【京都府長岡京市】平安時代から続く古刹 紅葉の隠れ名所を新緑の時期に歩く! 長法寺と子守勝手神社
長岡天満宮の八条ヶ池からさらに西へ、西山公園まで新緑を求めて、2022年5月17日に散策してきました。西山公園の傍らにある長法寺は、平安期に、三井寺の智證大師の弟子・千観上人が十一面観世音菩薩を祀ったのが始まりと言われています。一時は七堂伽藍と十二堂を有し、乙訓地域最大級の寺院だったようです。そのほとんどが、応仁の乱で焼失してしまったと伝わります。
参道となる少し急な階段の両側に青もみじが映えていました。境内に入ると本堂の傍らにこんこんと湧き出る泉がありました。この泉は、古来より枯れたことがないと伝承されていて、「溺泉(おぼろのいずみ)」と名付けられています。山号の「清巖山」はここから来ています。
泉に覆いかぶさるように新緑が綺麗でした。本堂の前には、南北朝時代の宝篋印塔と鎌倉時代の三重石塔が並んでいます。現在は京都国立博物館に寄託している国宝の「絹本着色釈迦金棺出現図」は、元は長法寺の所有だったそうです。
西山公園の奥にある「子守勝手神社」は、粟生村の産土神です。この神社の由来は定かではありませんが、子守社は、農業用水を司る水分神を、勝手社は、国家を守る大山祇命などを祀っています。女人安産、子孫繁栄の守護神だそうです。
こちらも紅葉の隠れ名所、したがって青もみじも綺麗です。本殿前に竹で作られた可愛い狛犬がいました。誰の作でしょうか? 長法寺に来られたら、ぜひこちらの神社にも足を延ばしてみてください。
長法寺 長岡京市 長法寺 谷田16 075-951-9075
子守勝手神社 長岡京市粟生清水谷27