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茨木市・動き出しそうな動物たちの材料は?リアルさに感動したアート展

茨木じゃるこ北摂・ド・ローカルメディア茨木ジャーナル編集人(茨木市)

茨木市クリエイトセンターの市民ギャラリーで「アート展」が開催されています。

表現しているのは、動物や伝説のいきものなど。
細部や動きのリアルさに感動します。さらに驚くのが、おもな材料は新聞紙だということ。
今にも動き出しそうな表現は、実際に見ると迫力もあって、感動しますよ!

作者の吉水奈菜さんは「ASD(自閉スペクトラム症)」で「ASDの人の作品を見てほしいし、知ってほしい」と話していらっしゃいました。

(自由に持ち帰ることのできる作品もありました)
(自由に持ち帰ることのできる作品もありました)

作品は、手のひらに乗るほどの小さなものから、ひとりでは一体しか抱えられないほど大きなものまで、さまざま。

大きさの迫力にも驚きますが、細かい部分までリアルに再現されているところに感動します。

鳥も、飛んでいるときと地面を歩いているときで、足の向き方が違う。そんなところまでリアルに表現されているので、どれもが「目を離したすきに動き出すんじゃない?」と思うほど。

動物たちは、実際に見たときのことや、百科事典やインターネットで調べたものをもとに作ったそう。

群れや家族で過ごすときの様子が表現されているものもあり、動物の「動き」を想像できる展示。
動物の特徴がわかるように向きや間隔などが調整されていて、独特の空間を味わうこともできました。

(実際に作りながらイラストにした、作り方の案内)
(実際に作りながらイラストにした、作り方の案内)

作者の吉水さんは、中学生のころからアルミの折り紙で動物を作っていました。新聞紙を使うようになってから、知人の紹介もあり、茨木市クリエイトセンターで展示をはじめたそう。

夢中でする制作では、怒りや不満やもやもやした思いが入りすぎることも。角が太くなりすぎて手をけがしそうなにった経験もあるそうです。

展示した作品は、展示期間がおわると処分することになるため「どこかで活用されたら」と話していました。

来場者からは「身近な動物がいろいろあって驚いた」「こんな表現ができるなんてすごい!」「かわいい」などコメントが届くのだそう。

「力を振り絞って作っているので、感想をいただくとうれしいし、励みになる」と話していました。

作品のなかには、部分的に色の付いているものもあり、目に留まりました。

「広告で色が付いているスペースがあれば、そこを活用する」とのことで、そんなアイデアにも驚きました。

動作がイメージできる体の向き、爪や歯や角のつくりなど「どうやってるんだろう」と、いつまでも見ていたくなりました。

「障害を持っているからこその作品。ASDなんだということも、隠したくない」という力強い言葉も印象的でした。

作品をすべて残すことができないため、希望者に譲ることができればとのこと。新聞アートの活動に関心のある人・団体からの問い合わせも嬉しいと話していました。

関心のある人は、できれば、5月10日(13時半)までに実際に見ることをおすすめします。
写真では伝わらないものを感じることができますよ!

【新聞アート展】
■会場「クリエイトセンター(茨木市民総合センター)」
(茨木市駅前4丁目6-16)
クリエイトセンターMap
■開催期間 2022年5月10日(火)まで
 オープン時間 9時~19時
 (5月10日のみ13時半まで)
☆これらの作品は、展示会が終わると処分してしまいます。
吉水さんへの支援やこれからの活動や制作に繋がる提案を待っているそうです。

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北摂・ド・ローカルメディア茨木ジャーナル編集人(茨木市)

大阪府茨木市の超ローカルメディア「茨木ジャーナル」を2013年から運営。ふつうに暮らす市民の視点で、茨木市のグルメ・イベント・スポット・できごとを発信しています。カバンもカンバンもジバンもないまま「やったろかい」と勢いで走るクセあり。好きなことばは「人生ムダなし」と「いつも見てます」です。

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