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寒い季節を迎える前に知っておきたい子どもの感染症対策5選~元保育士パパが教える【子どもの感染症予防】

hirofuminice元保育士Webライター

最近の日本は猛暑が続いた夏も過ぎて過ごしやすくなってきたと思うと、あっという間に気温が下がり、年々秋が短くなっているように感じるのは僕だけでしょうか。

寒い冬は風邪をひきやすい季節ですが、ほかにもインフルエンザ、ノロウイルスやロタウイルスなどの感染性胃腸炎、RSウイルス感染症、溶連菌感染症、マイコプラズマ肺炎などの感染症が流行します。もちろん新型コロナウイルス感染症にも引き続き注意が必要です。大人も注意しなければなりませんが、お子さんがいる家庭では子どもの予防対策が欠かせません。

今回は、冬に流行する感染症を予防する対策や注意点を解説します。

なぜ冬に感染症が流行するのか?

寒い冬に感染症が流行する主な理由は、以下の2つです。

低温度や低湿度の環境になるため

気温15度以下、湿度40%以下の低温度で低湿度の寒い季節は、ウイルスが好む環境です。低温度、低湿度の環境では表面の水分が減り、ウイルスが空中に浮遊しやすくなるため生存時間が長くなってしまいます。そのうえ寒いと換気が疎かになりがちになり、ますます感染しやすい環境になるのです。

人間の体温が下がり、免疫力も低下するため

寒くなると人間の体温も下がり、免疫力も下がります。また、冬は寒さによって水分補給の回数も減るため、体内の水分不足につながることも感染しやすい原因です。空気が乾燥していることから鼻やのどの粘膜も乾燥し、感染を防御する機能も弱くなることも影響します。

感染症の予防対策5選

コロナ禍を経験したことで感染症予防についての理解が深まり、習慣になっている人も多いでしょう。しかし、コロナウイルス感染症が5類になり、以前の生活が戻ってきたことや暖かい季節を過ごしてきたことで油断したり疎かになったり、忘れてしまっていることもあると思います。

感染症の予防対策を5つ紹介しますので、冬を迎える前にしっかりと再確認しておきましょう。

感染症の予防対策① 規則正しい生活を送る

当たり前のことですが栄養のバランスが取れた食事やしっかりと睡眠を取ることなど、規則正しい生活を送ることが感染症予防の第一歩です。保育園や幼稚園などに通っている子ども達は園で身体をしっかり動かす機会が多いと思いますが、屋内での活動が制限される冬は暖かい季節に比べると運動不足になりやすいので、適度に運動することも意識しましょう。

感染症の予防対策② 手洗い・うがい・手指消毒

コロナ禍を経験したことで手洗いやうがい、手指の消毒が習慣になっている人が多いでしょう。しかし、子どもは手洗いやうがいを忘れたりきちんとできなかったりすることがあります。そのため、大人がよく様子を見たり声をかけたりすることが必要です。

感染症の予防対策③ 部屋を換気する

寒い時季は、窓を開けるのをためらうでしょう。しかし、前述したように換気を疎かにすることがウイルスに感染する原因につながります。時間を決める、家族で声をかけあうなど工夫し、換気をこまめに行うように意識してください。

感染症の予防対策④ 人ごみを避ける

冬は寒さや積雪により家で過ごす時間が長くある季節ですが、クリスマスや新年など買い物や帰省などで人ごみに出て行く機会もあります。コロナ禍はソーシャルディスタンスが叫ばれていましたが、平常に戻った現在では人ごみに行くことも多くあるでしょう。しかし、感染症を予防するためにはできるだけ人ごみを避ける努力も必要です。

感染症の予防対策⑤ 加湿する

空気が乾燥することも感染症が広まる原因なので、しっかりと加湿することも重要です。加湿器を使用したり濡らしたタオルや洗濯物を室内に干したりするなど工夫して、湿度を40〜60度に保つようにしましょう。

子どもの体調が気になるときは

発熱、咳、鼻水、のどの痛みなど体調の変化が見られたら無理をせず園を休ませ、受診することが1番です。仕事がなかなか休みづらい場合もあると思いますが、さらなる体調の悪化や感染症の拡大につながりますので、「熱が下がったから」「症状が収まったから」とすぐに登園せず、家で休ませたり病児保育を利用したりするようにしましょう

症状が軽い場合は、医療機関を受診することで感染症をもらってくるのではないかと心配になることもあるでしょう。しかし、発熱がなくても感染症にかかっていることもあります。今はオンラインで受信できる医療機関も増えているので、心配な場合はオンライン診療を利用することも検討してください。

まとめ

5つの感染症対策を紹介しましたが、どれもそれほど難しいことではありません。面倒に思ったり日々の忙しさに紛れたりして対策を怠ったがゆえに感染してしまうと、苦しむのは子どもです。また、仕事にも支障が出たり楽しみにしていた予定をキャンセルしたりなど、さまざまな影響が及ぶこともあります。

いくら対策をしていても感染してしまうことがあるため、対策をしているからと安心することができませんが、念には念を入れて対策をすることをおすすめします。感染症を予防して、元気に楽しい冬を過ごしましょう。

元保育士Webライター

元保育士で、現在はフリーランスとしてWebライターのほか、リトミックや親子遊びの指導など幅広く活動しています。保育士やリトミック指導のスキルや知識、父親としての子育て経験を基に、子育てや保育に関する情報を発信していきます。

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