【京都市東山区】太閤さんの正室ねね様400年遠忌でマルシェと着物ファッションショー開催! 高台寺
「ふとん着て寝たる姿や東山」と詠われた女性的でなだらかな稜線美で知られる東山連峰の麓にあたる地で静かに佇む「高台寺」は、かつて北政所と称された豊臣秀吉の正室「ねね」が高台院となって後、19年の余生を送った隠棲の地として知られています。大坂夏の陣の際には、当時「ちぬの海(大坂湾)」をも見渡せる高台寺の傘亭から、炎上する大阪城の様子を見つめていたと言われています。
北政所とは、天皇の執政にあたる摂政・関白の正室に用いられた称号ですが、ねねの存在によって広く世に知られるところとなりました。高台院の下には、多くの武将やその夫人たち、公家衆などが様々な相談などに訪れ、さながら現代のサロンの様であったっと言われています。
その「ねね」様の四百年遠忌を2024年に迎えるにあたり、高台寺西側の「ねねの道」が電線地中化工事を終え、広い道幅いっぱいに御影石を敷き詰めた石畳の道に整備され、リニューアルされています。西側の圓徳院の傍らには、ショッピングを楽しめる京・洛市「ねね」などもオープンしています。
2022年3月21日には、京都府全域に出されていたまん延防止等重点措置も解除される状況となる中、北政所「ねね」様四百年遠忌委員会(実行委員長 高台寺常任教師 後藤典生)の主催で4月2日(土)、小袖・着物で歩こう「小町コンテスト」が開催されます。このイベントは、広く一般から着物を着た人々を募集し、「ねねの道」を着物姿で歩いてもらうファッションショーです。
同実行委員会の委員として、今回のイベントを統括する高台寺御用達の株式会社さわらぎ(京都市上京区)の椹木秀明代表取締役は、「コロナ禍で観光業やインバウンドがストップする状況になって3年目を迎える東山界隈がネガティブになってしまうのではなく、安土桃山時代のように『ねねの道』を、着物姿の人々が行き交う雰囲気を再現し、京都の観光を文化的側面から盛り上げていきたい」と力強く語ります。
今回のイベントは、「ねねの道マルシェ」と共同で開催され、4月2日(土)・3日(日)には、「ねねの道マルシェ 土と野菜×人と伝統」も行われます。京都の伝統工芸品と「地球と体にやさしい」をコンセプトに元気野菜をふんだんに使った14店舗のフードブースが集合します。
同実行委員会では、「桜の見ごろも予想される時期でもありますので、新型コロナウイルス感染症対策はしっかり行いながらも、コンテストや当日の一般参加を幅広く呼び掛けます」としています。