うまみがギュッと濃縮された食べ物、ナッツ。お酒のつまみやスイーツなどにも欠かせないナッツは、相手をとことんまで引き立てる名人ですよね。

そんなナッツに特化したスイーツのお店があるというので行ってきました。その名も「NUTS LAB (ナッツラボ)」。

中に入ると、ガラス張りの工房内でパティシエさん達がスイーツを作っている姿が。カウンターには様々なナッツの商品が並んでいて目移りしてしまいます。

さて、早速クールダウン！冷んやりとしたソフトクリームをご紹介します。見た目にも涼しい「ピスタチオソフトクリーム」は、最近ナッツラボで新たに登場したばかりのスイーツです。

北海道ソフトクリームにピスタチオペースト、そしてこだわりのピスタチオをたっぷりとのせた「ピスタチオソフトクリーム」。底にはクッキーシューの生地まで敷かれています。これはもう、ピスタチオ好きにはたまらないのでは？

そして、ナッツラボの一押し「木の実シュー」3個のセットをいただきます。ビジュアルもかわいくて、食べるのがもったいないくらいかも。

注文があってからクリームを注入するという木の実シューは、クッキー生地もサクサク食感。カスタードにはナッツペーストが練り込まれ、うまみがたっぷりでかなり濃厚なのに、くどさを感じさせない絶妙な味のバランスです。

甘さも控えめで大人味。ひとつひとつの個性を大切に作られた味わい深いシュークリームは、小ぶりに見えて十分にナッツを堪能でき、とにかく満足感があります。

夏におすすめの「木の実シェイク」にもナッツがたっぷり。ザクザクっと食べながら飲めるシェイクって珍しいですよね。ピーナッツの柔らかな甘味とコク、そこにミルク感がベストマッチなんです。

テイクアウト容器に入れてもらったので、そのまま持ち帰りながら楽しめます。外はもう夏の日差し、冷たいシェイクは今からもう手放せません。

だけどどうしてこんなにもナッツ推し？そして、なぜここのナッツは風味高いのでしょうか。

ナッツラボでは、鮮度の高さを守るために生のものを取り寄せて販売前に焙煎しています。それだけに香りが高く、ナッツ本来のうまみを堪能できるということ。

このお店がオープンしたのは2021年4月。まだ1年ほどしかたっていない新店舗なのですが、実はナッツラボの本体は、去年創業100周年を迎えた「有馬芳香堂 (ありまほうこうどう)」なんです。なるほど、ナッツが美味しい訳ですね。

ナッツやドライフルーツの販売を主軸として大正10年に創業した老舗が、新しい挑戦として始めたのが新店舗ナッツラボ。それは地域への恩返しとして形になったものだと言います。

ナッツラボがここにできた翌年、お店の向かいに「有馬芳香堂 」が直営店を移転、創業当時に工場があった場所へと戻ってきました。

この日はキッチンカーも出動し、できたてのバターピーナッツが配られていました。イベントやそんな取り組みを通して人と人との交流を深めて行くことで、地域貢献につながるよう活動しているそうです。

私もそうだったのですが、お客さんがそのどちらの店舗も行き来している様子がありました。客層も様々で、男女を問わず幅広い年代の人たちが楽しんでいるようです。

常連さんらしき人たちが、店員さんとお喋りを楽しんでいる風景も見られました。そんな昔ながらの下町の心地良さと、そこに加わった新しい風。ナッツを通して、ちょっと素敵なことが始まりそうですね。

皆さんも、今はじまったばかりのどこか懐かしい空間へ、風味高いナッツを味わいに行ってみてはいかがでしょうか。

NUTS LAB (ナッツラボ)