかると、余分な力が入って体も硬くなり緊張します。心がリラックスすれば、体もゆるみますが、心そのものを自力でコントロールするのはなかなか難しいもの。

ヨガやストレッチなどで体をほぐすと心もリラックスするように、緊張する場面においても、体の方からアプローチしていきましょう。

心を落ち着かせるコツは「重心を下げる」こと

どんなものでも、重心は低いほど安定します。
緊張している時は、余分な力が入って肩が上がっていたり、首に力が入ったり、胸のあたりでの浅い呼吸になっていたりと、重心が上がりがち。
これを意識的に下げていきます。(ここで言う重心は、物理的な重心というより「意識の置きどころ」として用いています)

具体的には、立っているときであれば、重力に引っ張られて足の裏全体がしっかりと地面についている(地面を踏みしめている)感覚を意識的に感じ取るようにします。

うまく感じられない場合は、軽く両足を開いて、足裏のどのあたり(つま先側、かかと側、内側、外側)に体重がかかっているかを確かめてみたり、少しひざを曲げ伸ばししてみたりすると、足裏の感覚を得やすくなります。

座っているときは、座面に触れているお尻や腿にかかる体重の重みを感じてみます。

下半身がしっかり体重を支えているのを感じたら、一度肩をすくめるようにぐーっと上げ、ストンと一気に脱力して肩の力を抜きます。呼吸は、お腹に軽く手を当てながらでもいいので意識的に腹式呼吸をします。

重力を感じ、意識を体の下へ下へと持っていく。体を落ち着かせることで、心も落ち着いてきます。

ただしリラックスし過ぎも良くない

「ヤーキーズ・ドットソンの法則」によると、適度な緊張感はパフォーマンスを高めるが、緊張が強すぎる、もしくは弱すぎる場合にはパフォーマンスが低下するとされています。

緊張し過ぎはもちろん良くないけれど、リラックスし過ぎもよくないということ。なので、緊張しているからといって、「リラックスしなきゃ…」などと思うのではなく、体の重心を下げることに意識を集中し、ほどよい緊張感で挑みましょう。

まとめ

緊張しすぎてしまう場面で意識したいこととしては、

・心と体は繋がっている。心をほぐすために体の方からアプローチする。
・意識的に重心を下げ、地に足をつけて重力を感じ、体を安定させる。
・適度な緊張感が最もパフォーマンスが高いと心得る。

大事な場面でものすごく緊張してしまう…という方、ぜひ試してみてくださいね。

所作講師

日常の振る舞いを見直すことで、心・体・生活を整えるお手伝いをする所作講師。立つ・座る・歩く・物を扱う・挨拶する、といった日常あたりまえに行っている所作を通して、振る舞いだけでなく自分の内面も見つめ直すレッスンが好評。2011年の開講以来マンツーマンレッスンにこだわり、一人一人と向き合ってきた。ブログ【所作美人のヒント】では、バタバタと忙しい日々の中で、所作を通して自分を磨く考え方を発信。著書「一日一分からはじめる『おだやかな人になる所作の習慣』」

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