どんどん暖かくなって、2022年3月25日からは、京都市でソメイヨシノ開花宣言後初の週末となります。平安神宮周辺で桜を探しに散策してみました。まずは本殿に参拝します。実は平安神宮は平安京を模したパビリオンなんですね。本殿は大極殿の復元となります。

　明治になって首都が東京に移されてしばらくすると、公家衆や御用商人たちも一斉に東京に行ってしまって京都の経済が随分と冷え込んでしまったんですね。京都経済の活性化のためにと開かれたのが、明治28年の内国勧業博覧会でした。その 目玉として平安京の出来上がった当時の朝廷の建物の一部が復元されました。

　当時は京都市の郊外、聖護院かぶらの畑ばかりであった岡崎に実物の8分の5の規模で、大極殿、朝堂院などが復元されたんです。ちなみにその聖護院蕪をスライスして漬け込んだのが千枚漬けになります。博覧会の後は、建物はそのままに、平安時代の最初の天皇・桓武天皇と平安京で過ごした最後の天皇・孝明天皇を祀る神社となりました。

　本殿の前にありました右近の橘と左近の桜、う～ん、桜はまだすべてつぼみでした。かつて大極殿を前にこの樹の前に、左右の近衛府の兵士たちが隊列を成したところからその名がついたと言われています。大極殿で政務をとる天皇から見て左が左近衛府、右が右近衛府となります。

　京都市や京都商工会議所、京都市観光協会、京都府旅行業協同組合などで構成する岡崎桜回廊十石舟めぐり実行委員会が主催している「岡崎さくら回廊 十石舟めぐり」が2022年3月19日(土)〜4月10日(日)まで行われています。船頭さんに聞くと、「開花しているのは５、６本やけど、つぼみが膨らんで来とるから、もうすぐ一気に開花するでえ」とのことでした。

　歩き疲れたのでちょっと休憩したくなり、四季折々の表情が美しい岡崎公園の中にある京セラ美術館へ。京都市美術館が、リニューアルに伴い京セラが命名権を取得し、2020年（令和2年）3月21日の再オープンに先立ち2019年から京都市京セラ美術館の呼称を用いています。建築家青木淳・西澤徹夫による壮麗な歴史的美術館建築の大規模リノベーションとなりました。外観もさすがに格好いいです。

　１FのENFUSE（エンフューズ）さんへ。ここのプリンアラモードが評判です。美味しい苦みのあるクラッシックプリンには、スターアニス、シナモン、クローブ、バニラビーンズが使われていて大人の味、オーナーの奥様特製のせんべい風和菓子もざらっとした新食感で美味しい。

　みやこめっせでの取材前のちょっとした空き時間で楽しく散策できました。

京都市京セラ美術館　京都市左京区岡崎円勝寺町124　075₋771-4334