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「ガサツな人」の振る舞いを変えるために最初に意識したいこと

畠山仁美所作講師

身近な人から「ガサツ」だと指摘されたことはありますか?もしくは、自分自身でガサツだと感じていて何とかできたらいいなと思っている方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、そのような方のために、「ガサツさ」を改善する ”最初の一歩” として意識したい、シンプルかつ効果的なポイントを一つご紹介します。

そもそも「ガサツ」って?

「ガサツ」の意味を辞書で調べてみると、「動作などに落着きがなく、荒っぽくぞんざいなさま」とあります。
この「ガサツ」という言葉の語源は、「ガサガサ」という擬音語に、動詞「つく」が付いた複合語で、不快な音や、そのような音のする状態を表す「ガサつく」からきていると言われます。

この語源の通り、その人の振る舞いがガサツかどうかは【音】に表れます。

ものを置く音、イスに座る時の音、ドアを閉める音、足音、話し声の音量・・・ガサツな人の出す音は全体的に大きくなりがち。それが、周りへの配慮のない行動として不快感を与える要因となっています。しかし当の本人は、そこまで大きな音を立てているとは自覚していない場合も多いかもしれません。

徹底的に「音」に注目する

ガサツな振る舞いを改善する最初の一歩、それは「自分の立てている音をきく」です。

最初から、静かにやろう、丁寧にやろうなどと意気込む必要は全くありません。「物事を丁寧に行う」というのは、言うは易く行うは難しで、一朝一夕にできることではないからです。

とりあえず今まで通りの振る舞い方でいいので、ただ「音をきくこと」だけ意識してみてください。

「テーマ」を持つと気になり始める

犬を飼い始めると、街を散歩している犬や、ドッグカフェや、犬グッズが目に付いたりするように、「音」をテーマにすると、さまざまな音が耳に入ってきます。

すると、今までは気にならなかった自分の立てる音がだんだん気になるようになってきます。もしかしたら周りの人の立てる音も気になるようになってくるかもしれません。

そのうちに、静かにやろうという気持ちが芽生えてくるようになります。

一つずつ改善していく

「ガサツ」と一言でいっても、その具体的な内容はさまざまなので、言葉遣いが荒いとか、使ったものを元の場所に戻さないとか、気になることは色々あるかもしれません。

たとえば人からガサツさを指摘され、何とかしたいと思ったとしても、いきなりそれら全てを改善することはできません。何から始めたらいいか分からない、という方は、最初の取っ掛かりとして、ぜひ「音をきくこと」から始めてみてください。

音を意識した行動ができるようになると、次は身の回りを整理しようかなとか、身なりにも気を配ろうかな、など良い連鎖が始まって、他のことも改善したくなってくるはずです。

所作講師

日常の振る舞いを見直すことで、心・体・生活を整えるお手伝いをする所作講師。立つ・座る・歩く・物を扱う・挨拶する、といった日常あたりまえに行っている所作を通して、振る舞いだけでなく自分の内面も見つめ直すレッスンが好評。2011年の開講以来マンツーマンレッスンにこだわり、一人一人と向き合ってきた。ブログ【所作美人のヒント】では、バタバタと忙しい日々の中で、所作を通して自分を磨く考え方を発信。著書「一日一分からはじめる『おだやかな人になる所作の習慣』」

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