【京都市中京区】デジタルアート化した映像空間に浮かび上がるいけばなの幻想的世界! 池坊の新たな挑戦
華道家元「池坊」はこれまで、若手華道人たちの斬新なアート感覚に注目し、具体的な支援をするなど、先例だけにとらわれず、時代を切り開くような挑戦をおこなってきました。その池坊が、京都における新たな文化創出を目的に2022年2月26日(土)から開催している展覧会で、映画やデザインアートとコラボした空間の演出が人々を魅了しています。3月1日(火)まで。
中京区の華道家元池坊ホールで始まった展覧会「Moments of Life-いけばな×映画、アートが融合する時空間ミュージアム」では、映画プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS」が手掛けた「MIRRORLIAR FILMS Season2」で公開される9つの短編映画をそれぞれモチーフにしたいけばなを次期家元池坊専好やイケメン華道男子グループIKENOBOYSメンバーなど総勢22名の華道家がいけばな作品を披露しています。
さらに、テクノロジーをベースとした複合的なアプローチで枠組みの構築からソリューションの開発まで行い、社会実装を試みる株式会社ティーアンドエスのテクノロジカル・クリエイティブファームの「THINK AND SENSE(シンクアンドセンス)」がいけばなの制作過程をデジタルアート化した映像空間全体に映し出し、幻想的な空間を創造しています。
「MIRRORLIAR FILMS」は、クリエイターの発掘・育成を目的に、映画製作のきっかけや魅力を届けるために生まれた短編映画制作プロジェクト。年齢や性別、職業やジャンルに関係なく、メジャーとインディーズが融合した、自由で新しい映画製作に挑戦しています。今回の9つの短編映画では、俳優の阿部進之介、柴咲コウ、志尊淳らが監督にチャレンジしていることや、佐藤浩市や松本まりから豪華キャストも魅力です。
実際にいけばな作品とデザインアート映像を見た筆者は、映像が走ったり、輝いたり沈んだりしながらその中に存在感を持っていけばなが映し出されるこれまでにない演出に、映画への想像もどこまでも膨らむような感銘を受けました。
さらに、写真を撮った時に一層鮮明に映えることにも気づきました。この点について、株式会社ティーアンドエスの松山周平取締役は、「意識はしています。映えるということで、いい写真を撮ろうとしてくれれば、若い世代なども今まで以上にいけばなを見てくれるようになる。伝統と新しい体感の融合をぜひ感じに来てほしい」と語ってくださいました。
一見の価値があります。ぜひ一度ご覧になってください。
華道家元池坊ホール(外部リンク)京都市中京区堂之前町248