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20代から始める「終活」-自分の最期を考えることは生きる道しるべになる―

理学療法士/ケイシー理学療法士、骨盤底筋指導士、マタニティヨガインストラクター

こんにちは。

ウィメンズヘルスケアアドバイザーの飯田かおりです。

いつもご覧いただきありがとうございます。

最近とっても寒くなってきたので

「いよいよ」と思い布団を出しました。

お日様にしっかり当てて、いざふかふかの

お布団で気持ちよく寝たら、お腹と腕を

ダニに刺されてしまい気落ちしています。(笑)

マットレスからなのか布団からなのか

見えない敵は怖いですね…。急いで

ダニ捕りシートなるものを注文しました。

(効いてくれ!)

さて、今回表題とさせていただきました

終活」という言葉

実は私の大好きな言葉なんです。

「終活」とは

「人生の終わりのための活動」のことを

指し、一般的には身の回りの整理や

葬儀やお墓の準備など

自分の死後に

「周りの人に迷惑をかけないように」

といった気持ちで行われることが多いものです。

しかし、これからお伝えする

「終活」は少し違います。

私の考える「終活」

というのも、私は就職した20代前半は

総合病院に勤務しておりました。

病院は当たり前ですが

元気な人は入院しておらず、少なからず

そこで人生の最期を迎える方がいらっしゃいました。

リハビリ科のスタッフとして

立ち会うことはなくとも、関わった方々の最期を

幾度となく見守ってきました。

20代前半で「死」という避けられないものを

日常的に直面することはしんどいことも多く

時には涙をこらえられないこともありました。

ですがそのなかで少しずつ

今まで漠然と怖いと思っていた「死」というものを

身近に感じるようになりました。

怖いけど、死っていつもそばに居るんだな

というような感覚をもち、同時に

なんとなく考えることも避けていた「死」

について日常的に考えるようになったんです。

誤解しないでいただきたいのは、

私自身が今現在

「死」を受け入れられるようになった

わけでも、慣れたわけでもありません。

第三者としての立場であっても、

やはり怖いし悲しいし、苦しい想いを

する方が居ることがつらいと感じます。

ただ、

「死」というものは必ずしも

その瞬間を切り取った、ただ悲しいもの

ではなく、

その人の長い長い人生のエンディング

なんですよね。

歳を重ねて出会う方々からお聞きする

様々な人生のご経験は本当に色鮮やかで

「とても頑張ってこられたんですね」

「一人の人生とは思えない、

いろんな経験をされてきたんですね」

「あなたのそんな頑張る背中を見てきたから

お子さんがあんなに優しく育ったんですね」

そんな風に言いたくなるようなお話ばかりで

はにかみながら教えてくれる患者様の

お話を聞くのが、私はとても好きなんです。

そして同時に

「自分はどう生きれば、そんな風に

歳を重ねられるんだろう」

ということを考えるようになりました。

(患者様に直接聞いたこともあります!笑)

生き方を考えることは難しい

「どう生きたいか」というのは

まだ見えない未来を模索するような

ぼんやりしたテーマで、聞かれたら

きっと私は口ごもってしまうかと思います。

ですが

「どういう最期を迎えたいか」

と聞かれればきっと

「私が出会った患者様たちのように

楽しく誇らしく人生を話したくなる

そんな最期がいいです!」

と、答えられると思います。

いつ訪れるか分からない

そんな「最期」を迎えるために

何をすれば良いのかを考える。

それが私の思う

「今から始める終活」なんです。

「死」はいつもそばにある

「いつ死ぬかも分からない」から

それに備えて後悔をしない人生を生きたい。

そう考えるようになってから

変わったことはいくつもあります。

例えば

許容を超えた我慢しない

やりたいことは直近で計画するように

なりました。

また、周りの人に「大切だよ」と

伝えることが増えました。

周りはどう思っているのか正直

分かりませんが(笑)

私はこの生き方に今満足しています。

精神的な面で言えばそんな感じなんですが

身体的には、健康についてよく

考えるようになりました。

なぜ「最期」のために健康を重んじるのか

それは「いつ死ぬかも分からない」けど

「たとえ顔がしわしわのおばあちゃんになっても

自分の人生を誇らしげに誰かに話すぞ!

という目標は変わらない!」

と、思うからです。

そのためには、

自分の頭で考えて

自分の意思で人と話し

自分の足で好きなところに行ける

身体が必要ですよね。

今はこの満足な身体が当たり前です。

でも少しずつ、そして必ず衰え

失っていくことを知っているから、せめて

こんな恵まれている身体でのこの人生を

出来る限り長く生きたいと

願ってしまうんです。

そのためには健康であることが

必要なんですよね。

もちろん避けられない病やケガもあります。

それは医療に携わる身として、痛いほど

日々感じています。

だからこそ、なにかすることで

避けられるものがあるなら

ひとつでも避けておきたいと思うんです。

そのために、運動を始めましたし

食生活にも気を付けるようになり

気になったら積極的に検査や治療を

受けるようになりました。

「未来の自分」ほど信用できない人はいない

正直、「別に今困っていない」んです。

でも、

「いつか」の自分ほど

不確かで信用できない人もいないんです。

だって何かを始めようとした今日が

私にとっては一番若くて

一番元気な瞬間だから。

明日はどうなっているか分からないから。

「最期」を考えることで生きることが楽しくなった

私は、人生の最期を考えるようになってから

より毎日の自分を大切にできるように

なった気がします。

そして、そんな大切な自分と生きる今日を

とてもかけがえのない

幸せなものだと感じています。

漠然と「なにをすればいいか」考えて

でも分からなくて

できる人と比べて足りないことを数えて

キラキラしている人をうらやんで

卑屈になって、その割に腰が重たい

そんな自分と過ごしてきた日々より

今ずっと気持ちよく過ごせています。

皆さんも人生で一番若い今日

一緒に「終活」を始めませんか?

お仲間の皆様をお待ちしています。

それでは、今日も一日

素敵な日になりますように

理学療法士ケイシー

理学療法士、骨盤底筋指導士、マタニティヨガインストラクター

病院で理学療法士をしているケイシーです。【理学療法士とは】Physical Therapist(PT)ともよばれます。主に体に障害を負った人をリハビリし日常に送り出したり、運動の指導、体のメンテナンスなどをする仕事です。ケイシーは現在、【妊娠中や産後の女性の体のケア】と【入院中の患者様のリハビリ】【予防医学】を専門としています。ここでは、病院で働いてるからこそ話せる小話や、心と体を健やかに保つことの大切さ、日常生活に役に立つ医学情報などについてなどざっくばらんにお話ししていきます。

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