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靴箱に靴をしまうとき、かかとが手前?つま先が手前?

畠山仁美所作講師

自宅の玄関、座敷の居酒屋、学校の集まり…などなど、脱いだ靴をしまう際、靴箱にはどのような向きで入れたらよいのでしょうか?

「出し入れしやすさ重視」の場合

”靴を脱いで靴箱にしまう、靴箱から取り出して靴を履く” といった一連の動作のスムーズさ、出し入れのしやすさを重視するのであれば、

・スニーカーや革靴、パンプスなど普通の靴であれば、かかとが手前。

・サンダルやスリッパのように、かかとのない履き物は、つま先が手前。

・草履や下駄も、サンダルと同じように鼻緒(つま先)が手前。

履き物の形状によって、”掴む部分” を手前にして靴箱に入れます。

「見た目重視」の場合

・かかとのすり減りや汚れ部分などを人に見せたくない

・おしゃれな靴をきれいにディスプレイしたい

・PTAの集まりなど大勢の人が靴箱に入れる際、自分の靴だとすぐに分かるようにしておきたい

など、見た目を重視する場合は、全て「つま先側を手前」に置くといいでしょう。

(風水的にも、つま先を前に(前向きに)置くのが良いと聞いたことがあります)

「出船で揃える」と言われるけれど…

玄関での靴の揃え方の作法では、「『入船』で入り『出船』に揃える」とされています。(※出船:靴先を外に向けて、出港する船の向きにして履き物を置くこと)

それにならって、靴箱に入れるときも「出船」にしましょう、と言われることがありますが、実際は上記で挙げたように、自分が「何を重視するか」によって変わります。

「靴の置き方のマナーでは、どちらを手前にするのが正しいのですか?」と質問されることがありますが、正解は一つではありません。

自宅では取り出しやすさを、外出先では見た目をきれいに、など「自分なりの基準」があると迷わなくなります。

あなたは普段どんな風にしまっていますか?

所作講師

日常の振る舞いを見直すことで、心・体・生活を整えるお手伝いをする所作講師。立つ・座る・歩く・物を扱う・挨拶する、といった日常あたりまえに行っている所作を通して、振る舞いだけでなく自分の内面も見つめ直すレッスンが好評。2011年の開講以来マンツーマンレッスンにこだわり、一人一人と向き合ってきた。ブログ【所作美人のヒント】では、バタバタと忙しい日々の中で、所作を通して自分を磨く考え方を発信。著書「一日一分からはじめる『おだやかな人になる所作の習慣』」

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