また１つ、昭和から続く老舗の飲食店の明かりが消えました。あゆ姫です。今回は非常に寂しい閉店情報をご紹介します。

熊本市内中心部、新市街アーケードから栄通り方面に入った右側。

昔から多くの人に愛されてきた『カレーショップさんえす』

1947年創業。もともとは洋食店だったとのことですが…私の中では、カレーショップの記憶が強いため、カレーショップになってからの歴史も、大変長いと思います。

この70年以上の歴史を持つお店が、2022年8月24日で閉店となりました。
(少し前に最後のランチに行ってきたのですが、お店のご夫婦の希望や常連様たちの想いがあり、閉店後のご紹介です。)

当時のことはわからない世代の私ですが、70年前に洋食やカレーって、すごく“ハイカラ”な料理を食べられる、おしゃれなお店という存在だったのではないでしょうか。

昔から変わらない入口にある食品サンプルの数々。

何度も通い、いろいろな思い出が詰まっているという人はもちろん、カレーショップさんえすに行ったことがない人でも、この食品サンプルが飾られている外観は、何度も目にしたことがある人は多いはず。

長いことご無沙汰になっていましたが、私自身若い頃に、何度もお世話になったお店で通る度に食品サンプルが目に入り、懐かしい気持ちに浸っていたものです。

皮肉にも閉店するという情報を聞き、久しぶりの訪問、そして最後の訪問となってしまいました。

店内に入ると、昔ながらの喫茶店のような店内。

懐かしい…当時の思い出が鮮明によみがえります。

メニューはカレー+トッピングとシンプル。

注文を済ませると、懐かしの福神漬けが登場！

オレンジの福神漬け…昔と変わっていないなぁ。

やっぱり、カレーには福神漬けですよね！

最後の『さんえす』カレーは、過去によく注文していた『ポークカツ(830円税込)』にしました。

今考えると、過去に何度も訪問したものの私が注文するカレーは、ポークカツか海老フライの2択だった気がします。

そして、食後には昔ながらのクリームソーダも、よく注文したなぁ…

懐かしい…本当に懐かしい…。

随分と長いこと訪問していませんでしたが、昔と全く変わってなくて、目頭が熱くなりそう。

近年いろいろなこだわり・おしゃれが詰まったカレーを提供しているお店が、あちこちに登場し、カレーブームが起きている様子ですが、私はこの昔ながらのストレートでシンプルなカレーがすごく好き。

福神漬けを添えいただきます。

1口食べると、当時の様子が鮮明に浮かぶほど変わらない味。

まろやかな味の中に、深いコクがありシンプルに旨い。

サクっと揚がった柔らかいポークカツと福神漬け、どれを食べても懐かしさが溢れていて、感慨無量の食事となりました。

当初8月末までの営業を予定されていましたが、材料などの関係により少し早めに閉店。

古き良きカレー店の閉店はすごく寂しいですが、大変長い間お疲れ様でした。

そして、ありがとうございました。