【京都市東山区】食べた瞬間だし汁がじゅわっ!つゆだく究極のおいなりさん専門店 花街路地でオープン
何度も通っている道でも何故か緊張してしまうのが花街祇園の石畳の道ですね。四条大和大路を下がって直ぐ一筋目の路地を東に入ったところに、2021年7月9日、京都発・出汁の美味しさが活きる いなり寿司専門店「釣狐 祇園本店」がオープンしていました。伊丹空港などで「出汁の溢れる持ち帰りいなり」として、また「朝いなり」「いなりずし定食」として知る人も多いお店です。
祇園本店はテイクアウト専門なので、早速に2個入を注文して持ち帰り食べてみました。素敵な和風の小箱を開けて、中から出てきたのは、一口サイズの「おいなりさん」、これなら一口でいけるわあとパクっと口に含んでみると、「なんじゃこれは、あふれ出ただし汁がしみ込んでくるし」と思わず声をあげていました。つゆだくの汁とお揚げさん、ほどよい硬さの米粒がからんで美味い。こんなお稲荷さんあったんだ。伊丹空港行かないもんな。
美味いのには理由があります。具材に徹底してこだわり、安政年間創業、あの 川端康成の『古都』や、司馬遼太郎の『街道をゆく』にも登場した老舗豆腐店『嵯峨豆腐 森嘉』で、 一つ一つ丁寧に手作業で作り上げられたお揚げさんと、北海道産真昆布、鯖節、鰹節で丁寧に取った一番出汁を使用して、こだわりの出汁をたっぷり染み込ませてあります。寿司飯は京都のこしひかり・お食べ会のお米を、お酢を控えめに出汁と一緒に炊きあげてあります。そんな「京出汁おいなり」なのです。
珍しくも感じる屋号の由来は、狐と油揚げが登場する狂言「釣狐」より引用。狂言師は「釣狐」の狐役を演じて初めて一人前として認められるという高度な技術を要します。同様に、高度な技術と精神力が要求される京料理の重要な役割を担う「出汁」を用いる様を重ね合わせていると言います。
京都銘菓「つぶあん入り生八つ橋 おたべ」等を製造・販売する株式会社美十のお店です。祇園に行かれた際はぜひ「おみや」にどうぞ。
釣狐祇園本店 京都市東山区大和町19−1