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【京都市東山区】陶器の街にひっそりと佇む社は美人祈願と縁結び神社 ハート石や絵馬、姿見まであるよ! 

HOTSUU地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 五条大橋から清水坂に向かう途中に、ひっそりと佇む社があります。若宮八幡宮を2023年1月14日に訪れました。

 門前に「清水焼発祥の地五條坂」の記念碑がありました。昭和60年(1985)年に五条坂の先人及び陶器祭運営功労者への感謝の意を込めて建立されました。また陶製宇佐神宮型の獅子と狛犬は、帝室技芸員諏訪蘇山の作です。毎年8月7日から10日までの4日間、若宮祭とともに陶器祭が行われ、盛大に開催される陶器市は多くの人でにぎわいます。五条坂一帯は、工房や陶器店も多数ある陶器の街です。

 境内に入ると、ハート型の石が祀られ、等身大の姿見も置かれています。また、絵馬も色取り可愛いハート型です。 うわっなんやこれ? ということで、松井曜子宮司にお話を伺いました。

 若宮八幡宮は、平安時代の天喜元年(1053)に後冷泉天皇の勅願により、源頼義が六条醒ヶ井(現在の西本願寺の北東辺り)に創建したのが始まりです。創立当時の造営に当たったのは八幡太郎義家の父、源頼義で、近くには、源氏の邸宅や、後には源義経の館もあったといわれます。室町時代には、足利尊氏以下歴代将軍に崇敬されたと言います。

 豊臣秀吉の大仏建立によって移転し、また秀吉の死後、慶長十年(1605)に近衛家出身の照高院門跡道澄が、大仏の北の地が神域にふさわしくないとして現社地を寄せられ、徳川家康も七十三石余を寄進しました。以後、家康の遺志は十四代将軍家茂にまでうけつがれたといいます。

 今から十数年前、その境内地の改修工事の際、ハート型の石が掘り出されました。元々、若宮八幡宮は、御祭神の神宮皇后が美の神様であり子育ての神様でもあったことから、女性たちの崇敬も篤い神社でした。まさに神石ということで、女性の憧れである美について、美しい神様にあやかれるよう奉られ、姿見も設置され、絵馬もハート型になったのだそう!

 特別に祈願されたコンパクト美人御守やハート型の御守なども授与されています。清水寺参詣の折にはぜひ若宮八幡宮にもお立ち寄りください!

若宮八幡宮社(外部リンク)京都市東山区五条橋東五丁目480 075-561-1261

地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 「YAHOO!ニュース ベストエキスパート2024 地域クリエーター部門 特別賞」を受賞 京都をこよなく愛する地域ニュースサイト号外NETの京都市担当タウンクライヤ―です。四国から大阪の元地方紙記者。観光ガイドをしながら京都時空観光案内2024(観光ガイドのための京都案内マニュアル)全19巻や「やさぐれ坊主京を創る 前田玄以の生涯」(京都文学賞一次審査通過)はじめ、京都を題材にした小説なども執筆しています。

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