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洗っても落ちない加齢臭・ミドル臭!ニオイの元「皮脂油」をしっかり落とす洗剤の選び方

平島利恵洗濯研究家
加齢臭を洗浄力の高い洗剤を効果的に使って落としましょう

洗濯研究家の平島 利恵です。
ご自身やご家族のニオイが気になることはありませんか?加齢臭のお悩みは男性だけでなく、女性の方にも増えています。

加齢臭は「洗濯してもニオイが残る」のが厄介ですよね。その原因は、ニオイの元である皮脂油水に溶けにくい性質を持つためです。落としにくい皮脂油を、手間をかけずにしっかり落とすためには洗剤選び洗い方がポイントになります。

ご家族の加齢臭が気になっても、本人に伝えるのが難しいというお悩みもよくお聞きします。そんな時は、衣類に染み付いたニオイを洗濯でリセットしましょう。

皮脂汚れを落とすならアルカリ性粉洗剤

洗浄力の高さで選ぶなら「アルカリ性粉洗剤」
洗浄力の高さで選ぶなら「アルカリ性粉洗剤」

加齢臭の元である皮脂油・タンパク質汚れは水に溶けにくいため、洗濯機にかけるだけでは汚れが残り、衣類に蓄積します。残った汚れが酸化することで、ニオイだけでなく黄ばみ・黒ずみも招きます。

皮脂油汚れを落とすには、洗浄力が高いアルカリ性の粉洗剤がおすすめです。

酸化した皮脂油汚れと相反するアルカリ性の洗剤を使うことで、化学的に中和反応が起き、汚れが落ちやすくなります。液体洗剤と粉末洗剤がありますが、粉末のほうがより洗浄力が高いという特徴があります。

アルカリ性洗剤の注意点

アルカリ性粉洗剤は、ニットやおしゃれ着に使用すると、風合いを損ねる恐れがあります。洗濯表示を確認し、「中性洗剤を使用」と書かれている衣類への使用は避けましょう。

粉洗剤が溶けにくい時

ニオイにお悩みの方は、普段の洗濯でもアルカリ性粉洗剤を使うのがおすすめです。粉洗剤の溶け残りが気になる方は、あらかじめお湯で溶かして、洗濯機に入れましょう。100均に売っているシェイカーなどを利用すると簡単です。

汚れ・ニオイを落とすなら温水洗い

食器の油汚れを落とす際、お湯を使う方がよく落ちますよね。
それと同じ原理で、蓄積した皮脂油を落とす際も40~45度程のお湯を使うと効果的です。洗剤の洗浄力がUPし、繊維の奥に染み込んだ皮脂油が溶け出しやすくなります。

しっかりケアするならつけ置き洗い

たんぱく質を分解する酵素が配合されたもの方が◎
たんぱく質を分解する酵素が配合されたもの方が◎

40~45度のお湯に、アルカリ性粉洗剤・酸素系漂白剤をよく溶かし、1~2時間ほどつけ置き洗いします。(洗剤量はパッケージを確認します)
高濃度洗浄液でしっかりつけ置き洗いすることで、ニオイだけでなく黒ずみ・黄ばみにも効果があります。

つけ置き後は、すすぎ2回以上で洗濯機にかけます。面倒な方は夜つけ置きし、朝他の衣類と一緒に洗濯する方法でも問題ありません。

手軽にケアするなら洗濯機洗い

洗濯機に温水洗い機能がない場合、お湯取り機能を使います。
その際、おふろの残り湯は使用せず、バケツにお湯を溜め、そのお湯を吸い取りましょう。

洗濯機で温水洗いすると、タオルや下着、お子様の洋服などもスッキリ洗い上がります。ただし、ウール・ニットなど温水洗いに適さない衣類もあるので、お気に入りの衣類は必ず洗濯表示を確認しましょう。

ニオイが気になる衣類はすぐに洗う

加齢臭が気になる衣類は、着用後すぐに洗濯しましょう。ニオイは目には見えませんが、衣類に汚れ(皮脂油)が付着しているため発生しています。汚れは、時間の経過ともに酸化し、繊維を変質させたり、ニオイが強くなっていきます。
洗濯カゴに入っている他の衣類にもニオイが移るため、脱いだらすぐに洗濯を意識しましょう。

加齢臭を予防するために

加齢臭の改善には、洗濯にプラスし、生活習慣も改善しましょう。

食事面

動物性脂肪の摂りすぎに注意し、酸化を抑制する食べ物を取り入れましょう。
(柑橘類・アーモンド・豆乳など)

身体面

ストレッチ・ウォーキングなどの運動、湯船に浸かるなどし、汗をかくことで、汗腺トレーニングをしましょう。

精神面

ストレスも加齢臭の原因となります。適度に発散し、コントロールしましょう。

身体から出るニオイの改善は、一朝一夕にはできません。でも、衣類のニオイを落とすことであれば、明日からでもすぐにできます。

洗濯で加齢臭をリセットし、ニオイによるストレスが軽減されると嬉しいです。

洗濯研究家

2004年に武庫川女子大学文学部を卒業し、株式会社リクルートに入社。じゃらんのEC事業に携わり、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置さ洗剤の着想を得て帰国。株式会社Heulie 設立。洗濯洗剤と布ナプキンブランド"Rinenna"を展開。洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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