Yahoo!ニュース

【神戸市中央区】無事すぎの路を歩き“無事過ぎる”1年に!「相楽園」で冬ぼたん展と震災遺構を見る

斎信夫(いつき)WEBクリエイター/旅行ライター・エディター(神戸市)

神戸市中央区にある「相楽園」では、2024年1月6日(土)~14日(日)の期間、島根県大根島から届けられた冬ぼたんを約50鉢展示する「冬ぼたん展」を開催。今年は「無事すぎの路」も。園内にある震災遺構と近くの人気ベーカリーもご紹介します。

杉は、ヒノキ科の常緑高木。成長が早く古来より寿命が長い樹木で「スクスクと生える木」であることが語源と言われています(諸説あり)。そして、杉は樹脂分が多く森の匂いの代表。

無事すぎの路 (ぶじすぎのみち)は、この香りを足元から浴びながら歩いて、1年間無事過ぎ(杉)るよう、心をリフレッシュしてほしいという思いで作られました。踏んではいけないものと思い、これを避けて歩いている方もいらっしゃいましたが、靴のままこの上を歩いて大丈夫ですよ。

「冬ぼたん展」では色とりどりのぼたんに心も和みます。

ぼたんは販売もされていますが、すべて完売とのこと。

「冬ぼたん展」は、公式サイトでは園内各所となっていますが、メインの会場は芝生広場です。

「相楽園」を訪れたら、ぜひ旧ハッサム住宅にも足をお運びください。神戸には「神戸港震災メモリアルパーク」など、阪神淡路大震災の被害の様子を肌で感じることができる施設がいくつかありますが、旧ハッサム住宅もその一つ。ここには、当時被害を受けた煙突が今でも保存されています。

旧ハッサム住宅は、インド系英国人貿易商のK.ハッサム氏が、北野町の異人館街に明治35年頃に建てて住んでいたもの。設計も英国人によるもので、木造2階建の和洋折衷の建築物になっています。昭和36年に神戸市が寄贈を受け、昭和38年に相楽園内に移築されました。

阪神淡路大震災では、主屋は壁の各所に剥落や亀裂が生じ、屋根や天井、床が破損。レンガ積みの煙突は、屋根と2階の床を突き抜け、北西にあった1階の配膳室まで落下しました。建物の修理の際に煙突を取り出し、震災の記憶を後世にとどめるため、前庭の隅に保存、展示しています。

こちらの写真は2022年に一般公開された時に撮影したものです。旧ハッサム住宅は、春の「つつじ遊山」と秋の「菊花展」開催時に内部が特別公開されます。現在は中に入ることはできませんが、煙突は外からもよく見えます。

一見頑丈に見える洋館、そしてレンガ積みの煙突をも簡単に破壊する地震の威力、怖さを目の当たりにし、震災への備えをしっかりしないといけないなと、改めて感じさせてくれます。

「相楽園」は、JR神戸線・阪神 元町駅から徒歩10分のところにありますが、相楽園に向かう途中には、人気のベーカリー「パネ ホ マレッタ」があります。

見てください!このぎっしりと隙間なく並べられた色んな種類のパン。パン好きにはたまらない光景ですよね。

詳しくは「ぎっしり並べられた個性的なパンが魅力!リピ必至の元町「パネ ホ マレッタ」」の記事でご紹介しています。(下記写真は2022年12月の記事掲載時点のものです。)

基本情報
イベント名:冬ぼたん展
場所:神戸市立相楽園
住所:神戸市中央区中山手通5-3-1
開催日時:2024年1月6日(土)~14日(日)
開園時間:午前9時~午後5時まで(入園は午後4時30分まで)
入園料:大人(15歳以上)300円・小人(小・中学生)150円
アクセス:神戸市営地下鉄西神・山手線 県庁前駅 徒歩5分、阪神本線 元町駅 徒歩10分、 JR神戸線 元町駅 徒歩10分、神戸高速鉄道東西線 花隈駅 徒歩15分。
駐車場はありません。

相楽園 公式サイト

WEBクリエイター/旅行ライター・エディター(神戸市)

兵庫県西宮市生まれの神戸育ち。テクニカルライターを経て、1998年より会社を設立しWEBクリエイター、フリーライターとして活動。数々の旅行関連サイトを企画・運営。LINEトラベルjp元編集者兼ライター。沖縄と北海道が大好きで6年半沖縄市に在住。海外は特に台湾が好きで渡航回数10回以上。「週刊日本の島(デアゴスティーニ)」専属ライター&フォトグラファーとして沖縄、兵庫、瀬戸内等の33の島の記事を執筆。こちらでは地元神戸市の魅力を、時には動画を交えてお伝えしていきます。X(旧Twitter)、Instagramでも、神戸の最新情報や記事でのこぼれ話、その他の旅行ネタなども発信。

斎信夫(いつき)の最近の記事