【京都市西京区】白虎の地に座す平安京鎮護の社で可愛いおみくじがすでに品切れの人気! 正月に授与再開!
陰陽道に基づいて平安京造営の際、「四神相応の地」として平安京が造られました。方角を司る四神である北の玄武が上賀茂神社、東の蒼龍が八坂神社、南の朱雀は城南宮、西の白虎は西京区の松尾大社となります。2022年壬寅(みずのえ とら)の歳の正月、かなりの人出が予想される松尾大社で、2021年12月26日すでにおみくじが一旦、品切れになっていました。
コロナ禍でずらし参拝も推奨される中、年内での参拝者も多く、特に人気の評判の可愛い「白虎のおみくじ」が飛ぶように出たためと言います。同社のホームページでも発表されています。
四条通の西の突き当りに鎮座する松尾大社は、大きな酒徳利が飾られた神門が目を引きます。酒造りの神様としても知られます。「日本第一酒造神」と仰がれています。酒造は秦一族が日本にもたらしたとも云われ、当初は口噛み酒であったとも言われています。参拝するとすでに大きな寅の絵馬が飾られていました。
秦氏が奉祭してきた海の神と、日本古来の松尾山の神が出会った神域がまさに「松の尾」であったのです。平安時代には正一位の神職を受け、賀茂の厳神、松尾の猛霊と並び称されて、皇城鎮護の社とされ、室 町時代には、全国十数か所の荘園、江戸時代にも朱印地1200石、嵐山一帯の山林を有していたと言われます。
松尾山は、別雷山とも称し、松尾社は、この松尾山の遥拝場であったと伝わります。現在、社務所の裏の渓流を御手洗川と称し、涸れることのない霊亀の滝がかかり、傍には延命長寿、よみ がえりの水として知られる「亀の井」と呼ばれる霊泉があります。酒造家はこの水を酒の元水と して造り水に混和するのだとか。
この渓谷の北に続く大杉谷の頂上には、巨岩の露頭する「磐座」と呼ばれる屏風状の自然岩盤があり、社殿祭祀以前に古代神の祀られていた処です。この谷には霊亀の伝説があります。奈良の平城京に都が遷されて数年、元正天皇の頃(西暦七一四年=和銅七年八月)、この谷から八寸ほどの白い亀が現れました。「首に三台(三つの星)を戴き、背には七星、前足に離の卦 を顕わし、後足に一支あり、尾に緑毛・金色毛が混ざる」(続日本紀)といったもの。
この当時の人々は、珍しい白色の動物たちを尊んだようです。この亀を朝廷に奉納した所、元正帝は「嘉瑞なり」と、ことのほか喜悦に及び、『和銅』から『霊亀』へと元号を改めた(翌七 一五年)ほどです。後に亀は再び、降臨の地とされる、この大杉谷に放たれたました。
見どころも満載の松尾大社へ初詣してみませんか!
松尾大社 京都市西京区嵐山宮町3 075ー871ー5016