【富山市】デザインで地域の発展に貢献!神奈川県から移住してきたご夫婦にインタビュー「古屋意匠店」
私は、可愛いもの、オシャレなもの、アイデアが光っているものにときめきを感じます。今回は、そんなトキメキがギュッと詰まった紙細工を作ったり富山のお酒のパッケージデザインを担当したりしている「古屋意匠店(ふるやいしょうてん)」を営む古屋さんご夫婦にインタビューを実施。デザインで富山に貢献する姿勢と、その思いについて迫りました。
神奈川県から移住 ご夫婦で営む「古屋意匠店」
古屋意匠店は、富山市内に拠点を置くデザイン事務所です。貴大さんと知世さんのご夫婦で営んでいます。
広告制作会社出身の貴大さんは細かな部分を詰めていくデザイナーとして、デザイン会社や教育関係などで就業経験のある知世さんは感覚的な部分や大まかな方向性を決めていくディレクターとしての役割を担うことが多いそう。とはいえ、特別な役割分担はなく、ご夫婦でいいバランスを取ってお仕事をされている姿の軽やかさが印象的です。
おふたりは、ライフスタイルの変化に伴って、3年ほど前に神奈川県から富山県に引っ越しを決意しました。先に富山にUターンをしてコーヒーショップを開業していた知世さんのご両親の存在が安心に繋がったそう。
お子様が虫や魚に強く惹かれる性格だと気づいたことも、富山に移り住む理由になったとのことでした。
さまざまな要素が重なって、富山に素敵なデザイナーご夫婦が来ることになったのだと思うと、個人的にすごく嬉しくなりました。
デザインで地域の発展に貢献
富山で古屋意匠店を営むにあたって「地域に根ざした、お互いの顔が見えるお仕事をしていきたい」という思いがあるそうです。
その思いはすでにお仕事として体現されています。
同じく富山へ移住してきた麓絵里(ふもと えり)さんが代表をつとめる(株)AGUMOGUと八尾の老舗 福鶴酒造が共に作るお酒「福むすび〜縄文の里からの贈りもの〜」のラベルデザインを手掛けました。実際にAGUMOGUの田んぼを訪れたときに、自然栽培で育てられる稲の周りには、さまざまな種類の植物がニョキニョキ生えていたそう。その様子を、知世さんがイラストに描き起こしました。
活き活きとした植物を温かみのあるタッチで描いていて、普段はあまりお酒を飲まない私も、福むすびを手に取ってみたくなる可愛さです。
また、地域に根ざした活動が目にとまり、富山県発おくりものサイト「GIFTPPY(ギフトピー)」とコラボした「ゆきツリーレターセット」を企画し商品化しました。
雪の重みで樹木の枝が折れないように縄や針金を使って補強する雪つり。この雪つりに“クリスマスっぽさ”を感じていたという知世さん。北陸ならではの文化と遊び心のあるインスピレーションがマッチしたレターセットは、古屋意匠店とGIFTPPYとのコラボでしか生まれなかったのではないかと思うほど素敵な商品です。
「福むすび〜縄文の里からの贈りもの〜純米生原酒」は(株)AGUMOGUの公式サイト、「ゆきツリーレターセット」はGIFTPPYの公式通販サイトより購入可能です。
富山市の花水木通りにある古屋意匠店のショールーム兼ショップ は、不定期で一般の方にも開放しています。貴大さんのこれまでのお仕事をまとめた資料や知世さんの紙細工などを見ることができます。
アイデアが光るデザインにときめきを感じる人や、何かデザインの力が必要な人はぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
お話を聞くほどに大好きにならざるを得ない、人を引き寄せる魅力のある古屋さんご夫婦。柔らかく優しい雰囲気を持つおふたりですが、デザインに対しては熱い気持ちを持っていることもインタビューを通して伝わってきました。
古屋意匠店をご夫婦で上手く、よりよく営んでいくために大切にしているのは、“作る”ことに関することは正直に伝え合うこと。それはひとえに、いいものを作るためだそうです。
さらに、お仕事をしながらコンペなどに積極的に応募する貴大さん、絵本作家になる夢を持つ知世さん。仕事という垣根を超えてデザインを楽しむおふたりに私も刺激を受けました。今後、富山の街中やショップで古屋意匠店が手掛けたデザインにたくさん出会えることを楽しみにしています。
【詳細】古屋意匠店
住所:930-0052富山県富山市五番町8-1
電話:076-456-6553
メール:info@furuyaishou.com
ショールーム&ショップ営業日時: 月曜・火曜(不定休あり ) 11:00-16:00
公式サイト / 公式Instagram
この記事では、取材ライターの岩井ななが休日に行きたくなる富山市内のショップやイベントをご紹介しています。