お店のキャッチコピーに釣られて「注文の多い雑貨店」さんに伺いました。「人生に必要な物ってなんだ？」

店主の後藤さんは、大手雑貨チェーン店で「店長」「マネジャー」「店舗開発」「店舗管理」と20年以上キャリアを積んできた業界の雄。「ある程度自由にやらせてもらっていたのですが、会社が目指すところと自分が目指すところに少しずつギャップを感じるようになりまして」(後藤さん)100％自分のこだわりを反映した商品を扱う雑貨店をやりたくて、2017年に独立したのだそうです。

実際に独立してみてどうだったのでしょうか。「こうした小さいお店を手掛けるのは初めてでした。お客さんが気軽に話かけてくれたことが新鮮でしたね。お客さんとの距離がすごく近づいたと感じました。それから、商品を見たお客さんの反応がダイレクトに伝わってくるのも楽しい。『かわいー！』『懐かしー！』『うまそー！』などの声を聞いているのが何より至福の時です。今はネットで多くの物が手に入る時代。それでも手に入らない物、検索に出てこない物、そもそも検索しようとも思わない物もまだまだたくさんあります。そんな物たちを発見していただくのが当店の役目かなと思っていて、隠れた銘品たちを存分に楽しんでいただきたいと思いながらお店を続けています」と後藤さん。

お店には、こうした店主のこだわりに共感した地元の人たちが、開店時間を待たずして次々と訪れていました。筆者も続いてお店に入ってみたところ「あ、このテイスト・・・」「うん、どうしてもにじみ出ちゃいますよね(笑)でもね、特に意識しているわけではないけれど、商品はかぶってないんですよ」(後藤さん)

後藤さんの世界観に興味津々、ワクワクしながら店内を散策してみました。

「おらよっ」とパスできる、走るワーゲンバスのティッシュケース。鼻をかんで「捨てといて」なんてパスも返されそうです。

風雨から持つ人を守る最強の傘だそうです。これからのシーズンに大活躍しそう。

昭和レトロな爪切り。懐かしさを感じる人もいるのでは？

とってもかわいいテープディスペンサー。この発想好き！

カトラリーや箸置きもかわいくて思わず笑みがこぼれてしまいました。

無料でラッピングもしてもらえるのですね。シュールな感じのイラストが描かれたタグ付きです。

こうして散策してみたところ、いろいろほしくなって買ってしまいました。

今、これらの物がないと「生活に困るか」といえばそんなことはなく、なければないでいい物ばかりです。では、「人生に必要」なのかどうか。改めて考えてみたのですが、こうした物を選んだり買ったり、部屋で眺めたりしている時は間違いなく楽しい気分になります。できればいつもそうした気分で過ごしたい。なるほど、そういう気分にしてくれる物という意味で必要な物だったのかなと。なくてもいいと思う物こそ、本当は必要な物なのかもしれません。

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