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【京都府長岡京市】夏本番! 蓮の花々が神々しく咲き誇る。仏様は何故、蓮華の上に座ってらっしゃるの?

HOTSUU地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 長岡天満宮の参道ともなる八条ヶ池の中ほどにある「八条ヶ池水生植物園」で、2022年7月19日、蓮の花が神々しく開花していました。幹線道路わきにある池ですが、少し入っただけで一瞬にして街中の喧騒を忘れさせてくれ、真っ白な花々が心を和ませてくれますよ!

 蓮の古名「はちす」は、花托の形状が蜂の巣に似ているから。「はす」はその転訛らしいです。 池見草(いけみぐさ)、水芙蓉(すいふよう)、不語仙(ふごせん)、水の花などとも呼ばれます。地下茎はごぞんじ「蓮根」(れんこん)ですね。蓮の花を指して「蓮華」(れんげ)といい、仏教とともに伝来しました。 

 ところで、仏様は何故、蓮華の上に座ってらっしゃるのでしょう。蓮はどんな汚い水でも、美しい花を咲かせ、レンコンを作ります。汚された俗世間の心を浄化し、極楽浄土へと導く仏教の教えと重ね合わせてのイマージュなのだそう。蓮の花は、7月の誕生花であり、夏の季語。花言葉は「雄弁」です。

 八条ヶ池は、天王山から愛宕山まで、悠々とした西山を借景とし、天満宮の前庭として社観を高めると共に、灌漑用水としての役割を果たしています。戦国時代から安土桃山時代に在位した正親町天皇の孫にあたる智仁(としひと)親王を初代とする宮家が寛永15年(1638)に造立したと伝わります。

 智仁親王は時の為政者・豊臣秀吉の猶子となり、将来の関白職を約束されていましたが、天正17年(1589年)、秀吉に実子の鶴松が生まれると約束を反故にされることとなりました。同年12月に秀吉の奏請によって八条宮家が創設されます。2代智忠親王が八条ヶ池を整備したと云われます。

八条ヶ池 水生植物園(長岡天満宮境内)(外部リンク) 京都府長岡京市天神2丁目15 問合せ 長岡京市環境経済部商工観光課観光戦略・地域経済推進担当 075-955-9515

地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 「YAHOO!ニュース ベストエキスパート2024 地域クリエーター部門 特別賞」を受賞 京都をこよなく愛する地域ニュースサイト号外NETの京都市担当タウンクライヤ―です。四国から大阪の元地方紙記者。観光ガイドをしながら京都時空観光案内2024(観光ガイドのための京都案内マニュアル)全19巻や「やさぐれ坊主京を創る 前田玄以の生涯」(京都文学賞一次審査通過)はじめ、京都を題材にした小説なども執筆しています。

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