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営業先への初めての会社訪問、初対面の相手に好印象を持たれるコツ

樋口智香子マナー・コミュニケーション講師

初めて会社訪問は、何かと気を遣いますね。目的が営業であれば、尚のこと。
上手にコミュニケーションをとって、その後の関係性を良くしたいものです。
そこでこの記事では、営業先など初めて行く会社への訪問時に、相手と信頼関係を築き、好印象を持たれるコツについて、お伝えします。

事前準備、身だしなみも相手思いのひと工夫を

訪問前の事前準備を万全にしておきましょう。
身だしなみ、必要資料、筆記具、名刺入れ、携帯電話の着信音オフ、手土産など、直前に慌てることがないよう、事前にしっかりチェックしておきましょう。
第一印象においては特に、見た目の印象が大きく作用します。洋服のしわやほつれ、靴の汚れ、手指の手入れなど、細かいところまでケアしましょう。

服装を選ぶときのお勧めは、訪問先の企業のイメージカラーを、どこかに取り入れること。会社によっては、コーポレートカラーといって、会社の個性や目標を象徴するイメージカラーを設定していることがあります。ネクタイなどの小物に、さりげなく取り入れるといいでしょう。

また、気をつけたいのは「相手企業の競合品」です。競合他社の品だとわかるものを携帯したり、うっかり手土産に選んでしまったりすることのないように。

担当者を待つ間に気をつけたいこと

応接室などに通された後「こちらでお待ちください」と、担当者が来るまで待機することがありますね。その間、気をつけたいことについてお伝えします。

1.かばんは床に置く

基本、持参したビジネス用のかばんは、床に置きます。
勝手に椅子の上などに置かないようにしましょう。そのためにも、ビジネス用のかばんは、自立するタイプのものを選びます。脱いだコートがある場合は、コンパクトにまとめ、かばんの上に置きます。

2.書類やパソコンを、勝手に机の上に置かない

商談につかう書類やパソコンを、担当者が来る前に、勝手に机の上に置くのはNGです。
担当者が来るまでは、ひざの上に置いておきます。商談がはじまったら「失礼いたします」とひと声かけてから、机の上に置きます。

3.担当者が来たら、立ち上がって挨拶をする

担当者がおみえになったら、椅子から立ち上がって挨拶をしましょう。サッと機敏に動いたほうが好印象です。立ち上がる動作をスムーズにするには、両足をほんの数センチほど上げ、床をぽんと押すようにするとうまくいきます。

4.椅子には半がけで座り、背筋を伸ばす

姿勢の良し悪しは、印象を大きく作用します。待機中から整えておきましょう。
姿勢を良くするコツは、椅子に浅く座ること。背もたれには寄りかからず、半がけの状態で座ります。背筋を伸ばします。男性は、両足を肩幅程度に開き、女性は両膝をつけておきます。膝の角度は90度以上にすると、きれいな座り姿勢になります。

アイスブレイクの会話で、褒め上手になる

本題に入る前のアイスブレイクとしての会話では、さりげなく褒めることを心がけてみてください。場を和ませることができ、その後の会話もスムーズになるでしょう。

とはいえ、相手の方をいきなり褒めるのは、なかなか難易度が高いものです。わざとらしく、とってつけたようになってしまうこともありますね。
そこでお勧めなのが、オフィスや立地など、環境面を褒めること。
「キレイなオフィスですね」「駅から近くてわかりやすいですね」「眺めがいいですね」など、環境面に関することなら、話題にしやすいでしょう。

会話中、相手の名前を呼ぶ

会話中、相手の名前を口にすることを心がけてみてください。
心理学的な作用として、名前を呼ぶことは、相手の承認欲求を満たすことに繋がります。
また、相手が何名かいる場合、意識して口にすることで、初対面の相手でも名前を覚えやすくなるというメリットもあります。

「〇〇さんは、どう思われますか」「〇〇さんがおっしゃったように・・・」「〇〇さん、本日はありがとうございました。」といったように、さりげなく会話の中に組み込むといいでしょう。

以上、初めての会社訪問時、相手に好印象を持たれるコツについてお伝えしました。お役にたてば幸いです。

アカデミー・なないろスタイル
マナー・コミュニケーション研修講師 樋口智香子

マナー・コミュニケーション講師

マナー・コミュニケーション研修講師。千葉県出身、元資生堂ビューティコンサルタント。NLP心理学とマナーをかけ合わせた独自のプログラムにより、セミナー・研修を実施。全国250か所から招致され、指導人数は延べ20000人以上。セミナー・研修の他、書籍の出版、コラム執筆、雑誌記事や教材監修など幅広く活動中。

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