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【北海道帯広市】冷蔵保存OK?十勝小麦&自家製粉のハード系がお手頃価格のベーカリー

Islanderれんとライター(帯広市・芽室町)

国産小麦・道産小麦、そして十勝産小麦にこだわるパン屋さんも昨今珍しくなくなってきた十勝のパン事情。美味しくてお値段手頃なパン屋さんが次々と増えていますよね。今年の3月にオープンした「加納製パン」さんに初訪問しました。

鮮やかな黄緑色と濃い茶色のツートンに塗られた外観が目を引きます。

入り口の真っ赤なドアがカワイイですね。ドア左の大きな窓からはカウンターに並んだ美味しそうな焼き色のパンが見えます。

チョークボードには「十勝産小麦+水+天日塩 自家製酵母」とあり、こだわりが感じられます。

店内に入ると、よくある壁沿いに棚が並ぶレイアウトではなく、一文字のカウンターにパンが陳列されています。

そしてその向こうには店主さん。お名前は加納雄一さん。

どのパンもまん丸な形で重厚感を放っており、濃いめの焼き色がバリッとした食感を連想させます。美味しそうだけど違いがわかりにくかったので「迷いますね・・・。」とつい漏らしたところで加納さんがいろいろ説明してくれます。カンパーニュが定番かつオススメであること、十勝内の特定の農場から取り寄せる小麦を十勝内の製粉会社に委託するだけでなく、店内で自家製粉もしていることなどなど…。

せっかくなので2種類…と、まずはオススメの「パン・ド・カンパーニュ」のハーフを選択。これがなんと350円と、ハード系のパンにしてはお値段低め。

「重さにすると一般的な角食1.5斤ぐらいです」。そう聞くとますますお得感が増します。これで自家製酵母と自家製粉した十勝産小麦、水、天日塩のみで作られているのだと。

「他にはライ麦パンなどがあるんですが…すみません、今日は朝7:30から開けてたのでもう数が少なめでして…」。と加納さん。いえいえ。少し迷うこのぐらいがちょうどいいです…。

2つ目に「音更町庄司農場のライ麦を使用 店主一推し」と書かれたライ麦パン1/4(450円)を選んでお会計。

初訪とわかると、保存方法と食べ方を詳しく説明してくれました。

「焼き立てにこだわって急いで食べなくても、常温で1週間(※室温・湿度による)は少しづつパンの風味が変わっていくのを楽しめます。パンは冷蔵庫で保存してはいけない、とよく言われますが、うちのパンは小麦酵母の効果で冷蔵した時の変質が少ないんです。だから冷凍しなくても冷蔵庫で保管できます」。

パンをスライスして冷凍…ってほんと面倒ですよね。それをやらずに冷蔵、いや1週間常温で食べられるってすごく便利!

さて、ようやく食べます。手前がカンパーニュ、後ろが庄司農場小麦のライ麦パン。

もう一つ、加納さんが教えてくれた食べ方を思い出します。

「うちのパンはトーストすると食感が固くなりがちなので、食べる直前にフライパンで水を少し入れて蒸し焼きにすると美味しく食べられます」。

私はハード系のパンは食事よりワインのツマミに食べることが多いので、そう言われてもまずはトースト。

…ん…。たしかにカリカリにはなっていますが、小麦の香ばしさ、風味は最高です。一応アドバイスに従い、蒸し焼きも試すと…

右がカンパーニュ、左がライ麦パン
右がカンパーニュ、左がライ麦パン

おおお!トーストとまったく別モノのもちもち・ふわふわ食感に激変。このギャップはカンパーニュのほうが大きく感じました。トーストでは単にカリカリになってしまう外皮の噛みごたえも絶品です。写真でわかりづらいですが、フライパンでも表面に焦げ目をつけて外カリ・中ふわの食感にすることができました!

ライ麦パンは酸味や外皮の噛みごたえ、小麦の香ばしさがカンパーニュより1段階強く、ハード系好きにはたまらないですね。

普通はレシートにパンの商品名や品目が印字されるところ、すべて「日々の糧」と印字されており、こんなところにも「日々の食事として気軽に食べてもらいたい」という加納さんの思いが込められています。値段をよく見たら内税じゃないですか。満足感のわりにこのお値段はありがたすぎます。

営業日時は変わりがちなのでInstagramをフォローしてチェックするのが無難です。メッセージから取り置きもできるので売り切れでがっかり、も避けられます。

【加納製パン】

営業時間 10:00〜17:00(売り切れ次第閉店 変更有り、Instagramで事前確認がお勧め)
定休日 月・火曜休(祝日は営業)
電話番号 なし
駐車場 4台
住所 帯広市西15条南12丁目1-48
Instagram @kanou_seipan

ライター(帯広市・芽室町)

大阪から2005年に移住して以来、有名観光情報誌のネタ発掘担当や世界遺産観光地の中の人などのキャリアを通じ北海道観光の魅力を発信してきました。移住者ならではの視点からの北海道あるあるを楽しんで頂ければ幸いです。

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