【京都市上京区】北野の天神さんのお膝元 百鬼夜行の街で2年ぶりモノノケ市 妖怪グッズが大集合!
上京区の北野天満宮から南へ一筋下ったあたりに東西に広がる一条通りの大将軍商店街では、かつて百鬼夜行の行列があったとされる伝承があることから、妖怪ストリートとして、店舗の前にそれぞれ店に因んだ可愛い妖怪を設置するなど地域おこしの取り組みを進めてきました。その商店街の中心に位置する大将軍八神社境内を中心に、2022年4月16日、17日、妖怪アートフリマ「モノノケ市」が開催されています。
2009年から続いていた同イベントも、2019年10月以来、新型コロナ禍で自粛し、オンラインで通販に切り替えるなどしてきたため、リアル開催は2年ぶりとなりました。主催したのは、嵯峨美術大学の観光デザイン講師の河野隼也さんと同大学卒業生や現役学生らでつくる妖怪サークル「百妖箱」のメンバーら。同サークルは100人を超える会員で構成されています。
久しぶりの開催とあって、神社境内の青空店舗には、10時開会の前から続々と来場者が訪れていました。関西近郊を中心に、妖怪アクセサリーやお面、プチ仮装アイテムなど自慢の妖怪グッズを持ち寄り、35店舗が出店しました。
大阪、京都などを拠点に活動する妖怪ブックアーティストの「さきゅう」さんは、現代の現象や物を社会風刺を利かせたアートに抽象化した作品全8巻を出店しました。パソコーン、エアコーン、リモコーンはお狐さんの妖怪。渋滞を起こす「三角コーン」、道端に打ち捨てられたマスクが妖怪変化した「口覆い」などユニークな現代の妖怪たちが、和柄の布表紙で製本されています。
大阪から出店した「SOLOMON」は、妖怪アクセサリーやキョンシーや妖怪のお札、耳あてにもなりプチ仮装にもなる「けもみみ」などを販売しました。店主は「新型コロナ禍で2年間に亘り関連イベントは全くなくなりました。通販への切り替えなどで頑張ってきましたけど正直厳しかったです。ようやっとの思いです」と話しています。
来場者もしかりでした。知り合いの作家に会いたくて、早朝に出発して奈良から駆け付けたというCHIYUKIさんは、着物姿で参加しました。「人に会う機会すら制限されていたので、ほんとに楽しい」と購入したグッズを手にイベントを満喫している様子でした。
百妖箱のメンバーらが行った、お狐さんのお面の絵付けコーナーも、親子連れなどで大盛況。商店街内の百妖箱会場にはこれまで同サークルで作成された妖怪の精巧なお面や像がすべて展示されていて、大迫力でした。心配された雨も妖怪パワーで吹き飛ばし、会場にはリアル妖怪も登場して、大勢の参加者で盛り上がりました。
商店街の各店舗では、妖怪コロッケ始め、妖怪に因んだ商品もありますよ。17日も開催されます。おどろおどろしくも愛らしい妖怪たちに会いに行ってください。
大将軍商店街振興組合 京都市上京区大上之町75 大将軍コミュニティホール 1F 075-461-2520
メイン会場の大将軍八神社 京都市上京区西町48 075-461-0694