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子どもへの言葉かけは+(プラス)と-(マイナス)が大切~元保育士パパが教える【子どもへの言葉かけ】

hirofuminice元保育士Webライター

子育て中のお父さんやお母さんの中には、子どもとの何気ない会話に幸せを感じ、仕事の疲れが吹き飛ぶという人も多いのではないでしょうか。そして、子どもへのしつけとして、日々子どもにいろいろな言葉かけをしていると思います。子どもを褒めたり叱ったりさまざまな言葉かけをしていると思いますが、「子どもを褒めたいのに褒めるところが見つからない」「何度言っても言うことを聞かない」など、子どもへの言葉かけに難しさを感じている人もいるでしょう。

今回のテーマは「子どもへの言葉かけ」です。子どもへの言葉かけのコツとして、 言葉の+(プラス)と-(マイナス)について解説します。

言葉の+(プラス)と-(マイナス)とは

言葉の+(プラス)と-(マイナス)とは、「プラスの内容は言葉をプラスする」「マイナスの内容は言葉をマイナスする」というものです。

つまり、子どもを褒めるときや嬉しいことがあったときなどよい内容のときは前向きな言葉をたくさんかけてあげて、子どもを叱るときや注意するときなどは言葉を少なくして、大切な内容だけを端的に伝えるということです。

プラスの言葉かけをするコツ

何か嬉しいことがあったときは、大切な人と何度も喜びを分かち合いたいと思うものです。そして、褒められて嬉しくない人はいないでしょう。子どもがお手伝いを上手にできて褒めるとき、運動会のかけっこで1位になって喜ぶときなどは「偉かったね」「1位おめでとう」「すごいね」など、思いつく言葉をたくさんかけてあげましょう。褒め言葉は何度言われても嬉しいものだからです。

同じ言葉を何度言っても構いませんが、毎回毎回同じ言葉だと子どもも褒められることに慣れて新鮮さがなくなるかもしれません。できれば言葉のバリエーションを増やして、いろいろな言葉で褒めたり喜びを分かち合ったりするとより効果的です。

また、褒めたり喜んだりするときに「お手伝いしてくれてママはとても助かったよ。ありがとう」「上手な歌を聴かせてもらえてパパは嬉しかったよ」など、親の心情も伝えると子どもはさらに喜びが増すでしょう

子どもを褒めることについては「保育士は「子どもを褒める」よりも「子どもに共感する」ことが大切〜元男性保育士がすすめる【共感保育】」の記事で、共感することが大切だということを解説しています。参考にお読みください。

言葉をマイナスするコツ

子どもを叱ったり注意したりするときは、子どもに理解してほしいという気持ちが強かったり丁寧に説明しようとしたりして、同じことを何度も繰り返してしまうことが多くなりがちです。子どもの悪い面ばかりが目に付き、つい口うるさくなってしまうという人もいるでしょう。

僕自身も「丁寧に伝えよう」「しっかり理解してほしい」という思いで、くどくどと話してしまうことが多くありました。

しかし、親が一生懸命話をしても「子どもはなかなか理解できない」「子どもは聞いているのかいないのかわからない」と感じたことはありませんか?子どもはくどくどと話せば話すほど、何を言われているのか理解できないことがあります。集中力が続かないこともあるでしょう。

したがって「子どもにしっかり聞いてほしい」「理解してほしい」と思えば思うほど、言葉は少なくする方が効果的です。1番伝えたいこと、つまり結論を一言で伝えるように工夫しましょう。そのときに子どもが理解できなかったとしてもしつこく言わず、別の機会に根気よく伝えることが大切です。

一言で伝えることが大切ですが、ただ「ダメ」「~しないでね」と言われても、理由がわからなければ子どもはまた同じことを繰り返してしまうでしょう。結論とともに「なぜしてはいけないのか」、理由をしっかりと伝えましょう。理由を伝えるときも長々と伝えず、端的に伝えることが大切です。

一生懸命伝えようと頑張っても、子どもが理解できず同じことを繰り返してしまうと親はガッカリして疲れてしまいます。はじめから「子どもは1度ではわからないものだ」と割り切って、何度も伝えるものだという意識をもちましょう。何度も伝えようと思っていると、伝えるときは一言で済むので親も楽です。そして、子どもは一度では理解できないものだとわかっていれば、前に言ったことがわかっていなくても腹は立たないでしょう。

子どもに「一言で伝えること」と「繰り返し伝えること」は、結果的に子どもに理解させる近道であり、親自身が子育てに疲れない秘訣にもなるのです。

まとめ

子どもへの言葉かけのコツとして、+(プラス)と-(マイナス)について紹介しました。

+(プラス)の言葉かけ

  • よいこと、嬉しいことはたくさんの言葉で伝えましょう。
  • 同じことを何度言ってもよいが、できれば言葉のバリエーションも増やしましょう。
  • 「嬉しかった」「ありがとう」など、親の心情を伝えましょう。

言葉の-(マイナス)

  • 子どもをったり注意したりするときは長々と話さず、結論を一言で伝える。
  • 理由も一言伝える。
  • 子どもは一度言っただけでは伝わりにくいことを理解し、繰り返し言葉かけをする。

以上のポイントを踏まえて、子どもへの言葉かけを実践してみてください。

元保育士Webライター

元保育士で、現在はフリーランスとしてWebライターのほか、リトミックや親子遊びの指導など幅広く活動しています。保育士やリトミック指導のスキルや知識、父親としての子育て経験を基に、子育てや保育に関する情報を発信していきます。

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