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【京都市上京区】極上昆布だしで正月はリッチなおうちごはん、今がお買い得。新昆布の格付けはワイン似?

HOTSUU地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 「昆布は主に北海道と東北地方で生産されています。生息地の海流により種類と特徴が異なり、ワインと同じように、産地(浜)、規格、格付けによる区分がしっかりされています。主な種類には、真昆布(松前昆布、山だし昆布などの総称)、利尻昆布、鬼昆布(ラウス昆布)、三石昆布(日高昆布)、長昆布、細目昆布があります。」と語っていただいたのは、出町桝形商店街の副理事長でもある「ふじや鰹節店」の三代目・藤井英蔵店主です。

ふじや鰹節店HPより
ふじや鰹節店HPより

 京都出町で67年続く、ふじや鰹節店では、2021年の10月8日、最上級の利尻香深昆布を始め、新昆布が出そろいました。

正月用新昆布が続々入荷
正月用新昆布が続々入荷

 店主によると「全体としては地球温暖化の影響で良質の昆布の生産量が四割まで減っていて、値上がりが続いています。その一方で、今年は、高級料亭などがコロナ禍で需要がないので、中には普段は一般家庭で手が出せないような高級昆布がリーズナブルに出回っていたりもするので、お買い得な一品もある」と言います。

ふじや鰹節店
ふじや鰹節店

 京都は良質の京野菜が採れるので、昆布を敷いて、煮干しと一緒におばんざいとして、ナスや京野菜のたいたんを作ったり、最上級の利尻昆布香深産は色が移らないことから、千枚漬けの漬け込みに使われたり、正月のお雑煮やお吸い物のだし取りに欠かせないなど京都ならではの需要もあります。

様々な昆布が揃っています
様々な昆布が揃っています

 「一般家庭でも天然昆布でだしを取るのは、意外と難しくありません」と言う、ふじや鰹節店では、だし取りの丁寧な解説書も添えつけてくださいます。英語と中国語バージョンもあって、外国人のシェフや中国から留学生なども昆布だしの扱いを聞きに来ると言います。

ふじや鰹節店の二代目も店にいらっしゃいます
ふじや鰹節店の二代目も店にいらっしゃいます

 この日は、「うちのおばあちゃんがずっとお世話になっていて」と若いママさんが正月用の天然昆布を買い求めていました。店主は、「昆布は1年以上日持ちするものも多いですし、香深産なら5年も日持ちする一品もあります。土用の頃に北海道で刈られた昆布がいろんな生産と流通過程を経て、この時期、新昆布として入荷します。この時期が値段的にもお奨めですよ。」と言います。

秋の大感謝祭が開かれる出町桝形商店街
秋の大感謝祭が開かれる出町桝形商店街

 老若男女が行き来し、懐かしさと新しさが混在する出町桝形商店街では、2021年10月25日(月)から31日(日)まで、一万円のお買物券や貴船べにやのペアお食事券、高級すき焼き肉などが当たるガラガラ抽選会などがある秋の大感謝祭が開催されます。お出かけの際には新型コロナウイルス感染症対策をしてお出かけくださいね。

ふじや鰹節店  京都市上京区桝形通寺町東入三栄町63番地 075-231-1283

地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 「YAHOO!ニュース ベストエキスパート2024 地域クリエーター部門 特別賞」を受賞 京都をこよなく愛する地域ニュースサイト号外NETの京都市担当タウンクライヤ―です。四国から大阪の元地方紙記者。観光ガイドをしながら京都時空観光案内2024(観光ガイドのための京都案内マニュアル)全19巻や「やさぐれ坊主京を創る 前田玄以の生涯」(京都文学賞一次審査通過)はじめ、京都を題材にした小説なども執筆しています。

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