【京都市上京区】商店街の中の写真アート常設展示とイタリアンカフェ シェフのこだわりとは? 出町桝形
昔ながらの商店街とアートとカルチャーのモダンな店舗とが混在する出町桝形商店街を歩いていると、ひと際モダンな店舗を発見しました。早速入ってみると……。なんとも楽しい写真アートが一面にズラリ、オレンジイエローのチェアーに座ってしばらく見入っていました。
DELTA / KYOTOGRAPHIE Permanent Spaceは、近くにある鴨川と高野川が合流する鴨川デルタと呼ばれる、京都を代表する名所にちなんで名づけられました。1Fスペースは、京都国際写真祭などを手掛けてきたKYOTOGRAPHIEの常設展示施設とイタリアン風カフェが併設されています。2階のDELTA STAYは、芸術や工芸を愛する人、コミュニティライフを愛する人のための宿泊施設です。和のデザインや工芸品を中心に、季節ごとにセレクトされた日本の写真作品を楽しめます。
メニューを見ると、MARKET SALAD (商店街サラダ)がまず目に留まりました。早速注文しました。この日は、瑞々しい夏野菜と果物が心地よく酸っぱいイタリアンソースで和えてあり、体にビタミンが注入されていくような美味しさでした。
京都の一流ホテルで修業してきたイタリアンシェフのザック・ケルバーマンさんのこだわりは実にシンプル、朝から自分が育てた野菜を収穫して、残りはDELTAが位置する出町枡形商店街の食材のみを使うのだそう。その日に入手できた食材から着想を得て、毎日のメニューが組み立てられます。「最近では、食材を求めて商店街を歩いていると、いいリンゴ入ったよという具合に、店舗の人たちから声をかけてくれるんです」といいます。明るい笑顔の素敵な店長のチン・シェリーさんと二人でもてなしてくれます。
さらに、深みのある味わいが評判の京都のコーヒー焙煎所、WEEKENDERS COFFEEの焙煎による豆で淹れたコーヒーも味わえます。長野の山麓から、カタルーニャの葡萄畑まで、世界各地から届くワインも魅力です。
KYOTOGRAPHIEの常設展示施設では、新進作家から巨匠まで、国内外のアーティストの作品やコレクションを2週間ごとに展示しています。イベントやワークショップ、各第一人者を迎えた学びの場「KYOTOGRAPHIEアカデミー」なども開催されています。さまざまな発信を続ける、文化的かつ実験的な土壌を育むスペースです。2021年7月9日からは、フランスの写真家・アルメル・ケルガール展も開催されています。出町桝形商店街に行かれたら、真ん中で、ぜひ心癒される異空間に立ち寄ってみてください。
KYOTOGRAPHIE2021年京都国際写真祭は、京都市内各所を会場として、9月〜10月の開催を予定されています。「ECHO(エコー)」をテーマに掲げた14のエキシビジョンに加え、「インフォメーション・ラウンジ」のデザイン公募や、「KG Studio」の設置、オンラインライブ配信番組「KG Live」などが開催されます。KYOTOGRAPHIEでは、開催への支援を呼び掛けています。詳しくはホームページまで。
DELTA / KYOTOGRAPHIE Permanent Space 京都府京都市上京区三栄町62