調布で人気のお散歩スポットの一つ「野川」。もしタイミングが合えば、野川のお散歩の際にぜひ立ち寄ることをおすすめしたいところがあります。「鈴りんパン」です。

「鈴りんパン」は、どこかにお店があって毎日営業しているというわけではなく、「深大にぎわいの里」のなかにある農産物直売所「調布のやさい畑」の店頭で、毎月第2日曜日、月1度だけ販売を行なうというスタイルで、注目を集めています。

朝9時の販売開始時間の前から、お店の前には「鈴りんパン」のパンを毎月楽しみにしている人たちで行列が出来はじめます。

私も毎月「鈴りんパン」の出店日を楽しみにしている人の一人です。毎回新しいアイデアが盛り込まれたパンのラインナップで楽しませてくれます。

甘いパンからハード系まで、定番から季節限定のパンまで、種類もいろいろです。毎回14〜15種類くらい販売しているそうです。

いろいろな具材の入ったパンも楽しくておいしいのですが、クロワッサンやバケットなどのシンプルなパンもおすすめです。下の写真は、エシレバターを使ったクロワッサン。バターの風味が良くて、とてもおいしいです！

下の写真は、かわいいネコ型のパン。今回はフランボワーズ（ラズベリー）のクリームが入っていました。甘酸っぱくてフルーティーでした。

なんとこちらは珍しい「十穀、柿、くるみ、レーズン、パンプキンシード」の入った具沢山カンパーニュ。柿は手作りでセミドライにしているそうです。

そのほか、「柚子と小豆のバケット」など、季節の食材を使ったものも。柚子ピールも手作りで、広島県の大崎上島という島の農家から柚子を取り寄せて作っているそうです。柚子のやさしい香りが漂うパンでした。

パンに使っているピールやコンポートなどの素材も、すべて無添加で手作りしているというこだわりです。また、「調布のやさい畑」で出店するつながりから、山形のラフランスや長野の杏など、「調布のやさい畑」経由でフルーツを取り寄せることもあるそうです。

鈴りんパンの店主は、以前調布の野川沿いで「Cafe a MUSE」というパンカフェ（現在は閉店）を開いていたパン職人さんです。カフェを始める前は食育関係のお仕事をしていたそうですが、8年前に「美味しいパンが作れる人になりたい！」とコルドンブルー東京校でイチからパンを学び、フリーランスとしてスタートして今に至ったとのこと。

2018年に「Cafe a MUSE」が閉店した後、あのパンが食べられないのかと残念に思っていたのですが、その後「調布のやさい畑」で月1回で販売しているのを知って、うれしくなりました。回を重ねるごとにリピーターのお客さんも増えているそうです。鈴りんパンのFacebokページでは、常に試行錯誤を続ける、パンへの情熱を垣間見られます。

以前、「メロンパンを作ってほしいです！」とリクエストしたところ、その次の回でメロンパンをメニューに加えてもらったことがありました。他のお客さんからも、「カレーパンを作ってください」などリクエストに応えて作ることもあったそう。対面でお話ししながら、パン作りのこだわりや工夫などを聞けるのが楽しいです。

月一度の販売は、先日12月12日（日）に行われたばかりですが、クリスマスシーズンということで、12月は月2回の販売タイミングがあるそうです！ 12月19日（日）は、パンの販売のほか、毎年この時期に大人気のシュトーレンの販売が行われます。

今年のシュトーレン（2000円）には八朔やレモンピール、ドライパイナップルも入って、フルーティーかつ具沢山！ 生地はパネトーネのようなふんわりパン食感で、柑橘の風味や真ん中のマジパンもアクセントに。今までほかのシュトーレンはあまり好きではなかったという人も、ここのシュトーレンは大好き！という声多数です。この時期のギフトにもぴったりだと思います。

ちなみに、2022年第1回の出店は1月9日（日）に予定しているそうです。それ以降のスケジュールについては、鈴りんパンさんのFacebookページでご確認ください。