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【神戸】待望の特別展「ハリー・ポッターと魔法の歴史」が遂に来日!本物の魔法を知るチャンスが今ここに

Hinata Yoshioka旅するフォト&ライター(神戸市)

皆さん、イギリスから遂にあの物語が届きましたよ!そう、有名な魔法使い「ハリー・ポッター」の国際巡回展が神戸にやって来てくれたんです。去年、コロナの為に残念ながら延期となってしまったこの展覧会…ようやく大勢のファンの夢叶って、満を持しての開催です!

世界中で知られ、今ではファンタジー文学の代表作のようなハリー・ポッター。実は最初から順風満帆ではなかったのをご存知でしょうか。

手前はルーピン教授。奥は巨大怪物バジリスクとハリーの戦いシーン 所蔵:ブルームズベリー社 撮影協力:兵庫県立美術
手前はルーピン教授。奥は巨大怪物バジリスクとハリーの戦いシーン 所蔵:ブルームズベリー社 撮影協力:兵庫県立美術

1990年イギリス、マンチェスターからロンドンへの旅の列車の中で、J・K・ローリング(作者)の頭の中に突如浮かんだというハリー・ポッターの物語。その物語を本にするべく8つもの出版社をまわったものの、誰も相手にしてくれません。

諦めずに探し、ようやく辿り着いた出版社がありました。その会社の社長が自分の小さな女の子に読ませてみた所、「面白いから早く続きが読みたい」と言ったことで出版が決まったという逸話があります。

龍のミイラも展示されている 所蔵:瑞龍寺 撮影協力:兵庫県立美術 
龍のミイラも展示されている 所蔵:瑞龍寺 撮影協力:兵庫県立美術 

その後は、もう皆さんのご存知の通り。瞬く間に人気に火がつき、世界中の子供だけでなく大人たちをも虜にしてしまいました。今回の展覧会では、そんな出版のきっかけとなった女の子からの直筆のメッセージや、作者の直筆の原稿、手書きのスケッチなどの貴重な資料の展示もあります。

美術品が展示されているだけでなく、ちゃんと物語の中へ連れて行ってくれるのが嬉しい 撮影協力:兵庫県立美術館
美術品が展示されているだけでなく、ちゃんと物語の中へ連れて行ってくれるのが嬉しい 撮影協力:兵庫県立美術館

展示会場は、1章から10章まで内容を分けて展示されています。第1章はプロローグ、第2章からは魔法魔術学校「ホグワーツ」のカリキュラムに沿って解説を交えた展示があるのですが、これが実に興味深い!この展示会は、ハリー・ポッターの物語が「魔法の歴史」に沿って描かれているという事実を教えてくれます。

魔法の呪文が書かれた本。呪文なしに魔法は語れない 所蔵:大英図書館 撮影協力:兵庫県立美術
魔法の呪文が書かれた本。呪文なしに魔法は語れない 所蔵:大英図書館 撮影協力:兵庫県立美術

「錬金術」「天文学」「占い学」「魔法薬学」から「闇の魔術に対する防衛術」まで、ハリー・ポッターが物語の中で受けている様々な授業があるのですが、それらは元々イギリスをはじめ世界各国に実際に古くから伝わるものでもあります。

秘密のような世界を授業で習えるハリー・ポッター。いいなぁ、習ってみたいなと羨ましく思ったりしたのは、きっと私だけではないと思います。ちょっと気になるそんな魔法の内容を、ハリー・ポッターの物語を通しながら知ることができるのもこの展覧会の大きな魅力です。

古代エチオピアから伝わる魔術書(右)、お守りの巻物と銀の容器(左) 所蔵:大英図書館 撮影協力:兵庫県立美術館
古代エチオピアから伝わる魔術書(右)、お守りの巻物と銀の容器(左) 所蔵:大英図書館 撮影協力:兵庫県立美術館

表紙や挿絵を描いているジム・ケイの原画があるのは勿論、物語に出てくる魔法の道具などもあって、「あっ、これはあの時の…!」というワクワク感も味わえます。

私的には特に、ダイアゴン横丁のスケッチが見ものでした。まるで迷路のようなダイアゴン横丁。一体どんな所なんだろうと思いながらいつも読んでいた場所です。

物語を読んでいて、いつか行ってみたいと思っていた場所「ダイアゴン横丁」所蔵:ブルームズベリー社 撮影協力:兵庫県立美術館
物語を読んでいて、いつか行ってみたいと思っていた場所「ダイアゴン横丁」所蔵:ブルームズベリー社 撮影協力:兵庫県立美術館

嬉しいことに、音声ガイドの器具も借りられます。ヘッドホンで桐谷美玲さんの雰囲気ある優しい語りを聞いているうちに、物語の中へとグッと入り込んでしまうかも知れません。(約35分の内容、¥600)

会場は、大きな図書館のような展示スペースになっている 撮影協力:兵庫県立美術館
会場は、大きな図書館のような展示スペースになっている 撮影協力:兵庫県立美術館

展示室はたくさんの小部屋に分かれていて、魔法学校の授業内容に合わせて壁の色や装飾で雰囲気を変えています。映像が動いたり音が聞えてくるような空間もありますよ〜

天井からホウキがぶら下がった部屋。何か生き物がいるような気配がする空間 撮影協力:兵庫県立美術館
天井からホウキがぶら下がった部屋。何か生き物がいるような気配がする空間 撮影協力:兵庫県立美術館

まだこの物語を読んだことがない人でも、簡単に魔法の世界に片足をつっこめちゃいます。別に興味がないと思っていても、子供の頃の自分を思い出してみると、魔法というものを身近に感じていた時が少なからずあったのではないでしょうか。

そんな子供の頃の自由な感覚を思い出しながら魔法学校のカリキュラムを体験していくと、いつの間にかハマってしまうあなたがいるかも知れません。そして気がつけばハリー・ポッターシリーズを読破してたりして。

世界中の「ハリー・ポッター」小説がずらりと並ぶ 撮影協力:兵庫県立美術館
世界中の「ハリー・ポッター」小説がずらりと並ぶ 撮影協力:兵庫県立美術館

「ハリー・ポッター」を読んだことがある人は、頭の中に色んな名シーンが鮮やかに蘇って来て、もう一度読み返したくなるかも知れません。シリーズをまだ全部読み切れてない人は、続きが読みたくなるかも。

ファンタジーの世界に足を踏み入れると、不思議なことにまるで遠くに旅に出たような気分転換ができます。展覧会に行った日はちょっとだけテレビを消して、秋の心地よい夜長を読書しながら過ごしてみるのもいいかも知れませんね。

ヒッポグリフのバックビーク。魔法生物飼育学の展示 所蔵:ブルームズベリー社 撮影協力:兵庫県立美術館 
ヒッポグリフのバックビーク。魔法生物飼育学の展示 所蔵:ブルームズベリー社 撮影協力:兵庫県立美術館 

ダンブルドアとマクゴナガル教授の肖像 所蔵:ブルームズベリー社 撮影協力:兵庫県立美術館
ダンブルドアとマクゴナガル教授の肖像 所蔵:ブルームズベリー社 撮影協力:兵庫県立美術館

写真奥の左は、コーンウォール地方の魔女が使って大破させたという大鍋 所蔵:魔術・魔法博物館 手前はベゾアール石が入った金線細工の容器 所蔵:サイエンス・ミュージアム 撮影協力:兵庫県立美術館
写真奥の左は、コーンウォール地方の魔女が使って大破させたという大鍋 所蔵:魔術・魔法博物館 手前はベゾアール石が入った金線細工の容器 所蔵:サイエンス・ミュージアム 撮影協力:兵庫県立美術館

今回の特別展のイメージとしても使われている不死鳥。ダンブルドアとハリーに深く関わりのある存在 所蔵:ブルームズベリー社  撮影協力:兵庫県立美術館
今回の特別展のイメージとしても使われている不死鳥。ダンブルドアとハリーに深く関わりのある存在 所蔵:ブルームズベリー社 撮影協力:兵庫県立美術館

写真左手は、まだあどけない頃のハリー。右手は9と3/4番線で汽車に乗るハリー 所蔵:ブルームズベリー社 撮影協力:兵庫県立美術館
写真左手は、まだあどけない頃のハリー。右手は9と3/4番線で汽車に乗るハリー 所蔵:ブルームズベリー社 撮影協力:兵庫県立美術館

とにかくファンにとってはたまらないこの展覧会…今秋、またハリー・ポッター熱が日本で再び再沸騰するのではないでしょうか。

ロンドン、ニューヨーク開催を経て遂に日本へ。出版20周年を記念した「大英図書館」史上初の国際巡回展、特別展「ハリー・ポッターと魔法の歴史」を是非ともお見逃しなく!

ロンドンのハリー・ポッター劇団によるオリジナル衣装 所蔵:『ハリー・ポッターと呪いの子』ウエスト・エンド・プロダクション 撮影協力:兵庫県立美術館
ロンドンのハリー・ポッター劇団によるオリジナル衣装 所蔵:『ハリー・ポッターと呪いの子』ウエスト・エンド・プロダクション 撮影協力:兵庫県立美術館

※この日は記者内覧会により写真撮影の許可がおりましたが、普段は撮影禁止となっています。

特別展

「ハリー・ポッターと魔法の歴史」兵庫県立美術館にて開催

2021年9/11〜11/7まで

兵庫県立美術館

開館時間:10:00〜18:00(入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(祝休日の場合は翌日)
電話番号:078-262-1011
住所:神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1(HAT神戸内)
特別展
「ハリー・ポッターと魔法の歴史」HP

※特別展「ハリー・ポッターと魔法の歴史」は、安心してご覧いただけるよう、展示室への入室に上限を設けています。ローソンチケットで前売日時指定券を購入済の方、同館サイトでご予約済みの方は、ご予約の時間枠内であればいつでもご入場いただけます。

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旅するフォト&ライター(神戸市)

旅なしに人生は語れない、ノマド系フォトライター。国内から世界各国まであちこち歩きまわって取材する、体当たりレポートを得意とする。趣味は美味しいもの食べ歩き、料理、音楽、ダンス、ものづくり、イベント企画などなど、気になる物には何でも手を出してしまう。南国気質で、とにかくマイペースな自由人。

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