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【京都市上京区】鴨川源流目指してがんばるアユをみんなで応援! アユを守ることは自分たちを守ることだよ

伊波多玄以

地域ニュースサイト号外NETライター(長岡京市・向日市)

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 鴨川にアユがいるということ自体を知らない人も多いのではないでしょうか。実はかつて鴨川源流近くの雲ケ畑あたりまで上がってきた鮎は極上品でした。他県の流域で、友釣りで釣るアユの漁師でさえ、自分の食べるアユは鴨川で求めるほどでした。

食味で出された天然鮎の塩焼き
食味で出された天然鮎の塩焼き

 天然アユは冬は大阪湾で暮らし、夏は京都の川で暮らします。アユもまた魚の習性として、おいしいごはんとなる自然石に生息する上質の藻を求めて、上へ上へと、はるばる50キロの道のりを経て鴨川へやってくるのです。北の清流で暮らすほどアユは子をたくさん産めるようにすくすく育ち、大きいものは30センチを超えるものも。

この日捕獲された鴨川のアユ
この日捕獲された鴨川のアユ

 しかし近年、このアユの遡上を妨げる事態が起きていました。洪水を防ぐための堰や高さが1メートルを超える落差工が造られたためでした。アユを始め魚たちが上がれなくなってしまったのです。伏見区下鳥羽の龍門堰辺りから遡上出来ずにうろうろし、飛び跳ねるアユの姿を見かけるようになります。

2021年10月9日に行われたシンポジウム
2021年10月9日に行われたシンポジウム

 こういった事態を改善してアユたちを救おうと立ち上がったのが、鴨川・桂川・宇治川・木津川を含む淀川流域の自然の恵みを豊かにし、これを活かしていくことに賛同する関係団体・個人で構成されたネットワーク「京の川の恵みを活かす会」のメンバーたちでした。

 大阪湾から鴨川まで遡上してくる天然アユが生息できる豊かな水辺環境を取り戻すことを目指して、流域の漁協、大学等の研究者・専門家、NPOなどのメンバーが関連する行政と連携しながら活動に取り組んでいます。

木造製の仮設魚道「AYU FISH WAY」
木造製の仮設魚道「AYU FISH WAY」

 これまで、今井堰、四条落差工、三条落差工、丸太町落差工、荒神口落差工と5つの落差工に手作りの木造製の仮設魚道「AYU FISH WAY」を取り付けて行きました。木組、損壊防止蓋、幅広の階段、魚道の入り口を落差工直下に横向きにすることによって、アユが魚道の入り口を見つけやすくする工夫など、実際のアユの生態に合わせて改善してきたメンバーたちの労苦の結晶です。その結果、今では出町柳のデルタ付近でも天然アユが捕獲できるようになりました。

京都大学農学部三回生 賀茂川漁業組合員 佐藤和輝さん提供 2021年8月11日の鴨川出町付近で
京都大学農学部三回生 賀茂川漁業組合員 佐藤和輝さん提供 2021年8月11日の鴨川出町付近で

 2021年10月9日には、環境保全活動の推進に取り組む京都市環境保全活動推進協会が、「京の川の恵みを活かす会」と京都市環境政策局地球温暖化対策室との共催により,小学生以下の子どもたちを対象に、鴨川丸太町落差工近辺で、体験イベント「京都のシンボル鴨川・アユの道を探せ」を開催しました。参加した20人の小学生たちが、京都大学防災研究所で防災と生き物のライフスタイルがどうしたら両立できるのかを研究している竹門康弘准教授や京都賀茂川漁業協同組合の澤 健次組合長らの話に熱心に聞き入っていました。

竹門康弘准教授も子どもたちと
竹門康弘准教授も子どもたちと

 実際の網打ち漁や潜水調査の様子を見学した後、特製の柄の長いタモ網を使って魚とりの体験に挑戦しました。新型コロナウイルス感染症対策を徹底した上での体験でしたが、「うわっ、ほんまに魚がおった!」などの感想も聞かれ、子どもたちは、しばらくぶりの体験学習に楽しそうに取り組んでいました。この日、天然アユ数十尾の遡上も確認され、1尾が捕獲されました。

網打ち漁の実演をする澤組合長
網打ち漁の実演をする澤組合長

 京都市環境政策局地球温暖化対策室は、「鴨川にはオイカワやカワムツ、カワリヌマエビなど他にもたくさんの魚たちがいますが、湧水のある水温の低い場所に避難する様子が見られるなど、地球温暖化の影響がすでに出ています。アユが元気に住み続けられる取り組みを通じて、豊かな京都の自然を守るために、地産地消、再生エネルギーへの転換、ごみの減量など各々が自分事として考えていってほしい」と呼び掛けています。

 「京都のシンボル鴨川・アユの道を探せ」(外部リンク※) 問合せ先 公益財団法人京都市環境保全活動推進協会(エコ学区サポートセンター)075-641-3686「京の川の恵みを活かす会」(外部リンク)問合せ先 京都市産業観光局農林振興室農林企画課 075-222-3351 又は活かす会事務局 岩田 090-1151-7447

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