Yahoo!ニュース

【神戸市灘区】無料でも結構楽しめる「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2023 beyond」

斎信夫(いつき)WEBクリエイター/旅行ライター・エディター(神戸市)

六甲山を舞台に2010年から毎年開催されてきた現代アートのイベント「六甲ミーツ・アート芸術散歩」の第14回目が、2023日8月26日に開幕しました。鑑賞パスポートが販売されていますので、有料でないと楽しめないの?と思っている方もいるかもしれませんが、このイベントには無料で見られる作品も多数あります。そこで今回は、あえて無料でどこまで楽しめるのか?といったことを動画を交えてご紹介します。タイトルでいきなり結論言ってますが、結構楽しめますよ! 平日の駐車場利用の裏技も。

まずは、動画でご紹介!鳥のさえずりなども入っているのであえてBGMは入れていません。

【動画】 無料エリアだけで楽しむ 六甲ミーツ・アート 芸術散歩2023 beyond(2分20秒)

六甲有馬ロープウェー 六甲山頂駅

この記事では、車で訪れることを前提に、一番東にある会場から順にご案内していきます。車以外の方は、六甲ケーブルやまやビューラインを利用し、六甲山上バス、六甲摩耶スカイシャトルバスをご利用くださいね。

まず最初の会場は、「六甲有馬ロープウェー 六甲山頂駅」。こちらの作品は、ひらがなを使った土屋さやかさんによる「ひらがなサーカス」。なんだか気持ちが明るくなる素敵な作品です。

土屋さやか
土屋さやか

六甲山頂駅の作品はここだけではありません。2階にある現在は休止されてしまった線の六甲山頂カンツリー駅のプラットフォームにも展示が。わにぶちみきさんの「Beyond the FUKEI」は、ここから見える風景を、あえて解像度を粗くしてドット画のように表現した作品。

わにぶち みき
わにぶち みき

ロープウェーのゴンドラ中にも作品が。

わにぶち みき
わにぶち みき

六甲山頂駅の外には、10種のスポーツプログラムをアートとして表現する佐俣和木さんの作品「Re: Think Sports~あなたの身体と向き合う10個のスポーツプログラム」が。説明を読みながらチャレンジしてみましょう。この他にも会場の随所にあります。

佐俣 和木
佐俣 和木

六甲ガーデンテラスエリア

続いて、徒歩で六甲ガーデンテラスエリアに向かいましょう。途中には、ノセレーナさんのピョンコスという写真コラージュ作品が緑の中に現れます。

ノセレーナ
ノセレーナ

ピョンコスは、六甲ガーデンテラスの建物の壁にもありますよ。

ノセレーナ
ノセレーナ

ピョンコスの先に突如鉄の塊が現れて驚かされます。これは「フライングギドラ」という橘 宣行さんの作品。バイクのような未来の乗り物のような不思議な形をしています。

橘 宣行
橘 宣行

途中、フードテラスで休憩したり、六甲ビューパレス、六甲山ジンギスカンパレスでお食事してもいいですね。六甲山上のレストランなどでは、地元で100年愛されてきた六甲味噌を斬新なアイデアでアレンジした個性的なメニューを提供。「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2023 beyond」開催期間限定の味を楽しめます。

詳しくは、こちらの記事でご紹介しています。淡路鶏のから揚げ串 六甲味噌の柚子ソースがけが美味しかったですよ!
【神戸市灘区】六甲山でみそグルメ、六甲ミーツアート開催中限定!淡路鶏に六甲味噌と柚子の相性抜群

フードテラスを出ると、右奥には自然体感展望台 六甲枝垂れが見えてきます。ここにもなんだかアートっぽいものが!おにぎり??

六甲ガーデンテラスの中にはこんなのも。

実はこれらのアートは、今回の「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2023 beyond」の作品ではありません。これは「シダレミュージアム」の作品。2023年3月18日〜2024年1月8日の期間、自然体感展望台 六甲枝垂れで開催されています。(入場料金は、大人1,000円/小人(4歳~小学生)500円)

大阪湾や神戸・阪神間の市街地を望む絶景ビューを堪能できる「見晴らしのテラス」。

こちらにある作品が、武田真佳さんの「case」。まるで空に浮かぶ雲のような印象的な作品です。自分も手を広げて絶景ビューと一緒に撮影すると映える写真が撮影できるかも。

武田 真佳
武田 真佳

風の教会エリア

次に向かうのは、六甲アスレチックパーク グリーニアを過ぎたところにある分岐点を左に折れ、サンライズドライブウェイを進んだところにある「風の教会エリア」。こちらは旧六甲スカイヴィラのみ無料で鑑賞できます。下の道沿いの駐車場ではなく、細い道を少し上ったところにある旧六甲スカイヴィラの駐車場に車を停めましょう。

暗いところに妖しげに浮かぶこちらは、関本幸治さんの「1980年のアイドルのノーパン始球式」という作品。タイトルが謎ですが、意味は公式の作品ボードの横に詳しく説明されているので、ぜひそちらも読んでみてくださいね。

関本 幸治
関本 幸治

ホテルのロビーだったところを抜けて先に進むとあるのが、赤いソファーと、上からぶら下げられたたくさんの鳥たち。

こちらは、遠山淳さんの「六甲ミーツ・バード 探鳥散歩2023」という作品です。

遠山淳
遠山淳

旧六甲スカイヴィラではワークショップも開催(開催日はHP公式参照)されていて、この鳥のモビールは、参加した子どもたちの手によるもの。世界でたったひとつの鳥が神戸の景色をバックに鮮やかに浮かんでいます。

旧六甲スカイヴィラのロビーは冷房が効いているので、休憩するのにもおすすめです。

遠山淳
遠山淳

六甲ケーブル(六甲ケーブル下駅・山上駅・天覧台)

サンライズドライブウェイをさらに進むと「六甲ケーブル(六甲ケーブル下駅・山上駅・天覧台)」エリアにたどり着きます。天覧台の駐車場に車を停めたら階段で上へ。こちらは人気の夜景スポットのひとつで、神戸から大阪、和歌山方面までワイドに広がる景観が楽しめます。

その絶景をバックにしたTENRAN CAFEのテラスと室内ギャラリーに展示されているのが、赤坂侑花さんの作品。「自身の安らげる場所」をテーマに日常生活や、幼い頃の思い出の風景を描いているアーティストで、温かく優しい雰囲気のキャラクターがお家の中で佇んでいます。(作品鑑賞にはカフェの利用が必要。TENRAN CAFEは毎週火曜日が休業です。)

赤坂 侑花
赤坂 侑花

TENRAN CAFEの横、双眼鏡があるところから、なにやらコミカルな音が聴こえてきますが、これもアート。光岡幸一さんの「そんなところ」という作品です。ぜひこの台の上でジャンプしてみて!

六甲ケーブルの山上駅にある存在感たっぷりの作品が、轟木 麻左臣さんの「ピエロ、ルーレット」。

轟木 麻左臣
轟木 麻左臣

インパクトあります!

轟木 麻左臣
轟木 麻左臣

轟木 麻左臣
轟木 麻左臣

扉の中も覗いてみましょう。

轟木 麻左臣
轟木 麻左臣

六甲ケーブル下駅には、菅原陸さんによるチンパンジーの立体作品「となりにいてあげる」がありますので、電車、バスを利用して「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2023 beyond」を訪れる方はこちらもぜひ鑑賞を。

兵庫県立六甲山ビジターセンター(記念碑台)

最後は、「兵庫県立六甲山ビジターセンター(記念碑台)」エリアです。これは川本 亮さんの「六甲の蟻塚」という作品で、巨大な蟻塚を模したもの。会期中にその姿を変えていくそうです。別の日に訪れたら違う姿を見られるかもしれませんよ。

川本 亮
川本 亮

こちらは、五月女 かおるさんの「食事の風景」という作品。

五月女 かおる
五月女 かおる

牛が食事をしている姿をワイヤーで表現しています。色んな角度から見ると面白いですよ。

六甲山ビジターセンターは毎週月曜が休館で、駐車場に停めることもできないのでご注意を。作品は屋外にありますので休館でも鑑賞できます。

五月女 かおる
五月女 かおる

いかがでしたか?無料エリアだけで楽しむ「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2023 beyond」。無料エリアだけでも、途中ランチを挟みながらゆっくり鑑賞して3時間半ほどかかりました。有料エリアも含めると一日がかりになると思いますので、無料エリアと有料エリア、別々の日に訪れるのもおすすめです。

あと、今年から新たに設けられたトレイルエリアも、一部の作品は鑑賞パスポート無しでも鑑賞できます。詳しくは、ガイドマップをご覧ください。

駐車場利用の裏技

平日ならよりお得に楽しめる駐車場の裏技です。六甲ガーデンテラスエリアは無料エリアの中で唯一有料の駐車場なのですが、平日も土日祝も一律で1000円かかります。他の施設の駐車場と共通で1000円なのですが、六甲高山植物園やROKKO 森の音ミュージアムなどの有料会場に行かない方にとってはちょっと割高ですよね。
そこで利用したいのが、六甲有馬ロープウェーの駐車場。六甲山頂駅の下の道沿いにあり、平日に限り500円で利用できます。(ロープウェー利用者でなくても停められます。)さらにロープウェー利用者は 500 円引きなので、ロープウェイで有馬温泉まで足を延ばしたい方にもおすすめです。

基本情報
イベント名:六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond
テーマ:表現の向こう側(にあるもの) Beyond Representation
会期:2023年8月26日(土)〜11月23日(木・祝)
六甲山サイレンスリゾートのみ8月~10月の毎週月曜休業(月曜祝日の場合は火曜に振替休業)
開場時間:10:00〜17:00(会場により営業時間が異なります。17時以降も鑑賞できる作品があります。)

六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond 公式サイト
ガイドマップ PDF ・ アクセス方法

神戸・六甲山 公式おでかけサイト
六甲・まや空中散歩

※記事に間違い等がありましたら、X(旧Twitter)やInstagramのDMでお知らせください。プロフィールのところにリンクがあります。

WEBクリエイター/旅行ライター・エディター(神戸市)

兵庫県西宮市生まれの神戸育ち。テクニカルライターを経て、1998年より会社を設立しWEBクリエイター、フリーライターとして活動。数々の旅行関連サイトを企画・運営。LINEトラベルjp元編集者兼ライター。沖縄と北海道が大好きで6年半沖縄市に在住。海外は特に台湾が好きで渡航回数10回以上。「週刊日本の島(デアゴスティーニ)」専属ライター&フォトグラファーとして沖縄、兵庫、瀬戸内等の33の島の記事を執筆。こちらでは地元神戸市の魅力を、時には動画を交えてお伝えしていきます。X(旧Twitter)、Instagramでも、神戸の最新情報や記事でのこぼれ話、その他の旅行ネタなども発信。

斎信夫(いつき)の最近の記事