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創業50年の老舗ラーメン店は旧青果市場御用達店〈古き良き当時の面影を残したまま今も朝6時に開店する〉

RAMEN ANTENNAラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡県福岡市博多区の那珂(なか)。2年前に開業した商業施設「ららぽーと福岡」のすぐ側にある〈博多一心亭〉。日曜日の定休日以外は毎朝6時から開店している。1973年の創業で50年を超える歴史を誇る老舗の長浜系豚骨ラーメン店。現在「ららぽーと福岡」がある広々としたその敷地には、以前(1968年より)福岡市の「青果市場」があった。その青果市場が2016年に場所を福岡市東区の人工島アイランドシティの新青果市場「ベジフルスタジアム」に移すまでは、その青果市場の関係者に向けて朝早くからお店を開けていたという歴史がある。(※1968年以前の青果市場は福岡市中央区の長浜にあったという)

今も変わらず早朝営業スタイルを維持

青果市場の移転後も、古き良き当時の名残を残しつつ、今も変わらずその頃の営業スタイルを続けている〈博多一心亭〉。現在も地域の方々の日常食として愛され、支持され続けているのと同時に、あっさりとした「豚骨ラーメン」のやさしい味わいが、朝ラーメンが好きな地元民の胃袋を鷲掴みにし、今なお早朝から賑わっている。

名物の「かしわおにぎり」を相棒に

この日は週末の疲れを抱えたままの朝に訪問。(但しあまり早い時間だとお客さんの多さと店主のワンオペによる混雑でとても大変そうなので8時〜9時台を目指して訪問することが多い)近くの有料駐車場が満車だったため、少し離れた駐車場に車を停め、のんびり歩いてお店へ向かう。店内に入ると同時に「ラーメンのカタ」をコールし、空席の一番奥のテーブル席へ向かう途中、ショーケースから「かしわおにぎり」を一つ取り出し『一ついただきまーす!』と元気に申告する。

そのまま着席し「かしわおにぎり」を一口、二口と頬張り、その美味しさを楽しみはじめた頃には、今朝のメインディッシュになる「ラーメン」があっという間に配膳されるスピード感。さすが旧青果市場の御用達店である。

あっさり飽きのこない豚骨ラーメン

お店の歴史を刻む昔ながらの古びた丼碗にたまに当たると(ラッキー!と)ちょっと嬉しくなる。この日は割と新しめの丼碗に、脂感はしっかりめながら長浜系の豚骨スープは意外なほどあっさりで控えめで、朝ラーメンの最適解のようなチューニングで、デフォルトのままでもサラッとお腹を満たしてくれるやさしい味わいの一杯。

好みのカスタムを見つける楽しみ

味の好みは人それぞれ。卓上には、定番の紅生姜のほか、辛ニンニク、一味唐辛子、洋胡椒、胡麻、ラータレと、シンプルな味変アイテムが、ひと通り揃っているから安心。替玉の時はもちろんのこと、その日その日のデフォルトラーメンのコンディション、自身の気分や体調によっても味の微調整ができる。そんなカスタマイズを駆使してみるのも〈博多一心亭〉スタイルを楽しむ秘訣でもある。

ラーメンとサイドメニューの構成

メニュー構成については、ラーメン600円、大盛ラーメン700円、ニンニクラーメン620円、ワンタンメン850円、ワンタン750円、チャーシューメン850円、替玉100円、めし小150円、めし大200円、かしわおにぎり1個100円、酢焼豚400円、酢ワンタン450円というラインナップ。

昔から、地元民の地元民による地元民のニーズに合わせた〈博多一心亭〉の長浜系の豚骨ラーメン。そんな印象がとても強い一杯だけど、ディープな博多の朝ラーメンを堪能したい時は、このあっさり豚骨もぜひ体験してみてください。

博多一心亭
住所  :福岡県福岡市博多区那珂2丁目22-8
[地図
営業時間:06時00分~17時00分(L.O.16時50分)※要確認
定休日 :日曜日 ※要確認
駐車場 :専用駐車場なし、近隣有料駐車場あり

ラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡の片隅で日常食としてのラーメンを啜り続け、日々頭の中でグルグルとラーメンが廻っています。一日一麺、週間9麺、毎年450麺ほどを食べています。福岡の地元民が日々食べているラーメンをできるだけ多くの方に知っていただきたいという想いから肩肘張らない感度緩めな『ラーメンアンテナ』をお届けしています。少しでも福岡での麺活の参考になれば幸いです。〈 Horii Koji 〉

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