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博多ラーメンの発祥にして源流〈元祖赤のれんの味を受け継ぐ三代目〉その味を今、福岡の繁華街大名で味わう

RAMEN ANTENNAラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

1946年(昭和21年)の終戦後まもない時期の創業で、福岡を代表する老舗の豚骨ラーメン店。また、同じく福岡市東区馬出の「博龍軒」や福岡市博多区祇園の「三馬路=現在のうま馬」と並んで、「博多ラーメンの源流のお店」としても知られている有名店。それが〈元祖赤のれん節ちゃんラーメン〉だ。

現在の福岡市中央区大名の好立地に移転する以前(2013年以前)は、さらに好立地だった。天神の国体道路を挟んだ「博多大丸」の前に店舗を構えていて(福岡市中央区渡辺通)地元民の憩いの場として機能していたお店だった。当時は現在のような観光客が訪れるようなお店ではなく、どちらかと言えばご近所さんや常連さんが集う「町中華」のような雰囲気のお店だったと記憶している。

もちろん当時もラーメンを目指して訪れる方は当然多くいたが、町中華や定食屋さんのような使い方をされている方も多く、その印象が今も強く残っている。昼間からテーブル席では普通に飲んで食べてワイワイやっているお客さんがいたり、近くの忙しそうなビジネスマンがカウンター席で黙々と定食を食べている姿など、雑多な人間模様が見られる、人情味あふれる温かい空間だった。

現在は観光客を中心に行列の絶えない有名店に

そのお店が2013年。現在の場所(福岡市中央区大名)に移転し今に至る。その本家の〈元祖赤のれん節ちゃんラーメン〉は、天神エリアの大名地区にありながら、特にお昼時は、国内外の観光客や出張の方々が訪れることで、50席ほどある店内の席が満席になった上に、行列の絶えるのことのない有名なお店になっている。

ラーメンの特徴は褐色のスープと平打ち細麺

じっくりと時間をかけて炊き上げられた豚骨のスープは意外とあっさりしながらも、キレのある醤油強めなカエシと脂感が強さから、輪郭のはっきりとしたスープが懐かしくも個性的。合わせる昔ながらの柔らかく小麦が感じられる平打ちの細麺との相性も抜群。具材の構成はネギとチャーシューというシンプルな組み合わせに、今の博多ラーメンにはめずらしい細メンマが入るという特徴も。〈元祖赤のれん〉の味を守り、受け継がれてきた歴史はあるものの、決して古くさくない印象で、今でもその人気を誇るのも頷ける一杯だ。

一日中注文可能な「ラーメン定食」がお得

終日注文ができる、名物の「ラーメン定食(並ラーメン・ギョーザ3個・半炒飯)780円」がお得。さらに平日の15時までの限定になる、セットメニュー「Aランチ(並ラーメン・半炒飯)700円」と「Bランチ(並ラーメン・小ライス・ギョーザ3個)700円」の人気。

お昼のラーメンセット「Aランチ」を注文

この日は、天神大名方面へお出かけ途中に〈元祖赤のれん節ちゃんラーメン〉へ訪問。開店間もない時間だったので行列は無く店内に入って一番奥のカウンターへ。先客は複数人いたけど広い店内なので問題なし。注文は迷うこともなくお昼のラーメン理想系のAランチ。並ラーメン+半炒飯の黄金セット。

待つことしばしで、配膳された一杯は、赤のれんと言えばの平打ち麺と、甘いタレと脂多めな懐しスープ。平打ちの細麺もスープにピタリとハマって、とても美味しくいただけた。それとほぼ同時に配膳される「半炒飯」は、ラーメンに合わせるために存在するような一品。一緒に食べるに至福の美味しさを押し上げてくれる頼もしい相棒役。

定食の種類も充実する「町中華」的な存在感

最初に町中華的と言っている通り、こちらのお店はラーメン屋さんの顔の他に「町中華」の顔を持つ。昔はラーメンやラーメンのセットを注文する人と定食類を注文する人が同数くらいだったようなイメージがある。その頃の名残を今も残し、定食類が充実していて「豚肉の天ぷら定食780円」「とりの唐揚げ定食780円」「スーパイコ定食780円」「八宝菜定食780円」「豚のみそ炒め定食780円」「ホルモン定食780円」「ニラレバー定食780円」「マーボー豆腐定食780円」「マーボーナス定食780円」「豚の生姜焼き定食780円」「肉もやし定食740円」「野菜炒め定食740円」(すべてライス・サラダ・小鉢付き〜ライスの大盛り無料〜)と、以上12種類のラインナップがある。

ラーメンの種類も豊富なラインナップ

次の通り「ラーメン(並)580円・(大)680円」「チャーシューメン(並)780円・(大)880円」「ワンタンメン(並780円・(大)880円」「ワンタンチャーシュー880円」「メンマラーメン730円」「温玉ラーメン700円」「キムチラーメン730円」「もやしラーメン700円」「わかめラーメン700円」「きくらげラーメン700円」「ワンタン650円」「替玉130円」※各ラーメン大盛りは100円増し。以上になる。

こちらは大盛りのワンタンメン。
こちらは大盛りのワンタンメン。

町中華的な麺類もひと通り揃っていて「チャンポン680円」「皿うどん(やわ麺)680円」「焼きそば(パリパリ麺)680円」「ソース焼きそば680円」「焼きビーフン700円」「ダールー麺(ピリ辛あんかけ)700円」というラインナップ。

まとめとして〈元祖赤のれん節ちゃんラーメン天神本店〉があるのは、福岡市の繁華街、天神に隣接する大名地区。福岡市営地下鉄「天神駅」から直結していて徒歩5分ほど。通称「天神西通り」の一角から入ってすぐの場所。席数は50席ほどで、かなりな大箱で、カウンター席とテーブル席で構成されている。さらに家族連れやグループにも最適なボックス席もあるので遠慮なくご訪問いただきたい。

福岡市中央区天神エリアへお立ち寄りの際は「札幌」「喜多方」と並ぶ、日本三大ラーメンの一つ「博多ラーメン」。その源流の味を、ぜひ〈元祖赤のれん節ちゃんラーメン〉でご堪能ください。また、通しで営業されていますので、行列に並ぶのが苦手な方は、開店直後か夕方の時間帯がおすすめです。

元祖赤のれん節ちゃんラーメン天神本店
住所  :福岡県福岡市中央区大名2丁目6-4
[地図
営業時間:11時00分〜24時00分(L.O.23時30分) 
定休日 :不定休 ※要確認
駐車場 :専用駐車場なし、近隣有料駐車場あり

ラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡の片隅で日常食としてのラーメンを啜り続け、日々頭の中でグルグルとラーメンが廻っています。一日一麺、週間9麺、毎年450麺ほどを食べています。福岡の地元民が日々食べているラーメンをできるだけ多くの方に知っていただきたいという想いから肩肘張らない感度緩めな『ラーメンアンテナ』をお届けしています。少しでも福岡での麺活の参考になれば幸いです。〈 Horii Koji 〉

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