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【熊本市】子供たちに綺麗な海を残したい!海洋浮遊ゴミ回収機の普及に奮闘する会社を訪ねてみた。

姫野あゆみ(あゆ姫)地域情報発信ライター(熊本市)

父の影響を受け、子供のころから魚釣りやマリンスポーツ、いろいろな海遊びをしてきています。あゆ姫です。

とにかく昔から海が大好きで眺めているだけでも、私にとっては何よりもパワースポットとなる場所。

でも、いつも気になるのは大量のゴミ。

どこの海に行っても、どんな綺麗な海に行っても、残念ながら大量のゴミを見かけます。

某港に流れ着いた大量のゴミ
某港に流れ着いた大量のゴミ

今回は、そんなゴミが多い海を少しでも綺麗にしようと奮闘している、素晴らしい会社で話を聞いてきました。

熊本市中央区新市街(シャワー通り)『株式会社SUSTAINABLE JAPAN(サステナブルジャパン)』

『株式会社SUSTAINABLE JAPAN(サステナブルジャパン)』では、“海を綺麗にすること”をミッションとし、さまざまな海洋環境問題に取り組まれています。

今回お話を伺ったのは、代表取締役社長 東濵 孝明さん。

2019年に設立された会社ですが、設立のきっかけは、海の近くにある祖母宅に子供を連れて遊びに行った際、港や砂浜に流れ着いた沢山のゴミを見て愕然とし、「このままでは自分の子供たちは、将来綺麗な海を見ることができない!」と思ったからとのこと。

株式会社SUSTAINABLE JAPAN 代表取締役社長 東濵 孝明さん
株式会社SUSTAINABLE JAPAN 代表取締役社長 東濵 孝明さん

長年、ただただ海を眺め「ゴミ多いなぁ…汚いなぁ…残念だなぁ…」と、ぼんやり思っていた私とは違い、行動力に驚きです。

現在『株式会社SUSTAINABLE JAPAN(サステナブルジャパン)』では、綺麗な海を後世に残したいという想いで、海洋浮遊ゴミ回収機『Seabin(シービン)』という特殊な装置を使い、海に流れだしたプラスチックや産業廃棄物などを回収することに力を入れられています。

『Seabin(シービン)』という装置は、オーストラリアのサーファーが開発したもので、2014年からプロジェクトが始まり、欧州でいろいろな試験を繰り返し、2017年に実機の販売がスタート。

まだ日本国内では、取り扱っている会社が数少ない装置です。

このSeabin(シービン)は、どんな装置かというと、主に港など海洋浮遊ゴミが溜まりやすい場所に設置され、水中ポンプを稼働させると吸込み口が上下に動き、水面を浮遊するゴミを周りの水と一緒に吸い込みます。

ゴミは装置の中のネットに残し、吸い込んだ水はポンプで戻されるという仕組み。

Seabin(シービン)は、ペットボトルや空き缶など大きなゴミだけではなく、2mmほどになってしまった小さなマイクロプラスチックも回収が可能とのこと。

天然に存在するものではない人間が作り出したプラスチックなどは分解されにくく、長い間海を漂う中で細かくなってしまったマイクロプラスチックは、生物がエサと間違え食べてしまい、傷つけてしまったり、死んでしまったりする原因となっています。

プラスチックだけではなく、同じく海を彷徨う、ロープなどの大きなゴミも海の生物や海鳥などの体に絡まり、傷つけてしまったり、死に追い込む原因となります。

マイクロプラスチックを食べた魚などを食べる私たち人間にも、影響が出るとも言われています。

このようなゴミの数々は、紛れもなく私たち人間が、海に出してしまったものですね。

昨今、世界中の海に漂流する廃プラスチックが齎す問題は、いろいろな国で懸念されているため、Seabin(シービン)は世界的にも注目される装置ではないでしょうか。

現に、世界各国での設置が進んでいるようです。

日本国内では、まだ数が少ないですが、私は今後増えて欲しいと思うし、実際に増えると思っています。

このSeabin(シービン)の存在を数年前に知り、ずっと気になっていたのですが、今回社長である東濵さんの話を聞き、その思いは更に強くなりました。

Seabin(シービン)は海だけではなく、湖や河川などにも設置が可能。

株式会社SUSTAINABLE JAPAN(サステナブルジャパン)では、湖や河川のゴミも最終的には海に流れ着くので、海への流出を食い止めるために湖や河川を綺麗にされる活動もされています。

残念ながら現在、熊本市内にSeabin(シービン)が設置されている場所はないとのことですが、江津湖などでは過去に実証実験を行われています。

江津湖に設置された際にも、たくさんのゴミが回収されたとのことです。

今回お話を伺った東濵さんは、このSeabin(シービン)という回収装置を今後、全国に広げていきたいと言われていました。

もちろん、世界中の海がSeabin(シービン)を使う必要がない、綺麗になることが理想ではありますが、現実的には残念ながら厳しいと思います。

後世に綺麗な海を残すためにも、今後熊本県内の海はもちろん、全国各地にSeabin(シービン)が普及して、少しでも海が綺麗になることを願いながら、今後も株式会社SUSTAINABLE JAPANの取り組みに注目したいです。

また1人1人が、不法にゴミを捨てないことはもちろん、落ちているゴミは拾うなど、自分ができることを意識できる世の中になると良いですね。

今回は大変貴重なお話を聞くことができ、大好きな海から少しでもゴミがなくなるように、自分ができることからやってみようという意識が強くなる機会をいただき感謝です。

今回は、Seabin(シービン)という海洋浮遊ゴミ回収機について紹介しましたが、株式会社SUSTAINABLE JAPANの公式サイトでは、ほかにもいろいろな活動内容を、随時紹介されています。

環境問題に積極的に取り組む素敵な活動をたくさんされているので、ぜひ、ご覧ください。

株式会社SUSTAINABLE JAPANの公式サイト(外部リンク)

《今回紹介した会社の情報》
株式会社SUSTAINABLE JAPAN
(サステナブルジャパン)
住所:熊本県熊本市中央区新市街13-10
電話:096-353-0750
公式サイト:株式会社SUSTAINABLE JAPAN公式(外部リンク)

《取材協力・一部画像提供》
株式会社SUSTAINABLE JAPAN

地域情報発信ライター(熊本市)

生まれも育ちも熊本県熊本市。食べ歩きと旅が好き。 九州内にある道の駅は全制覇しています。 【食い倒れ放浪記】ブロガー『あゆ姫』として10数年活動してきた経験を活かし『熊本市』の美味しい情報・気になる情報・楽しい情報…様々なジャンルで発信していきたいと思います。 《お知らせ》 LINE公式アカウントができました。 関連サイトに載せているURLから、ぜひお友達登録お願いします。

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