上川端町のラーメン激戦区の中での営業

福岡市博多区の歴史のある商店街「川端商店街」の周辺は、地元の方なら誰もが知るラーメン激戦区。うま馬冷泉店や博多どさんこ、一竜といった老舗店の他にも〈中洲川端きりん〉のお隣には、24時間営業で福岡最安店の一つ「博多ラーメンはかたや川端店」、さらにそのお隣には長浜の元祖系のお店「元祖ラーメン長浜家（通称：家2）」と、豚骨ラーメンのバリエーションも豊富に揃っていて、まさにラーメン激戦区と言える様相。そんな中でも〈中洲川端きりん〉は、創業わずか5年ほどで、このエリアでも中心的な存在になりつつあるお店だ。

豚骨・つけ麺・軍鶏そばのラインナップ

現在のメニューは、フラッグシップ麺の「豚骨」に「つけ麺」と「軍鶏そば」といったラインナップ。豚骨のスープは熟成製法の呼び戻しで炊き上げられた逸品。麺は製麺屋慶史謹製の特注生麺を使用している。以前は「中洲きりん」時代の名残のあった美味しい醤油ラーメンの提供もおこなっていたが、現在は無くなり、現在は「豚骨ラーメン」がフラッグシップ麺として、不動の人気を誇っている。

毎日食べても飽きのこない豚骨スープ

実際に、少し時間が経つと、すぐスープの表面に脂の膜が張られるくらいの濃厚さはあるのだけど、口当たりは思いの外サラッとしていて、旨みたっぷりでとても飲みやすい。そんな豚骨のスープが割と小さめの丼碗にナミナミと注がれているのが特徴的で受け皿のほうにまで溢れている時もあるくらいで、見るからに嬉しくなってくる。見た目だけでなく、美味しさも溢れるようなスープ。それがまた、福岡の地元の方々を虜にしている要因の一つだとも言えるのではないだろうか。

そのスープに合わせる麺は、製麺屋慶史謹製の特注麺で、ツルッとした食感と歯応えが楽しめる。具材は、大きめのレアチャーシューにネギと海苔というシンプルな構成で、あくまでも主役は「豚骨のスープ」といった趣がある。

さらに最近は「味玉」のトッピングを「月見（卵黄）」に変更していただき、佐賀ラーメン風にアレンジすることにしている。最初に麺やチャーシューとともに、ナミナミで熱々のスープをいただきながら、途中から味変的な感覚で、レンゲの中に卵黄を溶きながら、麺とスープを絡ませながらすすると、円やかさの中に塩みが効いた美味しさが加わり、その相性の良さを実感できるので、ぜひ一度、お試しいただきたい組み合わせ。

店内は、カウンター席と四人がけのテーブル席が複数あり、お一人様から複数人のグループでも大丈夫。キャパとしては20名ほどでアイドルタイムは割とゆったり寛げる。

ただし、お昼のピークタイムは、かなりの行例が予想されるのでご注意ください。すでにご旅行やご出張の方をはじめ、インバウンドの方々からも支持されているお店なので、今現在のリアルな福岡の豚骨ラーメンシーンを実感できるお店ではないでしょうか。近くにお寄りの際はぜひご体験ください。