【京都市上京区】さて、ここで何する? 夢広がるウッドデッキが建築学校生の協力で商店街に出来たよ!
堀川通を上がって丸太町を過ぎると、西側に背の低い3階建ての団地が見えてきます。これが「堀川団地」です。椹木町通から上長者町通の間に5棟が有り、かつては中立売通下るにある、現在堀川新文化ビルヂングの建つところにあった棟を加えて南北600mに細長く並ぶ景観が特徴でした。その内、堀川商店街があるのは下立売通から上長者町通の間の4棟一階のアーケードが架かる部分です。
2022年2月6日に商店街を訪れると、堀川団地下立売棟南端の以前は堀川商店街協同組合の事務所があった場所に倉庫と素敵なウッドデッキが出来ていました。どうしてこんなにも立派なデッキができているのか伺ってみると……。
堀川地域活性化を考える有志の会(ホリカツ)のヤマシタリョウさんによると、「商店街事務所は団地のリノベーション工事に伴ってスクラップ化され、しばらく空き地となっていた」のだそう。商店街施設としての再生が検討されたものの予算等厳しい現状がありました。
そこで、堀川商店会(堀川商店街協同組合 代表理事:乾 雅智さん)から、以前から地域振興のために堀川商店街を京都産の木材を使って改装したい、コミュニティスペースを造りたいと提案していた、京都建築専門学校の佐野春仁校長(ホリカツメンバーでもあります)に相談したところひと肌脱いでくれることになりました。商店街が敷地の半分に倉庫を作り、残り半分を京都建築専門校がウッドテラスを作ることになりました。
京都建築専門学校では、佐野校長らの指導の下、各学年の生徒さんらが、京北などの放置林から自分たちで間伐した竹や木材などを使って、堀川に茶室を造ったり、地域の町家を再生するなどの活動を行っています。
佐野校長は「堀川デッキは1年生チームが担当して、年末から今年にかけて、ヒノキ材をバンドソーで山形に挽き、長い材に継いでカンナで仕上げ笠木を造り、現地で採寸して、穴を掘り柱に取り付けたり、板の加工をしました。みんなカンナ研ぎが上手くなって、いい削り屑が出るようになりましたよ」と話します。
ヤマシタさんは、「地元商店街に若者が関わり、形を残すという取り組みはこの街の良き財産となりました。このウッドデッキは、現在新型コロナ禍で中止されている堀川まつりも、再開すればきっと役に立つでしょうし、また小さいスペースですが、高齢者からお子さんまで利用できる日常のオアシスとして、明るい地域づくりの一助となって欲しいと願っています。」と語ってくれました。
地域の商店街と学校が協同してできた素敵な施設が、今後どのように活用されていくか楽しみですね!
堀川商店街協同組合(外部リンク)京都市上京区西堀川通下長者町下ル桝屋町1番地
京都建築専門学校(外部リンク) 京都市上京区下立売通堀川東入ル東橋詰町174 075-441-1141