温泉旅行の余韻も半減、予約サイトで高評価の口コミをしたら、ホテルからの返信にがっかりした話
ホテル予約サイトを利用後、口コミをすると、宿泊先から返信のコメントが入ることがあります。
口コミへの返信がないホテルもあるなか、高評価にも低評価にも、一件ずつ、返信コメントを入れているホテルを見ると、誠意があるなと感じます。
しかし、その返信内容にも気遣いが必要です。コメント内容によっては、お客様の気持ちを下げてしまうこともあります。
私が実際に「高評価をしたけれど、こんな返信では、少々がっかり」と感じてしまったケースをご紹介します。
ある温泉地に、ひとり旅をしたときの話です。
宿泊した温泉旅館は、とてもサービスが行きとどいた、居心地のいいホテルでした。
特にすばらしいと感じたのは、以下のようなことです。
・スケジュールの都合上、何時に到着できるかわからなかったが、夕食の時間・メニューを当日対応にしてもらえた
・階段の多い離れのお部屋に宿泊、チェックイン時もチェックアウト時も、重いスーツケースを運んでくださった
・「〇〇様、おはようございます。」と名前を呼んで挨拶してくださった
ファミリーやカップルの多い旅館のひとり利用ということで、若干、緊張していたものの、丁寧な接客サービスのおかげで、気がねなく過ごすことができました。
宿泊後、感謝の気持ちをこめて、☆5つの感謝の口コミをしました。
重い荷物を快く運んでくれたこと、夕食への臨機応変な対応、名前を呼んでの挨拶などのエピソードを入れて、ひとり客でも気がねなく、心地よく過ごせたことをお伝えし、感謝のレビューをしました。
後日、ホテルからの返信コメントがつきました。
その内容を読んで、ちょっぴりさみしい気持ちになってしまったのです。
何故ならば、明らかに「コピペ」だとわかる定型文のような文章だったからです。
返信コメントは、私が書いた内容に、触れることはありませんでした。
その代わりに「ゆったりとした寛ぎのひとときを、お過ごしいただけたとのこと・・・」等々、そんなことを書いた覚えはないのにな、と思う文章が盛りこまれ、ちぐはぐな印象を受けました。
他の口コミへの返信にもざっと目を通したところ、不満のコメントには内容に添った返信をしている様子でした。
例えば、食事に関する不満であればその改善をする意思を、施設に関する不満であればその対応策をといったように、お客様のコメントを反映した返信でした。
しかし、高評価の口コミには、ほぼ同じような内容の返信をしており、これはもったいないなと感じました。
ホテルや旅館であれば、高評価をつけてくれたお客様ほど、再利用する可能性は高いはず。
最後の最後まで気を抜かず、口コミにも丁寧な返信をすれば、さらにファンになってくれるでしょう。
とても心地よく過ごさせてもらったので、今でもそのホテルには感謝の気持ちでいますが、あえて「惜しい」と感じたエピソードとして、ご紹介しました。
もし、改善するとしたら、以下のような工夫ができるでしょう。
・明らかに「全てがコピぺ」とわかる文章にしない
・高評価でも、低評価でも、お客様の書いた内容に触れつつ、感謝の気持ちを書く
・1対1でのコミュニケーションとして、オンリーワンに届ける気持ちで書く
あなたのお仕事に置き換えて、お役立ていただければ幸いです。
マナー・コミュニケーション講師
樋口智香子