JR須磨駅の北側すぐの場所にある「コペンハーゲン」。お店に入ると、店主のハンセンさんのチャーミングな笑顔に迎え入れられます。

ここにお店をオープンしてからもうすぐ14年。ホットドッグ、サンドイッチ、デニッシュなどの軽食メニューで、テイクアウトもやっています。

実はハンセンさんは、デンマークの老舗レストランで総料理長をやっていた本格的な料理人。「何でホットドッグなの？せっかくの腕がもったいない」と、プロの料理人さんから言われたりすることもあるそう。

「デンマーク料理やフランス料理もやっていたよ。だけども55歳の時に頭を切り替えた。日本で美味しいホットドッグを食べたことがないから、やってみようと思って。」

ハンセンさんの作るホットドッグやサンドイッチは、ほんわかと美味しい家庭の味。食べていて自然と微笑んでしまうような優しい味なんです。

ソーセージはデンマークから取り寄せたもので、餌や飼い方にこだわり育てたストレスフリーの豚のお肉を使っているので、ジューシーで旨味が凝縮されています。そこにたっぷりの千切りキャベツと自家製ソースが相性良しです。

人気の「クリスチャンドッグ」には、バンズからはみ出そうなジャンボソーセージが。素材にこだわっているので、この価格で売るのは普通だったら無理だよとハンセンさんは言います。

「サーモンサンドウィッチ」は、北欧産サーモンマリネとミックス野菜。サーモンにはディル・マスタードソースがかかっていて、ディルの風味がとっても爽やか。パンも全てタカキベーカリーの特注の物を使用しています。

隣のお店から店員さんがやって来ました。ハンセンさんと笑顔で会話しながら、レタスを2束置いて行きます。ここら近辺は、昔ながらの横の付き合いが普通に行われている長屋のような空間なんだそう。

「ハンセンさんは、もうすっかり日本人ですよ。とっても面白くてみんなとも仲良し。ご近所同士、いつもこうやってお互いに助け合いながらやってます」とお隣さん。

日本に来てから40年が経つハンセンさん。ここは4度目の移転先で、とても運命を感じている場所なんだそう。「この場所に初めて立った時、頭にビリビリ来た。これは宇宙からのサインで、運命なんだと感じたよ。私の最後はここで迎える。」そう言ってウインクします。

夜になると、アメリカ人の男性がひとりでやって来ました。ほぼ毎日のように通っているそうで、カウンターに立ったまま注文をしてハンセンさんと会話をしています。どうやら、みんな彼に会いにここに来ているようですね。

ホットドッグの美味しさとチャーミングな笑顔に癒されに…皆さんもぜひハンセンさんに会いに行ってみて下さいね。須磨海岸の真ん前なので、テイクアウトして春の海でピクニックなどもオススメですよ。

コペンハーゲン